ナス(茄子/なすび)の育て方・栽培方法

ナス(茄子)の育て方・栽培方法

1.ナス栽培の特徴と時期


ナスの育て方手順に沿って、畑やプランターでナスを栽培してみましょう!
ナスは秋まで育てられるので、秋ナス栽培をするのもオススメです。

ナス(茄子/なすび)の栽培データ
■ナス(茄子/なすび)の栽培難易度:★★★☆☆
■分類:ナス科ナス属
■原産地:インド
■ナスの旬:6~9月
■栽培時期:春まき・春植え
春の種まき:2~3月、植え付け:4~5月、収穫時期:6~9月
■連作障害:あり(4~5年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:25~30℃
■生育適温:20~30℃

■ナスの種が買えるお店

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こちらから購入するとポイント還元があります。

特徴

ナスは年1回栽培することができる野菜で、ナスの旬は、夏から秋の6~9月です。ナスは、インドが原産地で、トマト、ピーマン、ジャガイモなどのナス科目に属しています。ナスは日本でも古くから作られている野菜で、煮物、炒め物、天ぷら、漬け物などの料理にとても重宝してくれる野菜です。
ナスは、長く収穫を楽しむことができるので、家庭菜園でも人気の高い野菜の一つです。

品種

ナスの品種としては、『千両二号』『とげなし千両二号』『ごちそう』『筑陽』『飛天長』『庄屋大長』『黒福』など色々な品種があります。ナスは品種がたくさんありますが、地域にあった品種を選んで栽培すると失敗が少なくなります。

栄養価

ナスは、93%以上が水分ですが、カリウム、食物繊維、などが含まれています。また、紫色の皮にはナスニンが含まれており、動脈硬化などの予防効果があるとされています。

栽培のポイント

ナス栽培のポイントは、①日当たりと水はけのよい場所で栽培する、②低温に弱いので早植えをしない、③乾燥に弱いので水切れに注意する、④追肥を施す、⑤連作をしないことです。

ナスの育て方

栽培時期

ナスの栽培時期は、地域や品種によって違いがありますが、関東地域では2月中旬~3月上旬に種まきを行い、4月中旬~5月下旬に植え付けをします。発芽適温は25~30℃、生育適温は20~30℃とされていますので、地温が十分に上がってから種まきや植え付けをするようにします。

連作障害

ナスは連作障害がありますので、同じナス科(トマト、ピーマン、ジャガイモ、シシトウ)やウリ科(キュウリ、スイカ)などを栽培した土壌では4~5年の期間をあけるようにします。

好適土壌pH

ナスの好適土壌pHは、6.0~6.5とされています。植え付けの2週間以上前までに苦土石灰をまき、土壌pHを適切に調整しておきます。

2.ナスの栽培基本(畑・プランター)

プランター栽培

ナスの栽培は、種をポットまきして育苗して畑に植え付ける方法と、市販の苗を購入して畑に植え付ける方法があります。ナスを種まきから栽培する場合は温度管理が必要となるため、家庭菜園初心者の場合は、市販の接ぎ木苗を購入して栽培することをおすすめします。接ぎ木苗は、連作障害や病害虫に強いため、安心して育てることができます。

種まき

ナスを種から育てる場合は、発芽に2か月以上かかるため、2月中旬~3月上旬に作業を行います。3号ポット(直径9cm)を使用すると、苗の植え付けの際に便利です。ポットに野菜用培養土を入れ、指先で深さ1cmの窪みを3箇所作り、各窪みに種を1粒ずつ入れて土を被せ、水やりを行い、室内の暖かい場所で、25℃前後で管理します。

間引き

ナスの種が発芽して、本葉が2~3枚出てきたら、形や生育の悪いものをハサミで切り取り、1ポット1株にして植え付け時期まで育てます。

土づくり

ナスを栽培するためには、畑の土作りが重要です。日当たりと水はけの良い場所を選び、植え付けの2週間前までに土作りを行います。苦土石灰1㎡当たり100~150gを全面に撒いて深く耕します。植え付けの1週間前になったら、堆肥1㎡当たり3~4kg、化成肥料100~200gを撒いて深く耕します。土をよく混ぜたら、畝を作ります。1列で作る場合は畝幅60㎝、高さ10~15㎝の平畝にします。その後、マルチシートを施します。ナスは、低温や土壌水分の不足によって生育不良を起こしやすいので、黒色のマルチシートを張って予防するようにします。

植え付け

畑に植え付ける時期は、遅霜の心配がなくなる4月下旬~5月下旬が最適となります。晴れた日の風のない穏やかな日に植え付け作業をします。ポット苗は、本葉6~8枚の丈夫なものを畑に植え付けます。
ポット苗の根と土が塊になっているものを「根鉢」と呼びます。苗を取り出すときは、株元を2本の指で挟み、ポットを逆さにして根鉢を崩さないようにします。畝に根鉢より大きめの植え穴を掘り、根鉢の土が地表面から1㎝程度出るように浅植えにし、周りの土を寄せて株元を軽く押さえます。
その後、たっぷりと水やりをします。ナスの株間は50~60cmあけます。市販の苗を利用する場合は、節間の短い丈夫な苗を選んで本葉6~8枚になるまで育ててから植え付けるようにします。

プランターでの栽培方法

ナスをプランターで栽培する場合は、大型で深さ30㎝以上のものを用意にします。植え付ける株は、幅65cmのプランターは2株、直径30cmの鉢は1株が目安となります。
水はけを良くするために、鉢底石を底部に敷きつめます。土は市販の野菜用培養土を利用すると便利です。土はプランターの高さ8分目まで入れ、ウオータースペースを作ります。市販の苗を購入する場合は、本葉6~8枚程度でつぼみ、または花がついている苗を選ぶようにします。また、節間が短く茎が太くてがっしりとしたものを選びます。
苗を取り出すときは、株元を2本の指で挟み、ポットを逆さにして根鉢を崩さないようにします。
プランターに根鉢より大きめの植え穴を掘り、根鉢の土が地表面から1㎝程度出るように浅植えにし、周りの土を寄せて株元を軽く押さえます。その後、たっぷりと水やりをします。ナスの植え付け後は、仮支柱を立てて風の弱い日当たりのよい場所で育てるようにします。

3.ナスの栽培手入れ

ナスの花

水やり

水は土が乾いたときにたっぷりと与え、ナスの実がなるようになったら毎日与えます。畑栽培の場合でも、雨が降らないときは水やりをします。プランター栽培では、土の表面が乾いていたら、底から水が流れるくらいたっぷり水やりをします。夏場は毎日水やりをしますが、炎天下は日中の水やりを避けます。

支柱立て

ナスの苗を植え付けたら、風による倒伏を防ぐため仮支柱を立てます。苗をそのままにしておくと、茎が曲がって生育不良になることもあります。仮支柱を立てる場合は、短めの支柱を株元から5㎝ほど離れた場所に斜めに差し込み、茎にひもを8の字にかけて支柱側で結びます。苗が大きくなったら本支柱に取り替えます。
最初から本支柱を立ててもかまいません。
本支柱を立てる場合は、長さ1.5m程度の支柱を用意し、株元から10㎝ほど離れた場所に垂直に立てます。支柱を立てたら、茎にひもを8の字にかけて支柱側で結びます。ナスの栽培では、主枝と側枝2本を伸ばす3本仕立てが基本ですので、側枝にも支柱を立てて枝を誘引します。

わき芽かき

ナスの栽培では、主枝と2本の側枝を伸ばして育てる3本仕立てが基本となります。一番花(一番最初に咲く花)が咲いたら、一番花のすぐ下のわき芽を2本残して、それより下のわき芽はすべて取り除きます。葉は残しておいて一番果を収穫した時に摘み取ります。再度出てきたわき芽も摘み取ります。わき芽を放っておくと、実のなりが悪くなるので早めに摘み取るようにします。主枝と残した2本の側枝(伸びたわき芽)から出てくるわき芽は放任し、実をならせます。わき芽かきは、ハサミから病気が移ることもあるので、指でかきとるようにします。

一番果の収穫

ナスの栽培では、株全体に栄養をまわして、株の生育を促すようにします。このため、一番果(一番花からできた実)はできるだけ早いうちに収穫するようにします。株の生育が遅いようであれば、二番果も早めに収穫するようにします。

追肥

ナスの健康状態は、雌しべと雄しべの長さを比較すれば判断できます。雌しべが雄しべよりも短い場合には肥料切れの恐れがありますので、追肥と水やりを行うようにします。
追肥は、苗を植え付けてから1か月後に1回目を施します。その後は、2週間に1回の頻度で追肥を施します。株が小さいうちは株間に化成肥料5~10gを施し、株が大きくなったら畝の肩口付近に化成肥料1㎡当たり20~30gを施し、土と混ぜ合わせます。プランター栽培の場合は、1株につき化成肥料10gを株のまわりに円形にまいて土と混ぜ合わせます。

摘葉・除草

ナスは生長が早いので、わき芽が伸びてきて新しい枝になります。葉の数が増えると、日当たりや風通しが悪くなり、病気も起こりやすくなります。7月後半から8月の高温多湿な季節に入ったら、風通しが良くなるように枯れた枝葉をこまめに取り除くようにします。また、追肥を施すことによって雑草が生えやすい環境になってきます。放置すると雑草に栄養分や水分を吸い取られてしまい、害虫も住みやすいため、定期的に除草するようにします。

4.ナスの収穫時期について

ナスの収穫

収穫適期

ナスは、開花してから20~25日ほどで収穫できる大きさに生長します。品種によって収穫適期が異なりますが、ナスが手のひらサイズになったら収穫します。果実をたくさん実らせると、株が疲れて収穫量が減ってしまうので、早めに収穫するようにします。ナスのヘタにはトゲがあるので、ハサミを使用して注意します。収穫は早朝に行います。

側枝の摘芯(切り戻し)

ナスは、2葉ごとに花を咲かせますが、実が多くつきすぎると株が弱るため、側枝にできる実の数を1個に制限します。ナスの花が咲いたら、花のすぐ上にある葉1枚を残して、その先は摘芯します。実が大きくなったら収穫し、次の花を咲かせるために、収穫した実のすぐ下にある葉1枚を残して、その先の枝は切り取ります(切り戻し)。残した葉の根元から新しい側枝が伸びてきますので、花が咲いたら同じように摘芯、収穫、切り戻しを繰り返して収穫を続けていきます。また、果実がつきすぎて枝が水平よりも下がると果実の生育が止まってしまうので、ひもでつり上げるか剪定をします。

更新剪定

ナスを秋まで収穫する場合は、更新剪定を行います。ナスの枝を3分の1から3分の2の長さに切り詰めることを更新剪定といいます。更新剪定を行うことで株が若返り、秋まで収穫することができるようになります。更新剪定は、ナスの実がなっている7月下旬~8月上旬に、1本の枝に葉を1~2枚残すようにしてすべての枝を剪定します。また、スコップや移植ごてを根のまわりに差し込み、古い根の一部を切ることで株が若返ります。これらの作業が終わったら、株元に追肥を施します。約1か月後に再び収穫ができるようになります。

生理障害

ナスの栽培では、水分と肥料不足に注意し、日当たりを良くして栽培します。株を丈夫に育てることによって、石ナス、つやなし果などの不良果実を減らすことができます。石ナスは、皮が硬い状態の実ですが、花の受精不良が原因で起こります。雄しべが雌しべより長いなど、花の状態が悪いときは、追肥と水やりを行い、樹勢を回復させます。つやなし果は、外皮に艶がない状態の実です。風味が悪いため、「ボケナス」と呼ばれることもあります。日照不足、水分不足、肥料不足が原因で起こりやすくなります。混みあった枝葉を整枝して、果実に日が当たるようにし、水やりと追肥を行います。

5.ナスに発生しやすい病気

ナスの葉モザイクウイルス秒

ナスに発生しやすい主な病気についてご紹介します。

青枯病

青枯病は、土の中の病原菌によって起こる病気です。病原菌はナスの根から侵入し、茎の導管(水の通る組織)内で増殖するため、栄養分の上昇が遮断されて株の上部に栄養分が行かなくなってしまいます。病原菌は高温下で活発化するため日中はナスの葉が萎れてしまいますが、夜間に気温が低くなると回復します。これを2~3日繰り返し、やがて株が青いまま枯れてしまいます。夏の高温期や雨が続く多湿でよく発生し、連作障害で株が弱っている時も発病しやすくなります。水はけを良くし、植え付け時に根を傷めないようにします。発病した場合は根をなるべく残さないようにして、ナスの株ごと抜き取って撤去処分します。

うどんこ病

葉にうどん粉を振りかけたような白い斑点が現れます。白い粉の正体はカビで、被害が進むと樹勢が低下してきます。カビは空気が乾燥した環境を好むため、雨が少ない乾燥時には水を切らさないようにします。ナスの株間を十分取り、日当たりや風通しを良くして対処します。窒素過多の場合も病気が発生しやすいので、追肥にも気をつけます。うどん粉病が発症したら、白い斑点が出たナスの葉は切り取って撤去処分します。

褐斑病(かっぱんびょう)

褐斑病はカビが原因で起こる病気で、主にナスの葉に発症します。葉の表面に淡褐色の病斑が出て、徐々に大きくなっていきます。連作を避け、肥料切れに注意します。症状が現れたナスの葉や株は、撤去処分します。

半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)

土壌中の病原菌がナスの根から侵入し、根の組織内で繁殖します。葉の片側半分が黄化して萎凋症状が現れ、下部の葉から上部の葉に病気が拡がり、やがて株全体が萎凋して枯れてしまいます。ナスおよびナス科作物の連作を避けます。発症したら、ナスの株ごと抜き取り除去処分します。

褐色腐敗病(かっしょくふはいびょう)

主に果実に発症し、茶褐色で水が浸みたような病斑をつくり、果実の表面に白色粉状のカビが現れます。やがてナスの果実全体が軟らかくなって腐敗してしまいます。水はけと風通しを良くして、密植とナス科作物の連作を避けます。雨による泥はねにも注意します。発病したナスの株は畑の外に持ち出して処分します。

6.ナスに発生しやすい害虫

ナスに発生しやすい主な害虫についてご紹介します。

アブラムシ類

アブラムシは、体長1~4㎜ほどの害虫で、ナスの新芽や葉裏などに寄生し、汁液を吸って加害します。集団で吸汁するため、植物の生育が著しく悪くなり、寄生した植物を食べ尽くすと、健康な植物に移動して吸汁加害します。ウイルス病に感染している植物を吸汁すると、そのウイルスを体内に保毒するため、健康な植物にウイルス病を感染させます。また、アブラムシの甘露(排泄物)に菌が付着して、葉が黒くなるすす病を引き起こすことがあります。すす病が発生すると、光合成ができなくなりナスの葉が枯れてしまいます。
アブラムシは、土壌中の窒素成分が多いと発生しやすいので、窒素肥料のやりすぎに注意します。アブラムシはウイルス病を媒介するため、早期発見と駆除に努めます。アブラムシの飛来を防ぐには、0.8㎜以下の目の細かい防虫ネットで覆うか、キラキラテープを張って飛来を防御する方法も効果があります。周囲にムギなどのイネ科植物を植えて侵入防壁にし、そこに寄生させる方法も効果があります。繁殖力が非常に旺盛なため、早急に発見して捕殺するか、殺虫剤を株全体に散布して駆除します。

ハダニ類

野菜に寄生する主なハダニは、ナミハダニとカンザワハダニで、発生時期は5~8月です。ハダニ類はクモと同じ仲間で、葉の裏に生息し、口針でナスの葉を吸汁します。吸汁された箇所にカスリ状の白い小斑点が現れ、多発すると無数の白い斑点ができて、やがて枯れてしまいます。ハダニ類は、梅雨明け後に急激に繁殖するので、入梅前にポリマルチを敷きワラに取り替え、発生源である雑草を除去します。また、適度にナスの摘葉、摘芯を行い、風通しをよくします。

チャノホコリダニ

チャノホコリダニはダニの仲間で、成虫の体長は0.2㎜で非常に小さく、肉眼で発見することはできません。高温乾燥で多発し、主にナスの新芽や葉に寄生して吸汁加害します。食害された新芽は生育できず芯止まりなり、葉では萎縮や奇形症状が現れます。果実が硬くなり、肥大が止まることもあります。夏期に被害が大きいので、ポリマルチを敷きワラに取り替え、天敵が逃げないようにします。除草を行って周囲からの侵入を防ぐことも効果があります。

テントウムシダマシ

テントウムシダマシはテントウムシの仲間で、成虫も幼虫もナス科の葉を好んで食害します。肥料分が多いと寄生しやすくなりますので、肥料過多に気をつけます。ジャガイモで育った幼虫が成虫となってナスに飛来して加害するため、ジャガイモの近くにナスを植えないようにします。寄生されると一気に繁殖してしまうので、幼虫や卵を見つけて捕殺します。

オンシツコナジラミ

オンシツコナジラミは、成虫は体長2㎜の白色で、成虫、幼虫ともナスの葉の裏に寄生し、吸汁加害します。
雨の少ない乾燥時期に発生し、糖分を含む排泄物に黒いかびが発生してすす病を引き起こします。
苗の植え付け時に健全な苗を選び、マリーゴールドを近くに植えるなどして害虫を寄せ付けない環境にします。

オオタバコガ

オオタバコガは蛾の仲間で、幼虫が果実の中に潜り込んで食害します。6月頃から発生し、ナスの果実を食べ尽くすと新しい果実に移動するので、食害している幼虫を見つけて捕殺します。肥料が多すぎると発生しやすいので、肥料を控えめにします。また、防虫ネットで覆い、成虫の侵入と産卵を防止します。

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