1.ニラの葉が白い原因
家庭菜園で育てているニラの葉が白くなってしまって、なぜ白くなってしまったのか気になったことはありませんか?
大事に育てているニラが病気になってしまったのではないか、枯れてしまう前兆ではないのかと大変心配される方も多いと思います。
ニラの葉が白くなる原因は色々ありますが、葉が白くなったり、葉の白い斑点の原因で多いのは「うどんこ病」「白斑葉枯病」などの病気によるものです。
また、生理障害によって葉が白くなることもあります。
これらについて順番に詳しく見ていきたいと思います。
2.ニラのうどんこ病
ニラはうどんこ病にかかることがある野菜です。
うどんこ病はカビ(糸状菌)による伝染性の病気で、ニラの主要病害です。
被害部位は主に、ニラの葉の部分で、葉が小麦粉をまぶしたように白くなり、カビが生える病気です。
ニラの葉の白い粉のようなものはカビの胞子で、風で飛散するため、周囲のニラ株にも伝染していき、伝染すると健康な葉も白くしていきます。
うどんこ病の病原菌は発病した株とともに土の中で冬を越し、翌年の伝染源にもなるため注意が必要です。
うどんこ病の発生時期
うどんこ病の主な発生時期は、5~7月です。
この時期にニラの葉っぱが白くなりやすいので、発生時期には気をつけましょう。
うどんこ病の症状
うどんこ病の発生初期には、葉っぱの表面に白く丸い粉状の小さな斑点が発生します。
被害が進んでいくと、白いカビが葉の全面に広がっていき、葉っぱが真っ白に覆われていきます。
ニラは葉全体が白く覆われると、光合成がうまくできず生育が悪くなってしまいます。
十分な栄養が行きわたらないと、収穫量にも影響が出る原因にもなります。
症状がひどい場合は、ニラの株全体が枯れてしまい、白い葉っぱだけでなく、緑だった葉っぱもやがて衰弱して枯れて落ちてしまいます。
うどんこ病の発生条件
うどんこ病は雨が少ない、乾燥ぎみの条件で発生するため、湿度が低い曇りの日が続いている場合は注意が必要です。
また、ニラを大きく育てようとして、肥料を与え過ぎて葉ばかりが茂り過ぎたり、密植して日当たりや風通しが悪い状態で育てると、うどんこ病が発生しやすくなります。
3.うどんこ病予防方法
うどんこ病で、ニラの葉が白くなって枯れてしまう前に、事前に予防できることがありますので、対処していきましょう。
ニラの株間
ニラの葉への日当たりや風通しが悪くならないように、植え付けの際は、十分な間隔を取って植えましょう。
ニラの株間は15~20㎝あけて植えます。
ニラの追肥量に注意
うどんこ病は窒素肥料が多いと発病しやすいです。
ニラを大きく育てたいからと言って、窒素肥料を一度に施し過ぎないように注意しましょう。
うどんこ病で白くなった葉っぱや株の処分
うどんこ病は、ニラの葉から発病して株全体に広がります。
被害を受けたニラの葉などは早めに畑の外に持ち出して処分します。
持ち出す際は、健全な葉に白い粉が飛散しないように注意します。
4.うどんこ病対処方法
うどんこ病は薬剤を使う防除方法があります、薬剤はインターネットやホームセンターなどで購入することができます。
まだ葉っぱがうっすらと白くなっている程度の発生初期であれば薬剤で対処しても良いでしょう。
ニラの葉っぱが白くなっているのを見つけたら、枯れる前に早めに散布して対処しておきましょう。
うどんこ病の薬剤
自然派薬剤では、ベニカマイルドスプレーがおすすめです。
環境にやさしい自然派薬剤で、あらゆる野菜類に使えます。
ベニカマイルドスプレーはうどんこ病の発生初期に使います。
使用方法は、そのまま薄めずに、ニラの株全体に散布して使います。
カリグリーンは、うどんこ病の予防効果は期待できませんが、発病後の治療効果に優れた効果を発揮する薬剤です。
使用方法は、水で800~1,000倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
ニラに使う場合、収穫前日まで使えます。
アーリーセーフは、計量が手軽に行えるフロアブルタイプで、散布後の葉の汚れも少ない薬剤です。
使用方法は、水で300~600倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
ニラに使う場合、収穫前日まで使えます。
5.ニラの白斑葉枯病
ニラは白斑葉枯病にかかることがある野菜です。
白斑葉枯病はカビ(糸状菌)による病気で、ニラの主要病害です。
被害部位は主に、ニラの葉の部分で、葉に1~2mmの白い微小斑点が生じる病気です。
ニラの葉の斑点はカビの胞子です。
降雨により胞子が飛散し、葉に感染して粉状に暗灰褐色の胞子を多数形成します。
白斑葉枯病の病原菌は、枯死した落ち葉の中でも増殖し、感染源となり周囲の健全な作物にも伝染します。
白斑葉枯病の発生時期
白斑葉枯病の主な発生時期は、6~10月です。
この時期にニラの葉っぱが白くなりやすいので、発生時期には気をつけましょう。
白斑葉枯病の症状
白斑葉枯病の発生初期には、葉に1~2mmの白い微小斑点が現れ始めます。
その後、白い斑点は連なって表皮が浮き上がってきます。
病状が進行するとやがて表皮が裂けて、葉が枯れあがります。
病気チェックのためにも、日頃からニラの葉を見て、発病を見逃さないようにしましょう。
白い微小斑点は、直射日光があたる面にのみ現れ、日光があたらない面には現れず健全にみえるのが本病の特徴です。
白斑葉枯病の発生条件
白斑葉枯病は、冷たい霧雨が続くような気象条件で発生しやすくなります。
6.白斑葉枯病予防方法
白斑葉枯病で、ニラの葉が白くなって枯れてしまう前に、事前に予防できることがありますので、対処していきましょう。
連作を避ける
輪作や土壌消毒などの土壌病害対策を行いましょう。
排水をよくする
畝を高くして排水を良くします。
白斑葉枯病で白くなった葉っぱや株の処分
白斑葉枯病はの被害を受けたニラの葉などは早めに畑の外に持ち出して処分します。
持ち出す際は、健全な葉に白い粉が飛散しないように注意します。
7.白斑葉枯病対処方法
白斑葉枯病は薬剤を使う防除方法があります、薬剤はインターネットやホームセンターなどで購入することができます。
まだ葉っぱがうっすらと白くなっている程度の発生初期であれば薬剤で対処しても良いでしょう。
ニラの葉っぱが白くなっているのを見つけたら、枯れる前に早めに散布して対処しておきましょう。
ニラの白斑葉枯病薬剤
ニラの白斑葉枯病の薬剤は、アミスター20フロアブルやストロビーフロアブルがおすすめです。
アミスター20フロアブルは、収穫前使用日数が短く、散布適期は幅広く、使い勝手に優れています。
使用方法は、水で2000倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
ニラに使う場合、収穫14日前まで、使用回数は2回以内です。
ストロビーフロアブルは、予防効果が特に優れていますが、胞子形成阻害効果も示し、二次感染を防ぎます。
使用方法は、水で3000倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
ニラに使う場合、収穫前日まで、使用回数は3回以内です。
ニラは、うどんこ病、白斑葉枯病以外に、紅色根腐病、さび病、 乾腐病、葉腐病、灰色かび病、紅色根腐病、白絹病にもかかることがありますので、病気にならないように気を付けて栽培しましょう。
11.ニラの生理障害
ニラは生理障害が起こる野菜です。
ニラ栽培には、窒素(N)・リン酸(P)、カリ(K)の三要素だけではなく多量要素と、微量要素も必要です。
ニラの葉が白っぽくなったり、色が薄くなる症状が出る場合は、窒素、銅、マグネシウムが欠乏している場合などです。
窒素は「葉肥」ともいわれ、成長を促進し、ニラの葉色を濃くしてくれます。
窒素が不足すると、ニラの花のつきが悪くなり、葉色が淡くなります。
銅は光合成や、呼吸に重要な役割をしており、欠乏すると葉が黄白化します。
マグネシウムは、葉緑素の構成成分で、欠乏すると葉緑素の生成が少なくなり、葉が黄化します。
このように、ニラの葉にとって必要な栄養素が欠乏すると、葉が白や黄色に色抜けたようになる症状が出ます。
また、反対にカリウムやマンガンなどの栄養素が過剰な状態になっても、
ニラの葉が白色化したり黄色に色抜けたようになる症状が出ますので、生理障害の疑いがないかもチェックしてみてください。
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