ササゲ(ささげ豆)の育て方・栽培方法

ササゲの育て方

1.ササゲの特徴と栽培時期


ササゲの育て方手順に沿って、畑やプランターでササゲを栽培してみましょう!
ササゲは比較的簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。

ササゲの栽培データ
■ササゲの栽培難易度:★★☆☆☆
■分類:マメ科・ササゲ属
■原産地:熱帯アフリカ
■ササゲの旬:7~9月
■栽培時期:夏まき
種まき:5~6月、植え付け:5~6月、収穫時期:7~9月
■連作障害:あり(2~3年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:20~25℃
■生育適温:20~25℃

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ササゲの特徴

ササゲは、マメ科ササゲ属の野菜で熱帯アフリカが原産地です。
見た目が似ているインゲンは、マメ科インゲン属でアメリカが原産地となっています。ササゲはサヤの長さが30~50㎝になるのが特徴で、インゲンはサヤの長さが15~20㎝程度です。

ササゲの品種には、つるあり種とつるなし種があり、つるあり種は草丈が2m以上に生長するため、支柱を立てて栽培します。収穫時期は7月~9月で、サヤの長さが30~40㎝ほどになったら収穫できます。
ササゲは若いサヤを収穫して、炒め物やおひたしなどに調理し、シャキシャキとした歯ごたえ感を楽しむことができます。完熟させたササゲ豆は、お赤飯や煮豆などに使うこともできます。
ササゲは、夏の暑さや病虫害にも強いため、初心者の方にもおすすめの野菜です。

ササゲ豆の料理

ササゲの栄養素

ササゲには、β-カロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、食物繊維、ミネラルなどが多く含まれています。
動脈硬化や心筋梗塞、生活習慣病の予防効果のほか、疲労回復、皮膚や粘膜の保護、整腸作用などの効果があるとされています。

ササゲの品種

ササゲの品種には、『三尺ささげ』『十六ささげ』『けごんの滝』『金時ささげ』『赤飯ささげ』『ささげ・夏一直線』などがあります。ササゲは寒さに弱い野菜のため、あらかじめ栽培適地を確認するようにします。

栽培のポイント

ササゲを上手に栽培するためには、①日当たりが良く、風通しと水はけの良い環境で栽培する、②寒さに弱いため地温が十分に上がってから種をまく、③支柱を立てて栽培することです。

ササゲの栽培時期

ササゲの栽培時期は、種まきが5~6月、収穫が7~9月となります。品種や地域により栽培時期が異なりますので、種子袋やホームセンターなどで確認するようにします。発芽適温、生育適温とも20~25℃です。

ササゲの好適土壌pH

ササゲの生育に適した土壌pHは、弱酸性の6.0~6.5です。酸性土壌に弱いため、畑栽培では苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。

ササゲの連作障害

ササゲなどのマメ科植物は、連作障害を起こしやすい野菜です。マメ科の植物を植えた場所で栽培するときは、2~3年の期間を空けるようにします。

2.ササゲの栽培基本(畑・プランター)

ササゲの栽培方法

ササゲの栽培は、育苗ポットで苗を育ててから畑に植え付ける方法と、畝に直接種をまく方法(直まき)があります。家庭菜園では、育苗ポットに種をまいて必要な株数だけ植え付ける方法がおすすめです。ホームセンターなどで、市販の苗を購入して植え付けてもかまいません。

土づくり

畑栽培の場合は、植え付けの2週間前に苦土石灰100~150g/㎡を全面にまいてよく耕します。植え付けの1週間前になったら、完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料50g/㎡を施してよく耕します。マメ科の植物は根に共生する根粒菌が空気中の窒素分を供給するため、窒素は少なめにします。畝幅は80~100㎝、高さ10~15㎝にして水はけをよくします。

種まき

ササゲの種まきの時期は、関東地方では5月~7月が目安です。発芽適温は20~25℃ですので、霜の心配がなくなった頃に種まきをします。
育苗ポットに種をまく場合は、3号ポット(直径9㎝)に用土を入れて窪みを3箇所作り、1箇所に1粒ずつ種をまきます。土を2㎝ほど被せて手で軽く押さえ、水やりをします。
畑に直まきする場合は、点まきにします。深さ2㎝ほどの穴をつくり、3~4粒の種を等間隔にまき、土を被せて手で軽く押さえます。株間は、30~40㎝にします。

間引き・植え付け

育苗ポットに種をまいた場合は、双葉が開いたら2本に間引きます。本葉2~3枚の苗に育ったら、畑やプランターに植え付けます。植え付ける際は、根鉢を崩さないように取り出し、植え付け後にたっぷりと水やりをします。畑に直まきした場合は、本葉2~3枚の頃に1箇所1~2本に間引きます。

プランター栽培

ササゲをプランターで栽培する場合は、深さが30㎝以上ある大型の容器を用意します。60㎝プランターで2株、10号鉢(直径30㎝)で1株が植え付けの目安です。
用土は、野菜用培養土を使うと便利で、苦土石灰や肥料を配合する手間が省けます。プランターの底に鉢底石を敷いて水はけをよくし、用土は8分目ほど入れます。植え付け方法などは、畑の場合と同じように行います。

防虫ネット

ササゲの栽培では、鳥害対策も必要です。豆は鳥の大好物ですので、種をまいた直後に鳥に食べられてしまうことがあります。種をまいたらすぐに防虫ネットや不織布、防鳥テープなどを設置します。育苗ポットで苗を育ててから植え付ける方法も有効です。

3.ササゲの栽培手入れ

肥料

水やり

畑栽培では極度に乾燥しない限り、自然の降雨で足ります。プランターや鉢栽培の場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。種をまいた直後は、発芽するまで土が乾燥しないように水やりを行います。

支柱立て

本葉が5枚程度に生長したら、長さ2mほどの支柱を合掌式に組立てて、つるを支柱やネットに誘引します。

摘芯

つるが支柱の先端まで伸びてきたら、つるの先端部を摘芯して枝の成長を止め、わき芽(側枝)を出させます。わき芽が伸びることで、枝の数が増えて収穫量も増します。

ササゲの花

追肥

花が咲き始めた頃に、株元から少し離れた場所に化成肥料30g/㎡をまき、土と混ぜながら株元に土寄せします。その後は、株の様子を見ながら追肥します。
プランター栽培では、株元から離れた場所に化成肥料2~3gをまき、土と混ぜながら株元に土寄せします。

4.ササゲの収穫時期

ササゲの収穫時期

収穫適期

ササゲは、種まきを5~6月に行うと、7~9月に収穫することができます。品種によって大きさは異なりますが、サヤの長さが30~40㎝の若いサヤを順次収穫していきます。
サヤの太さが鉛筆くらいのときに収穫すると、おいしいものが収穫できます。取り遅れるとサヤが黄色くなって味が落ちてしまうため、早めに収穫します。収穫の際は、サヤの根元からハサミで切り取ります。

完熟した豆を収穫したい場合は、サヤが十分に黄色くなったものを収穫します。サヤを天日でしっかりと乾燥させて、サヤから豆を取り出します。収穫した豆は、新聞紙などの上に広げて天日でしっかりと乾燥させ、ガラス瓶などに入れて保存します。

5.ササゲに発生しやすい病気

ササゲの栽培

ササゲに発生しやすい病気をご紹介します。

モザイク病

ウイルスを持ったアブラムシがササゲの葉を吸汁すると、健康な葉もモザイク病に感染します。発病すると、葉が縮んでモザイク状の病斑が現われます。モザイク病は薬剤では防除できませんので、発症したササゲの葉や株はすぐに撤去処分します。アブラムシが病気を媒介するので、アブラムシの防除を徹底します。

菌核病

菌核病は、カビによる病気で、ササゲの茎や葉に淡褐色の病斑が現れ、被害が株全体に広がり、やがて萎れてしまいます。マメ科野菜の連作を避けて、間引きを適時に行って風通しを良くします。土づくりの段階で畝を高くして、排水を良くすることも大切です。

6.ササゲに発生しやすい害虫

ササゲに発生しやすい害虫をご紹介します。

アブラムシ

アブラムシは、体長1~4㎜ほどの害虫でササゲの茎や葉に集団で寄生して葉を吸汁加害し、健康な葉にもウイルスを媒介します。窒素肥料のやりすぎに注意します。アブラムシの飛来を防ぐには、目の細かい防虫ネットで覆い飛来を防御します。繁殖力が非常に旺盛なため、大量発生した場合は殺虫剤をササゲの株全体に散布して駆除します。

ハダニ

ハダニは、体長0.3~0.5㎜でとても小さく、肉眼では見つけにくい虫です。成虫は主にササゲの葉の裏に卵を産み、幼虫は葉の組織から養分を吸いとります。ハダニは蜘蛛の仲間で、糸を風に乗せて飛来するので、防虫ネットを設置して予防します。大量に発生した場合には殺虫剤を散布して対応します。

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