ホウレンソウのアブラムシ対策!害虫駆除に効く農薬

害虫駆除

ホウレンソウに付くアブラムシ類は主に4~6月に発生し、小さな虫が葉裏などに数十匹から数百匹で群生します。アブラムシは吸汁を行い、作物の成長を妨げるだけでなく、ウイルス病を媒介する可能性もあります。

特にモモアカアブラムシが問題となり、葉脈に沿って赤色、または緑色の虫が群生して吸汁します。多発すると新葉が縮れて変形し、葉の湾曲などの症状が現れます。
対策としては、アブラムシの侵入を防ぐために、目の細かい防虫ネットを使用して飛来を防止します。

ホウレンソウに付くアブラムシ類は、農薬で対策できます。
園芸店・ホームセンター・インターネットなどで買える農薬をご紹介します。

ホウレンソウのアブラムシに使用できる農薬には、「家庭園芸用スミチオン乳剤」「ダントツ水溶剤」「ベニカ水溶剤」などがあります。

商品を購入される場合には、商品名、使用時期、使用方法、使用量、使用回数などを確認のうえ選ぶようにします。

家庭園芸用スミチオン乳剤

家庭園芸用スミチオン乳剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、1000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300mL/㎡です。使用回数は、収穫21日前までに2回以内であれば可能です。

家庭園芸用スミチオン乳剤は、草花・庭木・野菜や果樹などを加害する広範囲の害虫に効果のある代表的な園芸用殺虫剤です。

ダントツ水溶剤

ダントツ水溶剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、4000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに3回以内であれば可能です。

ダントツ水溶剤は浸透移行性に優れ、各種害虫に高い防除効果を発揮します。

ベニカ水溶剤

ベニカ水溶剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、4000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300mL/㎡です。使用回数は、収穫前日までに3回以内であれば可能です。

ベニカ水溶剤は、有効成分が葉や茎から吸収されて植物体内にゆきわたり、殺虫効果が持続するすぐれた浸透移行性殺虫剤です。アブラムシの場合、およそ1か月間にわたって持続します。
有効成分は葉の表から裏に移行するため、葉裏にいる害虫も効果的に退治します。

モスピラン顆粒水溶剤

モスピラン顆粒水溶剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、8000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫14日前までに2回以内であれば可能です。

モスピラン顆粒水溶剤は、ネオニコチノイド系の殺虫剤で、優れた浸透移行性により、巻葉性のアブラムシに有効です。
また、ミツバチやマルチハナバチなどの有用昆虫への影響が少ない点も特徴です。

日産マラソン乳剤

日産マラソン乳剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、2000~3000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫14日前までに4回以内であれば可能です。

日産マラソン乳剤は、速効性を有する有機リン系の殺虫剤で、広い適用作物に使えます。使用にあたっては、薬剤を使用量にあわせて調製し、使用後は使い切るようにします。

家庭園芸用マラソン乳剤

家庭園芸用マラソン乳剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、2000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300mL/㎡です。使用回数は、収穫14日前までに4回以内であれば可能です。

家庭園芸用マラソン乳剤は、植物への薬害が少なく、広範囲の害虫に効果を発揮する代表的な園芸用殺虫剤です。

アルバリン顆粒水溶剤

アルバリン顆粒水溶剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、3000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫3日前までに2回以内であれば可能です。

アルバリン顆粒水溶剤は、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、コナカイガラムシ類、ハモグリガなど、広範囲の害虫に優れた効果を発揮する殺虫剤です。
また、高い浸透移行性があり、速効性と残効性にも優れています。

ベニカベジフル乳剤

ベニカベジフル乳剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、450倍に希釈して使用します。散布液量は100~300m㍑/㎡です。使用回数は、収穫14日前までに2回以内であれば可能です。

ベニカベジフル乳剤は、野菜、果樹、草花、庭木などの害虫を退治するのに効果的で、速効性と持続性があります。

日農スミチオン乳剤

日農スミチオン乳剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、1000~2000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫21日前までに2回以内であれば可能です。

日農スミチオン乳剤は、殺虫スペクトルが広く稲・果樹・果菜・豆類・樹木等の広範囲の害虫に効果を示します。

ダントツ粒剤

ダントツ粒剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、6kg/10aを播溝処理土壌混和して使用します。使用回数は、は種時に1回であれば可能です。

ダントツ粒剤は、広範囲の害虫に高い効果を発揮する浸透移行性のある農薬です。
アブラムシ、コナジラミ、アザミウマなどの吸汁性害虫だけでなく、マメハモグリバエなどの難防除害虫にも効果的で、定植時の植穴処理や生育期の株元処理に使用すると、効果が長期間持続します。

アディオン乳剤

アディオン乳剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、3000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫14日前までに2回以内であれば可能です。

アディオン乳剤は、広範囲の害虫に効果的で、従来の殺虫剤に対して感受性が低下したアブラムシ類にも高い効果があります。

アドマイヤー1粒剤

アドマイヤー1粒剤をホウレンソウのアブラムシ対策に使用する場合は、4kg/10aを播溝土壌混和して使用します。使用回数は、は種時に1回であれば可能です。

アドマイヤー1粒剤は、ネオニコチノイド系の殺虫剤で浸透移行性があり、定植時や播種時などに処理することで、アブラムシ類やミナミキイロアザミウマ、コナジラミ類を長期間防除できます。また、他の薬剤に抵抗性のある害虫に対しても安定した殺虫効果があります。粒剤のため、圃場での散布が容易にできます。

農薬保管庫(鍵付き)

ホウレンソウの農薬は、農薬保管庫を使うことで安心して保管することができます。
農薬を安全かつ適切に保管するためには、キズやサビに強く、鍵のかかる農薬保管庫を利用することが望ましいです。
家庭菜園であれば、小型や中型サイズの農薬保管庫が人気です。

※薬剤使用の留意点
本記事の商品情報などは、2023年5月時点のものです。
薬剤の適用内容については変更されることがありますので、最新の薬剤情報は各メーカーの公式情報をご確認ください。

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