シカクマメ(四角豆)の育て方・栽培方法

四角豆栽培

1.シカクマメの特徴と栽培時期


シカクマメの育て方手順に沿って、畑やプランターでシカクマメを栽培してみましょう!
シカクマメは簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。

シカクマメの栽培データ
■シカクマメの栽培難易度:★★☆☆☆
■分類:マメ科シカクマメ属
■原産地:熱帯アジア
■シカクマメの旬:9~10月
■栽培時期:春まき
種まき:5~6月、植え付け:5~7月、収穫時期:8~10月
■連作障害:あり(3~4年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:25~30℃
■生育適温:20~30℃

シカクマメの種が買えるお店

シカクマメの種や苗を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
シカクマメは最近人気の野菜で、グリーンカーテンとしても楽しめる植物です。

シカクマメの特徴

シカクマメはつる性植物で、熱帯アジア原産のマメ科シカクマメ属の野菜です。実の断面が四角形なことから「シカクマメ」の名が付いたと言われています。日本では沖縄を中心に栽培されており、別名「うりずん豆」「ウリズン」とも呼ばれています。
生育旺盛で、つるを伸ばして2m以上に成長するため、支柱を立てて栽培します。
サヤの長さが15㎝ほどになったら収穫適期で、天ぷら、サラダ、和え物などに調理し、サクサクとした歯ごたえ感を楽しむことができます。
シカクマメは、病害虫にも比較的強くて簡単に育てられるので、人気の野菜となっています。

シカクマメの品種

シカクマメの品種には、『シカクマメ』『四角豆』『うりずん』『わこさま』などがあります。
主に関東以西の暖地が栽培適地ですので、栽培する前に品種などを確認しましょう。

切った四角豆

シカクマメの栄養素

シカクマメには、カロテン、ビタミンC、ビタミンK、食物繊維などが多く含まれています。
カロテンやビタミンCは免疫力を高め、ビタミンKには、骨の健康維持や出血した血液を凝固させる働きがあります。このほか、美肌効果もあるとされています。

シカクマメの栽培ポイント

シカクマメを上手に栽培するためには、①日当たりが良く、風通しと水はけの良い環境で栽培する、②霜に弱いため地温が十分に上がってから種をまく、③窒素肥料のやりすぎに注意することです。

栽培時期

シカクマメは、種まきが5~6月、苗の植え付けが5~7月、収穫が8~10月となります。栽培する品種や地域によって異なりますので、種子袋やホームセンターなどで確認するようにします。発芽適温は25~30℃、生育適温は20~30℃です。

連作障害

シカクマメはマメ科野菜で、連作障害を起こしやすい野菜です。同じ科目の植物を同じ場所で栽培すると、連作障害が起こります。マメ科の野菜を栽培した場所にシカクマメを栽培する場合は、3~4年の期間を空けるようにします。

好適土壌pH

シカクマメの生育に適した土壌pHは、弱酸性の6.0~6.5です。シカクマメは酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。

2.シカクマメの栽培方法(畑・プランター)

四角豆の花

シカクマメの栽培は、一般的にはポットに種まきをして畑やプランターに苗を植え付けます。栽培初心者の方は、園芸店やホームセンターなどで市販の苗を購入して植え付ける方法が手軽でおすすめです。

土づくり

畑で栽培する場合は、植え付けの2週間前に苦土石灰100~150g/㎡を全面にまいてよく耕します。植え付けの1週間前になったら、完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料50g/㎡を施してよく耕します。畝幅は80~100㎝、高さ10~15㎝にして水はけをよくします。

種まき

ポットに種をまく場合は、3号ポット(直径9㎝)に用土を入れて窪みを3箇所作り、1箇所に1粒ずつ種をまきます。土を1.5~2㎝かぶせて手で軽く押さえ、水やりをします。
シカクマメは乾燥に弱いため、種をまいてから発芽するまでは乾かさないように注意します。

間引き・植え付け

シカクマメのポットの苗は、本葉2~3枚になったら元気な苗を残して1箇所1本に間引きます。
本葉4~5枚の苗に育ったら、畑に植え付けます。植えつける際は、根鉢を崩さないように取り出し、畝の高さより少し低めに植え付けて土寄せします。その後、たっぷりと水やりをします。

プランターでの栽培方法

シカクマメをプランターで栽培する場合は、大型の容器を用意します。用土は、野菜用培養土を使うと便利で、石灰や肥料配合の手間が省けます。種まきから栽培する方法もありますが、市販の苗を購入して植え付けると手軽に始められます。
プランターの底には鉢底石を敷いて水はけをよくし、用土は8分目ほど入れます。種まきや間引き、植え付け方法は、畑の場合と同じように行います。

3.シカクマメの栽培手入れ

水やり

支柱立て

シカクマメは、つる性植物で草丈が2m以上に生長します。つるが複雑に絡むため、早めに長い支柱を立ててつるを誘引します。ベランダなどでは、ネットを張ってグリーンカーテンにする方法もおすすめです。

水やり

シカクマメは乾燥にとても弱い野菜のため、土の表面が乾いたら株元にたっぷりと水やりをします。乾燥を防ぐために、敷きワラを施すことも効果的です。
プランター栽培では乾燥しやすく、特に夏場に乾燥しやすいので水切れに注意します。土の表面が乾いたら、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。

追肥

追肥は、開花初期と収穫初期の2回、生育の様子を見ながら施します。畑栽培では、株元から少し離れた場所に、ドーナッツ状に化成肥料20~30g/㎡をまき、土と混ぜながら軽く株元に土寄せします。大きく成長したら、畝の脇に溝を掘って追肥します。
プランター栽培では、株元から離れた場所に化成肥料2~3gをまき、土と混ぜながら軽く土寄せします。薄めた液体肥料を与えてもかまいません。

4.シカクマメの収穫時期

四角豆の収穫

収穫適期

シカクマメは、開花してから15~20日ほどで収穫適期になります。収穫時期は8月~10月で、サヤの長さが10~15㎝になったら収穫します。
収穫は、サヤのつけ根部分をハサミで切り取ります。収穫が遅れるとサヤが硬くなり、食味も落ちてしまうため、早めに収穫します。

生理障害

シカクマメは、つる性植物で葉が繁茂しやすく、風通しが悪くなって病害虫が発生することがあります。窒素肥料が多すぎると「つるボケ」になり、実つきも悪くなります。
シカクマメはマメ科植物ですので、マメ科作物の連作に注意し、水はけの良い風通しの良い場所で育てるようにします。

5.シカクマメに発生しやすい病気

四角豆の育て方・栽培方法

菌核病(きんかくびょう)

菌核病は、カビによる病気で、シカクマメの茎や葉に淡褐色の病斑が現れ、被害が株全体に広がり、やがて萎れてしまいます。マメ科野菜の連作を避けて、間引きを適時に行って風通しを良くします。土づくりの段階で畝を高くして、排水を良くすることも大切です。

6.シカクマメに発生しやすい害虫

シカクマメに発生しやすい害虫をご紹介します。

アブラムシ

アブラムシは体長1~4㎜ほどの害虫で、シカクマメの茎や葉に集団で寄生して吸汁加害し、健康な株にもウイルスを媒介します。アブラムシの飛来を防ぐには、目の細かい防虫ネットで覆います。窒素肥料のやりすぎにも注意します。アブラムシは繁殖力が非常に旺盛なため、大量に発生した場合は殺虫剤をシカクマメの株全体に散布して駆除します。

ハダニ

ハダニは体長0.3~0.5㎜でとても小さく、肉眼では見つけにくい虫です。成虫はシカクマメの葉の裏に卵を産み、幼虫は葉の組織から養分を吸いとります。ハダニは蜘蛛のように糸を風に乗せて飛来するので、防虫ネットを設置して予防します。大量に発生した場合は殺虫剤を散布して対応します。

シカクマメの育て方を読んだあなたにおすすめの記事:



四角豆栽培