ゴマ(胡麻)の育て方・栽培方法

ゴマの育て方

1.ゴマの特徴と栽培時期


ゴマの育て方手順に沿って、畑やプランターでゴマを栽培してみましょう!
ゴマは簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。

ゴマの栽培データ
■ゴマの栽培難易度:★☆☆☆☆
■分類: ゴマ科ゴマ属
■原産地:インド、アフリカ
■主な旬:9月~10月
■栽培時期:春まき
種まき:5月~6月、収穫時期:9月~10月
■連作障害:あり(2~3年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:25~35℃
■生育適温:25~35℃

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ゴマの特徴

ゴマは、インドからアフリカ地域が原産地で、日本では縄文時代の頃から栽培されていたとされています。
ゴマは、和食などの料理のほか、お菓子やゴマ油などの原料に多く利用されています。
成分の約50%は脂質で、すぐれた抗酸化作用があり、免疫力を高めたり、疲労回復、老化防止、貧血予防などに効果があるとされています。

ゴマは種子の色によって、金ゴマ、黒ゴマ、白ゴマに分けられます。栄養成分に大きな違いはなく、どの品種を選んでも失敗の少ない野菜です。
ゴマは、暑さや乾燥に強く、家庭菜園初心者の場合でも栽培しやすい野菜です。

ゴマの栄養素

ゴマの成分の約50%は脂質で、リノール酸、オレイン酸が多く含まれ、動脈硬化の予防やコレステロール値を下げる効果があるとされています。
また、ビタミンB群、ビタミンE、カルシウム、鉄分のほか、強い抗酸化作用をもつセサミンなども多く、生活習慣病の予防・改善に効果があるとされています。

ゴマの主な品種

『黒ごま』『白ごま』『金ごま』『ごま王』『ごまぞう』『まるひま』など。

ゴマの栽培ポイント

・日当たりと水はけが良い場所を選ぶ。
・寒さに弱いので、気温が十分に上がってからタネをまく。
・連作を避け、同じ場所で栽培する場合は2~3年の期間を空ける。

ゴマの栽培時期

種まきは5月~6月、収穫時期は9月~10月になります。
ゴマは寒さに弱いので、地温が十分に上がってから種をまきます。

ゴマの連作障害

ゴマは、連作障害が起こる野菜です。
毎年、同じ場所に同じ科の野菜を栽培することを「連作」と言いますが、連作すると生育障害や病害虫が発生しやすくなります。ゴマを同じ場所で栽培する場合は、最低でも2~3年の期間を空けるようにします。
プランター栽培では、常に新しい土を使うことをおすすめします。

ゴマの好適土壌pH

ゴマの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。

2.ゴマの栽培方法(畑・プランター)

肥料

ゴマは、5月~6月にタネをまいて育てます。

畑栽培の場合

土づくり

畑で栽培するときは、日当たりと水はけのよい場所を選びます。
種まきの2週間以上前までに、苦土石灰100g/㎡を全面にまいてよく耕しておきます。
1週間前になったら、完熟堆肥2kg/㎡、化成肥料100g/㎡をまいてよく耕します。
畝立ては、幅60㎝、高さ10~15㎝にして、表面を平らにします。

種まき

ゴマのタネは、株間を15~20㎝程度あけて点まきにします。
空き缶などを土に押し付けて、直径5㎝、深さ1㎝ほどのまき穴を作り、タネが重ならないようにして、1穴に5~6粒のタネをまきます。
土を1㎝ほど被せてから、表面を軽く手で押さえて土と密着させます。
タネが水で流れないように注意し、たっぷりと水やりをします。
発芽するまでは、土が乾燥しないように水やりをします。通常は、6~10日程度で発芽します。

間引き・追肥

1回目の間引きは、本葉1~2枚の頃に生育の悪い株を間引き、1穴あたり3本にします。
2回目は、本葉3~4枚の頃に1穴あたり2本にします。
3回目は、本葉5~6枚の頃に1穴あたり1本にします。
間引き後に、周囲の土を株元に寄せて株を安定させます。

追肥は、株の生育状況をみながら施します。生育が悪い場合は、化成肥料20~30g/㎡を株の周りに施し、表面の土と肥料を軽く混ぜて株元に土寄せをします。

プランター栽培の場合

基本的な育て方は、畑の場合とほとんど同じです。
プランターや鉢は、深さ30㎝程度のものを用意します。
用土は、市販の野菜用培養土を利用すると便利です。鉢底石を敷き詰めて、土は8分目くらい入れます。

種まき

株間を15~20㎝程度あけて、点まきにします。
空き缶などを土に押し付けて、直径5㎝、深さ1㎝ほどのまき穴を作り、タネが重ならないようにして、1穴に5~6粒のタネをまきます。

土を1㎝ほど被せてから、表面を軽く手で押さえて土と密着させます。
タネが水で流れないように注意し、たっぷりと水やりをします。
発芽するまでは、土の表面が乾燥しないように水やりをします。

発芽後は、土の表面が乾いたら、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
プランターは、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

間引き・追肥

1回目の間引きは、本葉1~2枚の頃に生育の悪い株を間引き、1穴あたり3本にします。
2回目は、本葉3~4枚の頃に1穴あたり2本にします。
3回目は、本葉5~6枚の頃に1穴あたり1本にします。
間引き後に、周囲の土を株元に寄せて株を安定させます。

追肥は、株の生育状況をみながら施します。生育が順調であれば、追肥は特に必要ありません。

3.ゴマの栽培手入れ

水やり

水やり

畑の場合は、発芽するまでは土が乾燥しないように水やりをします。
その後は自然の降雨で足りるので、基本的に水やりの必要はありません。土がひどく乾いているときは、午前中に水やりをします。

プランターの場合は、発芽するまでは土の表面が乾燥しないように水やりをします。
その後は、土の表面が乾いたら、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
水やりの基本は1日1回、早朝にたっぷりと与えます。

除草

栽培期間中は、除草を行うようにします。雑草に養分が取られてしまうと、生育不良や病害虫の発生につながります。除草は適度に行っていくのが無難です。数日おきに除草を行えば、その手間もさほどかかりません。

4.ゴマの収穫時期

ゴマの花

収穫適期

ゴマの収穫適期は、9月~10月になります。
サヤが黄色または褐色になり、下部のサヤが2〜3個割れてきた頃が目安です。
収穫の際は、実がこぼれ落ちないように注意し、株元で刈り取ります。

葉や花を取り除いてヒモで束ねて、シートを敷いて10〜15日ほど乾燥させます。
乾燥してほとんどのサヤがはじけたら、サヤをたたき、はじけた実をふるいにかけてゴミを取り除きます。
実は十分に乾燥させて、ビンなどの密閉容器に入れて保存します。

5.ゴマに発生しやすい病気

ゴマの実

青枯病(あおがれびょう)

青枯病は、土の中の病原菌によって起こる病気です。
病原菌は根から侵入して導管内で増殖するため、養分の上昇が遮断されて、株が青いまま枯れてしまいます。
夏の高温期や雨が続く多湿でよく発生し、連作障害で株が弱っている時も発病しやすくなります。水はけを良くし、適度な水やりを心掛けます。
発病した場合は根をなるべく残さないようにして、株ごと抜き取って撤去処分します。

うどんこ病

うどんこ病は、カビによる病気で、葉にうどん粉を振りかけたような白い斑点が現れます。病気が進行すると葉がカビで覆われ、光合成ができなくなって葉が枯れてしまいます。
カビは空気が乾燥した環境を好むため、空梅雨や雨が少ない年に多発します。株が軟弱に育つと病気が発生しやすいので、窒素過多にも気をつけます。株間を十分取り、日当たりや風通しを良くして対処します。
発病した葉は、切り取って畑の外に撤去処分します。

6.ゴマに発生しやすい害虫

アブラムシ

アブラムシは、体長1~4㎜ほどの害虫で、集団で寄生して新芽や葉などを吸収します。
他の植物からモザイク病などのウイルスを体内に取り込み、健康な植物にウイルスを媒介するやっかいな害虫です。
窒素肥料のやりすぎに注意し、目の細かい防虫ネットで覆うか、キラキラテープを張ってアブラムシの飛来を予防します。

ハスモンヨトウ

ハスモンヨトウは蛾の幼虫で、多くの野菜を食害する雑食性の害虫です。こまめに葉の裏を観察して、卵を見つけたら潰して駆除します。
ふ化した幼虫は、夜間に活動して葉を暴食します。昼間は根元近くの土の中などに潜んでいるため、見つけたら潰して処分します。防虫ネットで覆うと、産卵の被害を抑えることができます。

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