ほうれん草(ホウレンソウ)の育て方・栽培方法

ホウレンソウ(ほうれん草)の育て方・栽培方法

1.ほうれん草の特徴と栽培時期


ほうれん草の育て方手順に沿って、畑やプランターでほうれん草を栽培してみましょう!
ほうれん草は簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。

ほうれん草(ホウレンソウ)の栽培データ
■分類: アカザ科ホウレンソウ属
■原産地:中央アジア
■ほうれん草の栽培難易度:★★☆☆☆
■主な旬:5月~6月、10月~翌年2月
■栽培時期:春まき・秋まき
春の種まき:3~5月、収穫時期:5~6月
秋の種まき:9~10月、収穫時期:10~翌年2月
■連作障害:あり(1~2年あける)
■好適土壌pH:6.5~7.0
■発芽適温:15~20℃
■生育適温:15~20℃

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ほうれん草の特徴

ほうれん草は、年2回栽培することができる野菜で、ほうれん草の旬は、春の5~6月と秋の10月~翌年2月です。
ほうれん草の科目は、アカザ科ホウレンソウ属で、原産地は中央アジアです。日本には、江戸時代初期に中国から東洋種が渡来しました。葉の先が三角で、途中にギザギザの切れ込みがあり、株元が赤いのが特徴です。
明治以降に導入された西洋種は、葉が丸くて葉肉も厚く株元が淡色です。現在は、東洋種と西洋種の長所を生かして品種改良された交配種が主流であり、市場に多く出されています。

ほうれん草は、緑黄色野菜の中でも特に栄養価が高く、ビタミン、カルシウム、鉄分などが豊富なことで知られています。
おひたし、炒め物、汁の実などの和食のほか、バターなどとも相性が良いので様々な料理に使えることも魅力です。
ほうれん草は、耐寒性が強いので、秋に種をまけば家庭菜園初心者の方でも育てやすい野菜の一つです。

ほうれん草の栄養素

ほうれん草は、βカロテン、ビタミンB2、ビタミンC、ミネラル、カルシウム、鉄分、葉酸が多いことで知られています。
βカロテンは、体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を保護します。ビタミンCとともに風邪予防に効果があります。

ほうれん草がおいしくなる時期は冬ですが、「寒締めほうれん草」は、冬の冷温にさらして収穫することで知られています。冬は日数をかけてゆっくり成長するため栄養分が増加し、ビタミンCは約3倍も多くなります。また、鉄分を多く含んでいるため、貧血予防にも効果があります。

整腸作用や便秘の改善、造血作用、止血作用もあり、生活習慣病の予防や高血圧の人にもおすすめの野菜です。
ほうれん草には、人体に有害なシュウ酸などのアク成分も含まれていますが、ゆでることで減少させることができるので心配ありません。シュウ酸含有量の少ない品種も人気が高まっています。

ほうれん草のバター炒め

ほうれん草の品種

春まきに適した品種は、『アクティブ』『おかめ』『晩抽バルク』『晩抽サラダあかり』『ノーベル』『プリウス』などがあります。秋まきに適した品種には、『アトラス』『オーライ』『パレード』『パンドラ』『強力オーライ』『次郎丸』『まほろば』『豊葉』『日本』『早生サラダあかり』などがあります。

ほうれん草の栽培のポイント

ほうれん草の栽培のポイントは、①栽培時期にあった品種を選ぶ、②酸性土壌に弱いため、苦土石灰を施す、③春まきはトウ立ちに注意する、④連作をしないことです。
また、一遍に種をまくと、間引きや収穫が大変になりますので、種まきは1週間~10日おきにずらして栽培します。

ほうれん草の栽培時期

ほうれん草の種まきは、春まき(3~5月)と秋まき(9~10月)が一般的ですが、それぞれの季節と地域にあった品種を選ぶことが重要です。春はトウ立ちしにくい品種、秋は耐寒性のある品種を選びます。

秋から冬は、ほうれん草が最も栽培しやすい季節です。発芽適温及び生育適温とも、15℃~20℃です。ほうれん草は、冷涼な気候を好み、耐寒性が強くマイナス10℃の低温にも耐えますが、夏の6~8月はトウ立ちしやすいので、栽培には不適となります。

ほうれん草栽培

ほうれん草の連作障害

ほうれん草には、連作障害があります。同じ場所で栽培する場合は、1~2年間の間隔をあけて栽培するようにします。同じ場所に同じ野菜を栽培すると、土壌中の微生物に偏りが出て、野菜の成長に悪影響が出ることがあります。収穫量が極端に減ってしまうこともあるため、連作障害には注意が必要です。また、栽培する時期に合わせた品種を選ぶことも大切です。

ほうれん草の好適土壌pH

ほうれん草の好適土壌pHは、6.5~7.0になっています。
酸性土壌に弱いため、畑栽培では苦土石灰を多めにまいて土づくりをします。

ほうれん草の収穫

ほうれん草は、種まき後、約30~50日後に収穫できます。春まきの場合は、3月中旬に種まきをすれば5月上旬以降に収穫できます。秋まきの場合は、9月上旬に種まきをすれば10月上旬以降に収穫できます。ほうれん草は、種まきの時期をずらすと長期間収穫を楽しむことができます。

2.ほうれん草の栽培基本(畑・プランター)

肥料

ほうれん草の土づくり

畑に栽培するときは、日当たりと水はけが良い場所を選びます。
種まきの2週間前までに、苦土石灰150~200g/㎡を畑全面に撒いて良く耕します。種まきの1週間前に、完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料100g/㎡を施して良く耕します。畝幅60㎝、高さ10㎝程度の畝を作り、発芽に支障が出ないように表面を丁寧に均しておきます。

ほうれん草の種まき

ほうれん草の種まきは、春まきは3月中旬~5月中旬、秋まきは9月上旬~10月下旬が適期です。ほうれん草は間引きをしながら育てますので、すじまきの方法が一般的です。条間は15㎝にします。支柱などを畝に押し当てて深さ0.5~1㎝のまき溝を作り、1~2㎝間隔で種が重ならないようにまいていきます。
種をまいた後は、溝の両側から土を指でつまむようにして厚さ1㎝ほど被せ、表面を軽く手で押さえます。その後、たっぷりと水やりをします。

ほうれん草の間引き・追肥

ほうれん草は、発芽まで乾かさないように管理すると、約3~5日で発芽します。ほうれん草の栽培では、生長を促すために間引きを2回行います。
間引きは、根の衝突や密集を防ぎ、病気や害虫の被害を減らすために行います。間引きをせずに育て続けると、株同士の間隔が狭くなり、日当たりが悪くなります。肥料が行き渡らず、風通しも悪くなります。

1回目の間引きは、発芽後約7日目に双葉が開いた頃に行います。隣の株が邪魔にならないように、本葉1~2枚の時に株間が3~4㎝間隔になるようにします。間引き後は株元がぐらつかないように軽く土寄せします。土を寄せるときは、本葉が出てくる成長点に土が被らないように注意します。

2回目の間引きは、本葉3~4枚の頃に、株間が5~6㎝間隔になるようにします。2回目の間引きが終わったら、株の様子を見て追肥します。条間に化成肥料1㎡当たり20~30g程度を施し、表面の土と肥料を軽く混ぜて株元に土を寄せます。間引いたものは、おひたしなどにして食べられますので、捨てないで利用します。

プランターでの栽培方法

プランターサイズは、標準タイプ(60㎝程度)のものを用意します。深さ20㎝程度の浅型プランターでも大丈夫です。土は市販の培養土を利用すると便利です。用土は標準のもので可能ですが、酸性を嫌うので苦土石灰で調整します。鉢底石を敷き詰めて、土は8分目くらい入れてウオータースペースを作ります。

ほうれん草は間引きをしながら育てるので、すじまきが一般的です。条間を10cm程度とって、支柱や棒などを土の表面に押し当てて深さ1㎝程度のまき溝を2本作り、1㎝間隔で種をまきます。種をまいた後は土を被せて、軽く手で押さえ、たっぷりと水やりをします。土が乾かないように水やりをすると、約3~5日で発芽します。

1回目の間引きは、本葉が1~2枚頃に形の悪いものを間引いて、株間3~4cmにします。1回目の間引き後に追肥を行います。化成肥料10g程度を条間に撒いて、土と軽く混ぜ合わせ、株の根元に寄せるようにします。2回目の間引きは、本葉が4~5枚頃に間引いて、株間5~6cm程度にします。追肥は、生育状況を見ながら化成肥料や液体肥料を与えます。
なお、街路灯や夜間の照明があたる場所は、長日条件(日が長くなること)でトウ立ちすることがあるので、遮光するようにします。

3.ほうれん草の栽培手入れ

水やり

ほうれん草の水やり

畑栽培では、土が乾いた時にたっぷりと水やりをします。プランター栽培では土が乾燥しやすいので、地表面が乾いたら水を与えます。

除草

ほうれん草を生育させるためには、除草も重要です。雑草を放置すると、害虫の飛来源やウイルスの保毒源になります。病害虫の被害に遭うと、ほうれん草の品質が悪くなり、最悪の場合は枯らしてしまうこともあります。
除草は適度に行っていくのが無難です。数日おきに除草を行えば、その手間もさほどかかりません。
ほうれん草によく似た雑草もあるので、間違えないように注意します。

ほうれん草の防寒対策

ほうれん草は寒さに強い野菜ですが、畑の北側にササ竹などを立てると風よけや霜よけになります。12月~2月の寒冷期は、寒冷紗や不織布のべたがけを行い、生育を促進させます。

4.ほうれん草の収穫時期

ほうれん草の収穫

ほうれん草の収穫適期

ほうれん草は春まきと秋まきが一般的ですが、収穫は、春まきの場合は30~40日、秋まきの場合は30~50日が目安です。
草丈が20~25㎝、本葉10枚程度になったら順次収穫します。株の根元をハサミで切って収穫します。株ごと引き抜いても良いですが、土の中に包丁を差し込んで根を切り取ると、根を傷めないのでおすすめです。収穫は朝夕の気温の低い時間帯に行います。

ほうれん草の生理障害

特に注意すべき点は、ほうれん草は酸性土壌に弱いということです。ほうれん草の好適土壌pHは6.5~7.0です。土作りの段階で、苦土石灰を多めまいておきます。
ほうれん草は、土壌水分の急激な変化を嫌うので、水やりは適時行い、根を十分に張らせます。
ただし、水を与えすぎると根が枯れる原因になります。土が乾いていないときは水やりを控えるようにします。

また、ほうれん草は養分を欲しがる野菜ですので、元肥をしっかり施すようにします。窒素過多になると、べと病などの病気を発症しやすくなるので注意します。

5.ほうれん草に発生しやすい病気と害虫

ほうれん草の病気

ほうれん草の主な病気

べと病

べと病は、ほうれん草の葉に黄色い斑点ができて、やがて下の方から枯れてしまう病気です。梅雨の時期と秋の長雨の時期など、水分が多くて蒸れやすい頃に発生しやすくなります。
雨による高湿度で蒸れやすい環境にならないよう、水はけの良い畝にします。
胞子が飛び散って伝染するため、発病した株は畑の外に搬出して処分します。

炭疽病(たんそびょう)

炭疽病は、ほうれん草の葉に水がしみたような丸い斑点が現れる症状です。ひどい時には葉に穴があきます。葉の上から水やりをしたり、密植すると発症しやすくなります。ほうれん草の地際部が菌に侵されて立ったまま枯れてしまいます。肥料切れになると発生しやすいので、注意が必要です。

モザイク病

ほうれん草の葉に濃淡のある緑や黄色などモザイク状の模様が出て、葉が縮む病気です。アブラムシ類の寄生により伝染するので、防虫ネットで成虫の飛来を予防します。

ほうれん草の主な害虫

シロオビノメイガ

シロオビノメイガの幼虫は蛾の仲間で、ほうれん草の葉を食害します。秋季の気温が高いと発生が多くなります。キク科の雑草防除、防虫ネット、薬剤処理で対処します。

ハスモンヨトウ

ハスモンヨトウは、茶色の芋虫で夜間に活動して、ほうれん草の葉に食害を与えます。幼虫時期には集団で生活し、成長すると単独行動して葉を食害します。肥料過多の雑草の多い畑に発生します。昼間は根元近くの土の中に潜んでいるため軽く掘ると見つかるので、潰して処分します。

アブラムシ

アブラムシは、ほとんどの野菜に発生する体長2~4㎜ほどの害虫で、ほうれん草の葉裏や芽の先に寄生して汁液を吸収し、ウイルス病を媒介します。アブラムシは、回復手立てのないウイルス病を媒介するので、見つけ次第ガムテープなどで捕殺します。

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