大豆(だいず/ダイズ)の後作に植えても良い野菜とは?(連作障害)

大豆の後作に植えても良い野菜とは?

1.大豆の後作に植えたほうが良い野菜

大豆の後作にどんな野菜を植えればよいかわからなかったり、
悩んだりしていませんか?

大豆の成長後は根粒菌により土壌の窒素分が多くなってしまいますが、これが逆に成長に良い影響を与える種類の作物もあります。

大豆の後作に良い野菜はいくつかありますので、
大豆の後作について順番にみていきましょう!

大豆の収穫時期は、だいたい10月~11月頃なので、翌年から植えていける大豆の後作と相性の良い野菜を見ていきましょう。

大豆の後作に植えたほうが良い野菜
レタス、ハクサイ、ホウレンソウ
レタス

大豆栽培の後作にした方が良い野菜にはレタス、ハクサイ、ホウレンソウが挙げられます。

レタスの科目は、キク科に属する植物で、一般的に冷涼な気候を好みます。
レタスは秋口植えると、12月頃の冬場に収穫することができます。

大豆の後作に良いレタス
大豆の後作にレタスを育ててみたい方はレタス栽培の関連記事をご覧ください。秋植え:8月~10月
レタス

レタス(玉レタス)の育て方・栽培方法

2021年10月11日

ホウレンソウがおいしくなる時期は冬ですが、「寒締めホウレンソウ」は、冬の冷温にさらして収穫することで知られています。

ホウレンソウは冷え込むことで、体内の水分を減らして糖度が増すので、柔らかくなり、味がよりおいしくなります。

大豆の後作に良いホウレンソウ
大豆の後作にホウレンソウを育ててみたい方はホウレンソウ栽培の関連記事をご覧ください。秋植え:9月~10月
ホウレンソウ(ほうれん草)の育て方・栽培方法

ホウレンソウ(ほうれん草)の育て方・栽培方法

2023年5月23日

白菜は料理の使い勝手が良いので、家庭菜園で秋からの栽培にチャレンジする人が多い人気の野菜です。

大豆の後作に良いハクサイ
大豆の後作にハクサイを育ててみたい方はハクサイ栽培の関連記事をご覧ください。秋植え:9月~10月
白菜(ハクサイ)の育て方・栽培方法

ハクサイ(白菜)の育て方・栽培方法

2022年1月11日

大豆の後作した方が良い野菜は「葉物野菜」で、レタス、ハクサイ、ホウレンソウなどが挙げられます。

大豆などのマメ科植物は春先に苗や種を蒔き、遅くとも秋口には収穫となりますが、レタスやハクサイ、ホウレンソウなどの葉物野菜は、秋口から種を蒔いても十分に収穫できる野菜で、特にハクサイやホウレンソウなどは寒くなると自らを守るために養分をより吸収して美味しくなります。

2.後作した方が良い理由

畑の芽

後作した方が良い理由としては、土壌に豊富に残った窒素はタンパク質を生成する働きがあり、葉緑素の元になるため葉物野菜の緑色を濃くするほか、成長を促進させるために必要な成分であるためです。

窒素が不足している土壌で葉物野菜を植え付けると、葉っぱが黄色くなってしまったり、大きく成長するまえに落ちてしまったりなどの成長障害が発生する可能性が高くなるほか、茎の成長にも大きく影響してしまうため、育成状況が著しく悪化してしまいます。

三大養分はバランスよく土壌に含まれていることが植物の成長には一番重要ですが、葉物野菜に関しては特に窒素を多く必要とし、実を付ける野菜のトマトやナスなどを育てる場合は窒素分を減らしてリンを増やすなどのテクニックがあります。

葉物野菜に関しては成長段階から収穫に至るまで、多くの窒素分が必要となり追肥をこまめに与える必要がありますが、大豆収穫後には窒素分が土壌に豊富にあるためこの手間がかからないことが大きなメリットです。

連作も難しく、土壌を大きく入れ替える必要がある大豆を始めとするマメ科植物ですが、葉物野菜には最適な土壌を作ってくれると言えるでしょう。

3.大豆の後作に植えないほうが良い野菜

ナス
大豆の後作に植えないほうが良い野菜
ナス、トマト、ジャガイモ、ピーマン
大豆の栽培をして後作しない方が良いものにはナス、トマト、ジャガイモ、ピーマンなどの作物が挙げられます。

比較的簡単に栽培できる大豆は、夏に収穫すると「枝豆」として、完熟すると「大豆」として収穫できる家庭菜園でも人気高いマメ科の作物です。

肥料が少なくても育てやすいという特徴があるため毎年育てたいものですが、大豆にも連作障害の問題があり毎年続けていると成長と結実に障害がでることがあります。

大豆を収穫した翌年に、同じ場所に後作しない方が良いものの代表はニンジンで、同じマメ科のサヤエンドウやインゲンなども避けた方が良いでしょう。

4.後作しない方が良い理由

家庭菜園

植物が成長するためには、三大養分の窒素とリン、カリウムが必要ですが、大豆などのマメ科植物の一部には「根粒菌」と呼ばれる菌が寄生し、窒素を生成し苗に供給します。

一方、苗が光合成により得た養分を吸収して菌自身も成長しているため、大豆は肥料が少なくても成長できるという特徴があります。
このため、大豆などのマメ科の植物の成長後には土壌に窒素が過剰に含まれていることが、窒素をあまり必要としないニンジンを後作しない方が良い理由のひとつです。

また、ニンジンの成長には石灰分が欠かせないため、苗や種を植え付ける前に土壌に石灰を混ぜておく必要がありますが、この石灰分が窒素と化学結合して別の窒素肥料に生まれ変わる性質があります。

その成分はアンモニア型主体の肥料となり、土壌から逃げやすい硝酸型に変化しにくいという特徴があります。
もちろん適量は土壌にもニンジンにも必要ですが、根粒菌の影響で大量に含まれている窒素と結合してしまうと過剰に生成されてしまうため、他の成分にも影響を与えてしまいます。

ニンジンは比較的肥料を大量に消費する植物なので、良型のニンジンを収穫するためには大豆の後には植え付けないことが基本です。

大豆の後作には、後作に良いレタス、ハクサイ、ホウレンソウなどの野菜を積極的に取り入れて植えていくと良いでしょう。

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