1.ニラの特性
ニラは東アジアの原産で、強健な野菜のため場所を選ばず栽培でき、繰り返し刈りとり収穫できます。
緑の葉ニラや、軟化栽培した黄色い色の黄ニラ、とう立ちさせて茎とつぼみを食べる花ニラなどがあります。
ニラはカロテンやアリシンを含み、スタミナ野菜として有名です。
ニラの種まき時期は、春の種まきは3月~4月、秋の種まきは9月~10月です。
ニラは、畑やプランターにニラの種や苗を植えて、家庭菜園でも育てることができる野菜なので、ぜひチャレンジしてみてください。
2.ニラのおすすめ品種
ニラのおすすめ品種は、「スーパーグリーンベルト」「グリーンロード」「広巾ニラ」「大葉二ラ」「ミラクルグリーンベルト」などがあります。
3.ニラの栽培ポイント
3年目の2月~3月に株分けを行います。
タネをまいてから1年間は収穫を控え、追肥と土寄せをして株を充実させるようにします。
過湿に弱いので、通気や水はけをよくして栽培します。
ニラはタネを一晩水に浸しておくとよく発芽します。
4.ニラの種まきの基本
ニラの栽培は、タネをポットまきして育苗して畑に植え付ける方法と、市販の苗を購入して畑に植え付ける方法があります。
ニラのタネは、小さく、色は黒色をしていて、いびつな丸型をしています。
まず、ニラの種まきの基本からみていきましょう。
ニラの種まきの基本は、良いタネを選び、3月~4月、9月~10月の適期にまいて覆土と水やりをすることです。
ニラの発芽をよくするにはこれらをきちんと守る必要があります。
①良いニラの種を使う
ニラの種まきをするには、まず良い種を手に入れます。
ニラのタネはホームセンターや園芸店で購入することができます。
近くで購入できない場合や、欲しい品種のタネがない場合はインターネットで購入すると便利です。
購入する際は、日当たりのよい場所に陳列されていたり、古いタネは避けましょう。
ニラの種子は寿命が決まっていますので、種袋の裏にある種まき期限も確認しておきましょう。
また、発芽率、病気への抵抗性、薬剤処理の有無なども記載されているので、チェックしておきましょう。
②ニラの適温時期にまく
ニラの種にはそれぞれ発芽適温がありす。
ニラの発芽適温は一般的に20℃前後で、生育適温は20~25℃です。
種袋の裏に適温の記載があるので、ニラの栽培時期に合わせて種まきをしましょう。
③ニラの種に適切な用土を使う
ニラの種まき用土は、「タネまき専用用土」を使用すると、発芽しやすく、育てやすいです。
タネまき専用用土は、発芽しやすいように微粒の各種用土がブレンドされており、ニラの種まきにも良い用土です。
保水性・排水性・通気性に優れている為、ニラの生育を安定させてくれます。
まいたタネにかける土を覆土といいます。
覆土が厚すぎたり逆に薄すぎたらすると発芽しにくくなるため、覆土の厚さは、種子の性質に合った覆土の厚さにします。
ニラは嫌光性種子ですので覆土を厚くします。
土の底面は凸凹がないように平らにすることを心がけると、発芽がそろってよく育ちます。
④きちんと水やりをする
ニラのタネをまいたら、たっぷりと水やりをします。
5.ニラの苗づくり手順
ニラをタネから育てる場合は、3月~4月、9月~10月に種まきをしますが、苗が育つまで約3か月かかります。
ポット、セルトレイ、育苗箱などで育てます。
ニラの苗づくり(ポット)
ポットまきは、発芽や発芽直後の管理がしにくい野菜に適しています。
ポットまきの手順は、以下の通りです。
①ポットまき:まき溝を作る
3号ポット(直径9㎝)ポットに種まき用の土を入れ、土を平らにならした後に、中央に指先で深さ1㎝ほどのまき穴を作る。
②ポットまき:タネをまく
くぼみの中に、ニラのタネを10~15粒まく。
③ポットまき:土をかける
周囲の土を寄せるようにしてくぼみを埋めて、軽く手で押さえてタネと土を密着させる。
④ポットまき:水やり
ポットにニラの種まき後、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
⑤ポットまき:間引き・植え付け
草丈が5㎝の頃に間引きを行い、土が乾いたら水やりをします。
2週間に1回追肥を行い、約3か月経過して草丈15㎝ほどになったら植え付けます。
ニラの苗づくり(セルトレイ)
セルトレイは仕切りがあるため、苗を取り出しやすく、植え替えもしやすいのが特徴です。
セルトレイまきの手順は、以下の通りです。
①セルトレイまき:まき溝を作る
セルトレイに種まき用の土を入れ、土を平らにならした後に、指先で浅いくぼみをつける。
②セルトレイまき:タネをまく
それぞれのくぼみの中に、ニラのタネを4~5粒ずつまく。
③セルトレイまき:土をかける
ニラのタネが隠れるように土をかぶせ、軽く手で押さえてタネと土を密着させる。
④セルトレイまき:水やり
セルトレイに種まき後、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
⑤セルトレイまき:間引き・植え付け
草丈が5㎝の頃に間引きを行い、土が乾いたら水やりをします。
3か月ほど育苗して、草丈が20㎝程度になったら畑に植え付けをします。
ニラの苗づくり(育苗箱)
育苗箱にまくと、たくさんタネをまくことができるため、間引きながら育てます。
育苗箱まきの手順は、以下の通りです。
①育苗箱まき:培養土を入れる
育苗箱に種まき用の土を入れ、土を平らにならす。
②育苗箱まき:タネをまく
育苗箱に深さ1㎝ほどのまき溝を作り、1~2㎝間隔ですじまきにします。
③育苗箱まき:土をかける
ニラのタネが隠れるように土をかぶせ、軽く手で押さえてタネと土を密着させる。
④育苗箱まき:水やり
育苗箱に種まき後、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
必要なら保温をしながら管理して栽培します
⑤育苗箱まき:間引き・植え付け
発芽したら、本葉1~2枚の頃に株間1~2cmに間引きます。
3か月ほど育苗して、草丈が20㎝程度になったら畑に植え付けをします。
6.ニラのプランター栽培
種まきから始める場合は、プランターへ直接種をまく方法と、育苗ポットに種をまく方法があります。
初心者の場合は、市販のポット苗を購入して植え付けると栽培の手間が省けます。
プランターへ直接種をまく場合
ニラの種まきは、すじまきや点まきにします。
すじまきにする場合は、深さ1㎝ほどのまき溝を作り、1㎝間隔でまきます。
周りの土を薄く被せて、手のひらで軽く押さえてタネと土を密着させます。
種をまき終わったら、種が流れないようにシャワー状に水をたっぷり与えます。
10日ほどで発芽しますので、混み合っているところは葉が触れ合わない程度に間引きます。
点まきにする場合は、深さ1㎝の穴に5~6粒の種をまきます。
育苗ポットに種をまく場合
畑栽培と同じ手順で、3号ポット(直径9㎝)にニラの種をまきます。
7.ニラの良い苗の条件
ニラの苗は、良い苗と悪い苗がありますので、元気に育ちそうな良い苗を選んで栽培していきましょう。
葉が萎れていたり、枯れたり、病害虫にやられていない苗を選びましょう。
「ニラの種まきと苗づくり方法」を読んだあなたにおすすめの記事: