園芸店・ホームセンター・インターネットなどで買える農薬をご紹介します。
リンゴの輪紋病に使用できる農薬には、「トップジンM水和剤」、「GFベンレート水和剤」、「ベンレート水和剤」などがあります。
商品を購入される場合には、商品名、使用時期、使用方法、使用量、使用回数などを確認のうえ選ぶようにします。
トップジンM水和剤
トップジンM水和剤をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、1000~1500倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに6回以内であれば可能です。
トップジンM水和剤は、既に植物体に感染した病原菌に対しても効果を発揮する、浸透移行性に優れた殺菌剤です。
GFベンレート水和剤
GFベンレート水和剤をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、2000~3000倍に希釈して使用します。散布液量は200~700mL/㎡です。使用回数は、収穫前日までに4回以内であれば可能です。
GFベンレート水和剤は、花・樹木・野菜・果樹の病気に使える殺菌剤です。ばらの黒星病やうどんこ病に対して優れた効果を持ちます。
浸透移行作用により病原菌の侵入を防ぐ予防効果と、侵入した病原菌を退治する治療効果を兼ね備え、病原菌の細胞分裂を阻害して防除します。
ベンレート水和剤
ベンレート水和剤をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、2000~3000倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに4回以内であれば可能です。
ベンレート水和剤は、幅広い適用を持つ殺菌剤で、浸透性が高く、予防と治療の両方の効果を示します。
茎葉の病害や貯蔵病害、種子伝染性病害、土壌病害などに効果があり、低濃度で使用できるため作物汚染が少なく経済的です。
水稲、野菜、果樹など幅広い作物に使用可能で、浸透移行性にも優れています。
サンケイオーソサイド水和剤80
サンケイオーソサイド水和剤80をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、600~800倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに6回以内であれば可能です。
サンケイオーソサイド水和剤80は、かび類(糸状菌)によって起こる広範囲の病気に優れた効果を発揮する保護殺菌剤です。
花や庭木、野菜など植物全般に対して広範囲の病気に効果的で、植物への薬害も少ない特徴があります。
オーソサイド水和剤80
オーソサイド水和剤80をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、600~800倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに6回以内であれば可能です。
オーソサイド水和剤80は、小麦、果樹、野菜、花きなど多くの作物において広範囲の病害に安定した予防効果を示します。
生育期の散布に加えて、種子消毒や幼苗期の土壌灌注などにも使用することで、腐敗病や苗立枯病などの土壌病害にも優れた効果を発揮します。
チオノックフロアブル
チオノックフロアブルをリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、500倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫30日前までに5回以内であれば可能です。
チオノックフロアブルは果樹・花き類・観葉植物の殺菌剤で、抗菌スペクトラムが広く、同時防除が可能です。耐性菌の発生の心配が少なく、多くの作物に適用できます。
キノンドーフロアブル
キノンドーフロアブルをリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、800~1000倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫14日前までに4回以内であれば可能です。
キノンドーフロアブルは、農作物の汚れが少なく目立ちません。
ミクロの粒子が効力を高め、水によくなじみ散布液の調製が簡単です。
ICボルドー412
ICボルドー412をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、20~40倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数に制限はないので、必要に応じて散布してください。
ICボルドー412は、約120年の歴史を持つ農薬です。殺菌効果と植物の病害抵抗性を強める二つの効果を持ち、病原菌の侵入を防止し広範囲に使用されています。
不溶性銅の粒子が植物の表面を覆い、徐々に銅イオンが溶け出し病原菌の酵素系を阻害します。
アントラコール顆粒水和剤
アントラコール顆粒水和剤をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、500倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫45日前までに4回以内であれば可能です。
アントラコール顆粒水和剤は、薬剤の計量が容易であり、粉立ちによる薬剤吸入の心配も少ないため、使用者にとって使いやすい薬剤です。
さまざまな病害に対して効果を発揮し、特にリンゴの斑点落葉病や褐斑病、ナシの黒斑病、イチゴの炭疽病に対して優れた予防効果を示します。
さらに、リンゴ、ナシ、イチゴ、スイカなどの作物を守る保護殺菌剤としても効果的です。
日曹ストロビードライフロアブル
日曹ストロビードライフロアブルをリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、2000~3000倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに3回以内であれば可能です。
日曹ストロビードライフロアブルは、黒星病菌などのりんごやなしの病害に優れた効果を示すだけでなく、かんきつやぶどうなど他の作物の重要な病害にも幅広い活性があります。予防効果が特に高く、胞子形成の阻害効果により二次感染を防ぎます。また、薬剤耐性菌にも効果が認められています。
コサイド3000
コサイド3000をリンゴの輪紋病対策に使用する場合は、2000倍に希釈して使用します。散布液量は200~700㍑/10aです。使用回数に制限はないので、必要に応じて散布してください。
コサイド3000は、薬液調製時の計量が容易で扱いやすい銅剤です。
銅イオンの有効成分は、糸状菌由来の病害だけでなく、細菌性病害にも優れた予防効果を示します。
さらに、有効成分が作物表面に均一に広がるため、散布液の跡が残りにくい薬剤です。
農薬保管庫(鍵付き)
リンゴの農薬は、農薬保管庫を使うことで安心して保管することができます。
農薬を安全かつ適切に保管するためには、キズやサビに強く、鍵のかかる農薬保管庫を利用することが望ましいです。
家庭菜園であれば、小型や中型サイズの農薬保管庫が人気です。
※薬剤使用の留意点
本記事の商品情報などは、2023年5月時点のものです。
薬剤の適用内容については変更されることがありますので、最新の薬剤情報は各メーカーの公式情報をご確認ください。
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