■目次
1.スナップエンドウの特性
スナップエンドウは1970年代にアメリカから輸入された新しい品種です。
スナップエンドウは、サヤと一緒に中の豆を食べることができ、歯ごたえの良さが特徴的です。大きく太った豆にはグリーンピースのような強い甘みがあります。
スナップエンドウは栄養豊富な緑黄色野菜で、βカロテン、ビタミンC、食物繊維などを多く含んでいます。
スナップエンドウは冷涼を好むため、秋まき栽培が一般的で、種まき時期は10月中旬~11月上旬です。
種まきから始める場合は、早まきにならないように注意します。早くまいてしまうと、苗が大きくなりすぎて耐寒性が弱くなります。遅すぎるとつるが伸びず、サヤがたくさんつかないので、適期を守るようにします。
スナップエンドウは、家庭菜園でも育てることができる野菜なので、ぜひチャレンジしてみてください。
2.スナップエンドウのおすすめ品種
スナップエンドウの品種は、「つるあり種」と「つるなし種」の2種類あります。
品種によって栽培方法や味が変わることはありませんが、「つるあり種」の方が多く収穫ができます。
グルメ(タキイ種苗)、ジャッキー(タキイ種苗)、ピッカピカスナップ(カネコ種苗)、スナック753(サカタのタネ)、スナック2号(サカタのタネ)、ホルンスナック(サカタのタネ)、ニムラサラダスナップ(みかど協和)など
3.スナップエンドウの栽培ポイント
・日当たりと排水性が良く、強風の当たらない場所で栽培する。
・連作障害に弱いため、マメ科野菜を4~5年間栽培していない場所を選ぶ。
・土が酸性土壌の場合は、2週間以上前に苦土石灰をまいてよく耕す。
・秋まき栽培は、種まき適期を守り、小苗で越冬させる。
4.スナップエンドウの種まき(畑)

スナップエンドウを種から育てる場合は、畑に直接まく方法(直まき)と、育苗ポットにまく方法(ポットまき)があります。
①良い種を選ぶ
種を購入する際は、地域にあった品種を選び、栽培適期を守るようにします。
種袋には、品種の特徴、栽培時期、栽培方法、発芽・生育適温、発芽率、有効期限などが記載されています。
種には寿命があるので、種袋の裏にある有効期限もチェックしましょう。
スナップエンドウの種は、ホームセンターや園芸店で購入することができます。
購入する際は、直射日光の当たる場所に陳列されているものは避けましょう。
欲しい品種がない場合は、インターネットで購入すると便利です。
②適温時期に種をまく
スナップエンドウの発芽適温は18~20℃、生育適温は15~20℃です。
スナップエンドウは、発芽適温に達していないとうまく発芽することができません。
種袋に発芽適温・生育適温の記載があるので、適期に種まきをしましょう。
③種のまき方
直まきにする場合は、2週間以上前に土づくりを済ませておきます。
スナップエンドウは種が大粒なので、「点まき」が適しています。
ビンの底などを使って、畝に直径10㎝、深さ3㎝ほどの穴を作り、1箇所に3~4粒ずつ等間隔に種をまきます。
土を2㎝ほど被せて手で軽く押さえ、土と種を密着させて水をたっぷり与えます。
種をまいた後に被せる土を「覆土」(ふくど)といいます。
覆土が厚すぎたり、逆に薄すぎると発芽しにくくなるため、種子の性質に合った厚さにします。一般的な覆土の厚さは、種の粒径の2~3倍程度です。
④種まき後の水やり
種は、水、温度、酸素などの条件がそろうと吸水を始め、蓄えた養分と酸素を使って発芽します。
種をまいた後はたっぷりと水やりをし、発芽するまでの間は、用土の表面が乾いたら水やりをします。
また、発芽するまでは、鳥害に遭わないように不織布などを掛けておくことをおすすめします。
⑤適切な用土を使う
ポットに種をまく場合は、「種まき専用培養土」がおすすめです。
種まき専用培養土は、発芽しやすいように微粒の各種用土がブレンドされています。保水性・排水性・通気性に優れているため、発芽後も安心です。
5.スナップエンドウの苗づくり
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スナップエンドウは、育苗ポットに種をまく方法(ポットまき)もできます。
ポットまきは温度管理や水やりが簡単で、丈夫に育った苗を選んで植え付けることができます。
ポットまきの手順は、以下のとおりです。
①3号ポット(直径9㎝)に種まき専用培養土を入れる。
②土を平らにならして、指先で深さ2㎝ほどの窪みを3~4箇所作る。
③それぞれの窪みに、種を1粒ずつまく。
④周囲の土を被せて、手で軽く押さえて種と土を密着させる。
⑤種まき後に、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
⑥発芽後に間引きを行い、最終的に1ポット1~2本立ちにする。
⑦本葉2~3枚(草丈7~8㎝)の頃に植え付ける。
6.スナップエンドウの種まき(プランター)

種まき
プランターは標準サイズで2株、10号鉢(直径30㎝)で1株が栽培目安となります。
スナップエンドウは連作を嫌うので、用土は新しいものを使うことをおすすめします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
野菜用培養土は、プランターの上部から3㎝下のところまで入れます。
土を入れたら、ビンの底などを利用して直径10㎝、深さ2~3㎝の穴を作り、1箇所に3~4粒ずつ等間隔に種をまきます。
種をまいた後は、土を2㎝ほど被せて手で軽く押さえ、土と種を密着させます。
その後、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水をあげます。
発芽して本葉が開いたら、生育の悪い苗を間引いて1カ所1~2本にします。
なお、家庭菜園ではポットに種をまいて、しっかりと苗を育ててから植え付ける方法がおすすめです。
ポットまきの手順は、畑の場合と同じです。
植え付け
ポット苗を植え付ける場合は、ポリポットの大きさと同じくらいの植え穴を作り、根鉢を崩さずに植え付けます。
植え付け後は、株元に土を寄せて手で軽く押さえて安定させ、たっぷりと水をあげます。
苗が根付くまで1週間ほどかかるので、この間に水切れにならないように注意します。
プランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。
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