里芋(サトイモ/さといも)の育て方・栽培方法

里芋(サトイモ)の育て方・栽培方法

1.里芋栽培の特徴と時期


里芋の育て方手順に沿って、畑やプランターで里芋を栽培してみましょう!
里芋は簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。

里芋(サトイモ)の栽培データ
■里芋の栽培難易度:★★★☆☆

■里芋の旬:秋9月~10月

■連作障害:あり

■栽培時期:春植え

■春植え:4月~6月
 収穫時期:9月~10月

■里芋の苗や種が買えるお店
里芋の苗や種を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
こちらから購入するとポイント還元があります。

里芋は年1回栽培することができる野菜で、里芋の旬は、秋の9月~10月です。

里芋は、東南アジア原産で、サトイモ科サトイモ属で、高温多湿を好みます。
縄文時代にイネよりも早く日本に渡来したとされており、山で収穫されるものを山芋といい、里で作られるものを里芋と呼んだことから名前が付いたとされています。

里芋は、食べる部位によって品種が分類され、親芋用、子芋用、親子兼用の3種類があります。「石川早生(いしかわわせ)」は、子芋用で8月頃から収穫できる早生品種です。
関東では、子芋用で「土垂(どだれ)」という品種が多く栽培されています。葉の先端が伸びて垂れ下がることからその名が付いています。親芋があまり大きくならず、子芋がたくさんできる品種です。ちなみに、八ツ頭は親子兼用の品種です。

その他の里芋の品種としては、『セレベス』『京芋』『八ツ頭芋』『唐芋』『蓮芋』『赤芽大吉』『大和里芋』『愛知早生』『大野里芋』『女早生』など色々な品種があります。

里芋の栄養素としては、タンパク質、炭水化物、ビタミンB群、ビタミンC、カリウムなどが豊富に含まれています。カリウムは、いも類の中で最も多く、余分な塩分を排出して高血圧を予防する効果があります。ぬめり成分は、不溶性の食物繊維で、コレステロール低下に効果があります。また、脳細胞を活性化させ、認知症を予防するといわれています。
ビタミンB群、ビタミンCも豊富に含まれているので、栄養価の高い野菜です。

サトイモの収穫

里芋の生育温度は25℃~30℃で、好適土壌pHは6.0~6.5とアルカリ性を好みます。
里芋には連作障害があります。基本的には3年~4年の間隔をあけた方が良く、確実に栽培をするなら5年以上は間隔をあけるようにしてください。
野菜は、同じ場所で同じ野菜の栽培を繰り返すと連作障害が発生するため、連作障害が出やすい野菜は栽培間隔をあけて栽培します。

栽培時期は、品種や地域によっても異なりますが、基本的に寒さに弱いため、植え付けは4月中下旬に行います。
収穫時期は、早生種なら9月中旬頃で、他の場合は10月下旬頃です。必ず霜が降りる前までに収穫するか、土に埋め戻しをして保存します。

栽培のポイントは、品種によって食用になる部分が異なるため、目的に合った品種を選びます。栽培を始める1年目は、種苗店などで種芋を購入します。種芋は、丸くてふっくらとした大きいもので、芽が付いているものを用意します。
種芋は、芽出ししていないものを植えると土の中で腐ってしまうこともあるので、芽出ししたものを使用することをおすすめします。

また、里芋は乾燥に弱いことから、水不足で萎れてしまうと回復するまで時間が掛かるので、水やりには十分注意します。

1株から小芋がたくさん収穫できて、病害虫に強く、長期保存もできることから、初心者にも人気のある野菜です。
なお、里芋は、春に植えつけて秋に収穫するため、栽培期間が長くなります。また、草丈が80㎝以上に成長するので、プランターでの栽培は不向きと言えます。

2.里芋の栽培基本(畑)

肥料

里芋の栽培では、初めに植え付け用の種芋を用意する必要があります。
小さい種芋は大きく育たないので、重さが40g~50gの大きな種芋を用意します。
芽が付いていて、傷がなく、ふっくらとして形の良い大きめのものを選ぶようにしてください。
芽が伸びていない場合は、芽出しをしておくと失敗が少ないのでおすすめします。
芽出し作業は、3月中旬から4月上旬に行います。種芋は、発芽までに約1ヶ月ほどかかります。

里芋の植え付けは、4月~6月です。日当りがよく、やや粘土質の土壌が適しています。
植え付けの2週間前までに苦土石灰1㎡当たり100gを入れて深く耕します。
さらに、植える1週間前に植え付け溝を掘って、堆肥1㎡当たり2kg、化成肥料1㎡当たり100gを入れて深く耕して、高さ10㎝の畝を立てておきます。
里芋は地中深く根が伸びるため深めに耕すこと、あとで土寄せを行うため畝は高畝にしないことがポイントです。

里芋は、寒さに弱いので十分に暖かくなってから植え付けを行ないます。
ビニールマルチは使用しなくても大丈夫ですが、マルチを施したほうが地温が上がり、初期生育を良くすることができます。マルチは50㎝間隔の穴のあいたものがあればそれを使用します。無い場合は、株間に合わせて穴をあけます。

植え付けは、1列の場合は畝幅60㎝にして株間を40㎝~50㎝開けて、深さ10㎝の所に種芋の芽を上に向けて植えていきます。植えた後は土を埋め戻して、表面を軽く手で押さえておきます。

里芋は高温多湿を好む野菜ですので、種芋や苗を植え付けた後は芽が出てくるまで乾燥させないことが大切です。
乾燥を防ぐためにたっぷりと水やりを行いましょう。
乾燥状態が2週間以上続くと葉が萎れてしまい、生育が悪くなります。一度完全に乾燥すると、萎れた葉は回復が難しくなりますので、梅雨明け以降は乾燥が続かないように頻繁に水やりをしてください。頻度は、1週間に1~2回程度でたっぷり水を与えます。
夏の時期の乾燥に備えて、敷きワラを施すと乾燥を防ぐことができます。

3.里芋の栽培手入れ

水やり

里芋を大きく育てるには栽培の手入れが重要な要素になりますが、中でも乾燥を防止して、土壌の湿度を適切に管理することが必要不可欠です。

乾燥状態が続くと葉が萎れて収穫量が極端に減るため、気温が上がる夏場以降は土の乾燥を防ぐために藁や除草した草を敷いて土壌中の湿度を高くしましょう。
梅雨明け前の時期でも、除草した草や藁で株元を覆って保湿して、夏場の乾燥が激しい時期には水やりも7日~10日くらいの間隔で朝か夕方に水やりを行います。

植え付けてから、2~3週間後に芽が出てきます。芽の基部が肥大して親芋から複数の芽が出てきますが、何もしないと親芋がいくつも出来てしまうので、しっかりとした良い芽を1本だけ残して芽かきをします。6月下旬頃に親芋から出てくるわき芽は取らないで残します。これは子芋から出たものなので、そのまま育てて大丈夫です。

里芋の成長に合わせて追肥と土寄せを行います。
本葉が6~7枚になると子芋が出来はじめる頃になります。6月中旬頃に1回目の追肥と土寄せを行います。
2回目は7月の梅雨明け前に行い、マルチを施している場合は、芽を痛めないようにマルチをはがして化成肥料1㎡当たり30gを畝間にぱらぱらとまいて、土とよくかき混ぜて株元に土寄せします。

土寄せは芋がしっかりと隠れるように行います。土寄せが不十分だと芋の肥大が悪くなります。1回目は高さ5㎝、2回目以降は10㎝程度の高さに土寄せします。
土寄せが多すぎると芋が長くなり、少ないと芽が出てしまい、味が悪くなります。
株元から子芋になる芽が次々と出てくるので、根が土の中に隠れるように土寄せをしてください。
里芋は手入れを怠ると小さな芋ばかりになります。里芋を大きく育てるには、芋に日光を当てないようにすることが重要です。

4.里芋の収穫時期について

サトイモ

里芋は、早生種であれば9月中旬頃に収穫ができます。
他であれば10月下旬頃です。気温が下がると茎と葉の部分が枯れ始めますので、収穫時期の目安となります。
収穫は、霜が降りると茎の部分から痛んで腐敗するので、霜が降りる前に収穫を終わらせます。なお、乾燥防止のために施した敷きわらやトウモロコシの茎葉は、土の中に混ぜ込み、堆肥としても良いでしょう。

収穫方法は、晴天が続いていて、土も乾いている状態を選んで行います。
株の上5㎝程度を残して葉を切り落とします。芋の位置を確認して丁寧にスコップで掘り上げます。
芋を傷付けないように掘り出しましょう。掘り出した芋は、子芋と親芋に分けることができるので、親芋は処分して子芋だけに分けます。

ちなみに収穫量は、子芋用品種なら1株あたり15個程度は収穫できます。
長期保存するケースも多いと思いますが、この場合は傷口から痛むため、親芋と子芋を切り分けずに塊のまま保管します。
土は手で払う程度にして2日~3日程度は陰干ししてください。

収穫した里芋を翌年まで長期保存する場合には、畑に穴を掘り、その中で保管すると良いです。穴の中は適度な湿気があり、温度も一定です。子芋を親芋から離すと傷口から腐ってしまうので塊のまま保存します。
茎の部分を下に向けて逆さまにして埋めます。穴の深さは50㎝にしてさらにその上に20~30㎝ほど土をかけて外の温度が影響しないようにします。また、土の上にビニールをかけておくと雨水がしみこまないので安心です。

5.里芋に発生しやすい病気と害虫

葉っぱ

里芋は土壌に関係なく肥料の吸収力が高いため、どんな土地でも育つ特徴がありますが、連作をすると病気が発生することがあります。また、夏場以降の気温が下がって降水量も減る時期に乾燥が続くと、カビが発生して病気が起こります。

○疫病
里芋栽培で、良く見られる病気として疫病があります。
葉や茎や根に水シミのような黄褐色の円形の病斑が発生するもので、6月~9月頃に増える病気です。
疫病が進行すると全体に広がって、葉脈の隙間が無くなるほどに被害が拡大することがあります。治療は、サンボルドーなどの薬剤を使います。

○モザイク病
同じく発生頻度が多いのが、モザイク病です。栽培期間中であればいつ発生してもおかしくない病気です。ウイルスが原因の病気なので治療方法はなく、未然に防止対策をとります。モザイク病は、アブラムシやアザミウマなどの害虫によって他の感染野菜から運ばれてきます。幼苗の時は、ビニールやトンネルをしてアブラムシなどの飛来を防ぎましょう。

○乾腐病
乾腐病はJAS企画の治療薬で治療可能ですが、安全性は低いので病気が発生したら株ごと抜きとって処分した方が良いでしょう。

○汚斑病
汚斑病も薬剤で治療可能ですが、収穫量に影響が出にくい病気でもあるので、薬剤を使わなくても葉を摘み取って処分すれば良いです。

里芋の葉を食害する害虫に、セスジスズメやハスモンヨトウなどの幼虫がいます。見つけ次第駆除します。

○セスジスズメ
セスジスズメの幼虫は、イモムシ状の虫で里芋の食べて成長します。初夏~秋にかけて大量発生しますので要注意です。かなりのスピードで食害するので、見つけ次第捕殺します。

○ハスモンヨトウ
セスジスズメの幼虫と同じく、里芋の葉を食害します。見つけ次第捕殺します。

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