ルッコラ(ロケット)の育て方・栽培方法

ルッコラ

1.ルッコラの特徴と栽培時期


ルッコラの育て方手順に沿って、畑やプランターでルッコラを栽培してみましょう!
ルッコラは、簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。

ルッコラの栽培データ
■ルッコラの栽培難易度:★☆☆☆☆(簡単)
■分類:アブラナ科キバナスズシロ属
■原産地:地中海沿岸
■主な旬: 5月~9月、10月~12月
■栽培時期:春まき、秋まき
春まき栽培:種まき4月~7月、収穫時期5月~9月
秋まき栽培:種まき9月~10月、収穫時期10月~12月
■連作障害:あり(1~2年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:15~25℃
■生育適温:15~25℃

ルッコラの苗や種が買えるお店
ルッコラの苗や種を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
ルッコラの種は、サカタのタネのルッコラ(ロケット)が人気も高く、育てやすいのでおすすめです。

ルッコラの特徴

ルッコラは、地中海沿岸地方が原産のアブラナ科のハーブで、古代ギリシャ・ローマ時代から薬用などに栽培されてきたと言われています。
「ルッコラ」はイタリア名の呼称で、英名で「ロケット」と呼ばれています。

ルッコラは、葉にゴマの香りとピリッとした辛みがあるのが特徴です。ルッコラは、イタリア料理の人気で普及し、サラダのほか、パスタ、ピザの仕上げ、おひたし、炒め物などにも活用されています。
ルッコラは、栄養価の高い緑黄色野菜で、β-カロテンやビタミン、ミネラル類が豊富に含まれています。また、ルッコラの辛味成分はダイコンに含まれている辛味成分と同じで、消化促進や食欲増進のほか、血栓の予防や発がん抑制効果があるとされています。

ルッコラは、栽培が簡単で生育が早く、種をまいてから40日前後で収穫することができます。種まきは春と秋ができますが、病害虫の被害が少ない秋まきがおすすめです。ルッコラは、苗も販売されているので、プランターで手軽に栽培することもできます。

ルッコラピザ

ルッコラの栄養素

ルッコラには、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、鉄分などが多く含まれています。
β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、目や粘膜、皮膚の健康を維持します。また、活性酸素を抑えて、ガンや動脈硬化の予防効果があるとされています。
ビタミンCは、風邪の予防や疲労回復に効果があるとされています。

ルッコラの主な品種

ルッコラの種は、『ルッコラ』『ロケット』『ロケットサラダ』『オデッセイ』などの名称で販売されています。

ルッコラの栽培ポイント

・日当たり、水はけ、風通しのよい場所で栽培する。
・種が細かいので、厚まきにならないように注意する。
・葉柄が折れやすいので、風が強い場所では風よけをする。

ルッコラの栽培時期

ルッコラの栽培時期は、品種や地域により異なりますので、種袋やホームセンターなどで確認するようにします。
中間地(関東地域)
春まき栽培:種まき4月上旬~7月上旬、収穫時期5月中旬~9月上旬
秋まき栽培:種まき9月上旬~10月中旬、収穫時期10月中旬~12月下旬

ルッコラの連作障害

ルッコラは連作障害を起こすため、同じ場所で栽培する場合は1~2年の期間を空けるか、他の場所を選んで栽培します。
連作すると、土壌中の微生物に偏りが出てルッコラの生育に悪影響を及ぼし、病害虫も発生しやすくなります。
プランター栽培では、常に新しい土を使うことをおすすめします。

ルッコラの好適土壌pH

ルッコラの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。

2.ルッコラの栽培方法(畑・プランター)

肥料

ルッコラは、種から育てる方法と、園芸店やホームセンターなどで苗を購入して植え付ける方法があります。
苗を選ぶときは、株元がしっかりしていて葉の色が濃く、葉が黄色くなっているものや病害虫の被害があるものは避けます。

畑栽培の場合

畑栽培は、しっかりと土づくりを行い、畝(うね)を作って栽培します。

土づくり

日当たりと水はけの良い場所を選び、種まきや植え付けの2週間前までに苦土石灰100g/㎡を全面にまいてよく耕します。
1週間前に完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料100/㎡を施してよく耕し、幅40㎝、高さ10~15㎝の畝を作ります。

種まき

ルッコラは、間引きをしながら育てるので「すじまき」が一般的です。
畝の表面を平らにならし、支柱などを畝に押し当てて深さ1㎝ほどのまき溝を作り、種が重ならないように1㎝間隔でまきます。
種をまいた後は、溝の両側から土を寄せるようにして厚さ1㎝ほど土を被せ、表面を軽く手で押さえて土と種を密着させ、ジョウロでたっぷりと水やりをします。

間引き

ルッコラは、発芽まで乾かさないように管理すると約1週間で発芽します。
発芽したら、生長を促すために2回に分けて間引きをします。
1回目は、本葉2~3枚の頃に株間2~3㎝間隔にします。生育の悪い株や葉色が薄いものなどを間引き、周りの土を軽くほぐして株元に土を寄せます。
2回目は、本葉4~5枚の頃に株間5~6㎝間隔にし、周りの土を軽くほぐして株元に土を寄せます。

植え付け

市販の苗を植え付ける場合は、ポリポットよりも少し大きめの植え穴を作り、根鉢を崩さずに根鉢の肩が土の表面より少し高くなるように植え付けます。
植え付け後は、株元に土を寄せて手で軽く押さえて土と根鉢を密着させ、たっぷりと水やりをします。

プランター栽培の場合

プランターは、標準タイプ(深さ20㎝程度)を用意します。
ルッコラは種から育てることができますが、栽培する株が少ないときは市販の苗を利用すると簡単です。

用土

ルッコラは連作を嫌うので、用土は新しいものを使うことをおすすめします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
排水性を良くするため、鉢底石をプランターの底に敷き詰めて、野菜用培養土を8分目ほど入れます。

種まき

種から育てる場合は、間引きをしながら育てるので「すじまき」が一般的です。
すじまきの場合は、支柱などを土の表面に押し当てて深さ1㎝ほどのまき溝を作り、種が重ならないように1㎝間隔でまきます。種をまいた後は、溝の両側から土を寄せるようにして厚さ1㎝ほど土を被せ、表面を軽く手で押さえて土と種を密着させ、ジョウロでたっぷりと水やりをします。

間引き

ルッコラは、種まきから約1週間で発芽しますので、生長を促すために2回に分けて間引きをします。
1回目は、本葉2~3枚の頃に株間2~3㎝間隔にします。生育の悪い株や葉色が薄いものなどを選び、株元を押さえて引き抜きます。間引き後は、周りの土を軽くほぐして株元に土を寄せます。
2回目は、本葉4~5枚の頃に株間5~6㎝間隔にし、周りの土を軽くほぐして株元に土寄せします。

植え付け

市販の苗を植え付ける場合は、ポリポットよりも少し大きめの植え穴を作り、根鉢を崩さずに根鉢の肩が土の表面より少し高くなるように植え付けます。
植え付け後は、株元に土を寄せて手で軽く押さえて土と根鉢を密着させ、たっぷりと水やりをします。
プランターや鉢は、風通しの良い日なたで管理します。

3.ルッコラの栽培手入れ

水やり

収穫までの主な作業は、水やりと追肥などです。

水やり

畑栽培は、発芽するまでの間は用土の表面が乾かないように管理します。その後は自然の降雨で足りますが、雨が少ないときは乾燥させないように水やりをします。
プランター栽培は、発芽するまでの間は用土の表面が乾かないように管理します。その後は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
ルッコラは、水切れすると葉が硬くなり、苦みが強くなってしまうので、乾燥させないように管理します。

追肥

ルッコラの追肥は、2回目の間引き後に施し、その後は月に1~2回追肥を施します。
畑栽培は、2回目の間引き後に化成肥料30g/㎡を株の周りにまき、土の表面をほぐしながら土と肥料を軽く混ぜて株元に土を寄せます。その後は、月に1~2回同量を追肥します。
プランター栽培は、2回目の間引き後に化成肥料10g程度をプランターの縁にまき、軽く土と混ぜ合わせます。その後は、月に1~2回同量を追肥します。

4.ルッコラの収穫時期

ルッコラ

ルッコラは、種まきから40日前後で収穫することができます。
草丈が15~20cm程度になったら、株元からハサミで切り取って収穫します。
ルッコラは、外側の葉から順次切り取って収穫することもできます。1度に多くの葉を収穫すると生育が遅れるので1株当たり2~3枚程度を収穫します。

花が咲くと葉が硬くなるので、花芽が出たら早めにつぼみを摘み取ります。
また、収穫を続けていると肥料切れになってきますので、追肥も忘れないように施します。
ルッコラは、種まきの時期をずらしながら栽培すると、長い期間収穫を楽しむこともできます。

5.ルッコラに発生しやすい病気

ルッコラ

ルッコラは、窒素肥料を多く使うと軟弱になり、うどん粉病にかかりやすいので窒素肥料の与え過ぎに注意します。

うどんこ病

うどんこ病はカビによる病気で、葉や葉柄に白い粉をまぶしたようなカビが斑点状に発生します。病気が進行すると葉がカビで覆われ、光合成ができなくなって葉が枯れてしまいます。
窒素過多になると株が軟弱に育つため、窒素肥料を少なめにし、日当たりと風通しをよくします。発病した葉は、切り取って畑の外に撤去処分します。

6.ルッコラに発生しやすい害虫

ルッコラは、アブラナ科野菜の害虫に注意します。

アブラムシ

アブラムシは、体長1~4㎜ほどの害虫で、ルッコラの葉や茎に大量発生し、口針を刺しこんでルッコラの栄養を吸収し生育を阻害します。
アブラムシの飛来を防ぐには、0.8㎜以下の目の細かい防虫ネットで覆うか、キラキラテープを張って飛来を防御する方法などがあります。窒素肥料の与えすぎにも注意します。

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