ダイコンが二股(股根)になる原因とは?

股根の大根

1.ダイコンの股根(またね)とは?

ダイコンの股根
ダイコンが二股(股根)になっている原因が何なのか気になったことはありませんか?
みなさんも一度は、根の部分が2~3つに分かれているダイコンを見たことがあるのではないでしょうか。
二股大根は、縁起物とも言われ、豊作や子孫繁栄を祈って、大黒様にお供えされたりもします。

時には、2つに分かれた根が足を組んでいるような形に見えるダイコンなどもあり、テレビやネットで面白野菜として取り上げられていたりします。

まっすぐなダイコンを栽培したいにもかかわらず、曲がったダイコンや二股の大根ができてしまうと悩んでいる方も多くいます。
家庭菜園をされている方であれば、ご自身で目にしたこともあるかもしれません。

ダイコンの直根部分が石や土のかたまりなどで障害を受けて、股割れする現象を「股根(またね)」と呼んでいます。
股根の原因は直根が障害を受けることによって生じるもので、ダイコンの病気ではないので食べることができます。

なぜこのような形になるのだろうと、疑問を持たれている方も多いと思いますので、今回はダイコンの股根の原因を紹介していきます。
股根の原因としては、①種、②土壌、③肥料、④土壌線虫があげられます。

2.新しい種を使う

大根の種

ダイコンの種
ダイコンの種(タネ)には寿命があります。種は乾燥しているので、いつ撒いても大丈夫と思われるかもしれませんが、ダイコンの種の寿命は3年です。

家庭菜園で取得した種を何年も保存しておいたものや、購入した種を使い切らずに袋の中に残したまま保存していた古い種などは、注意が必要です。

古い種は、股根の原因になりますので、新しい種を使うようにします。
種袋の裏側に採種年月と有効期限が記載されていますので、必ず確認するようにしましょう。

3.土壌を深く良く耕す

硬い土壌

硬い土壌
ダイコンを植え付ける場所の土の状態が悪いと、股根の原因になります。
ダイコンは、最初に細い根が伸びて長さができた後に太くなるので、その過程で障害物があると股根が発生しやすくなります。

長くて肌の美しい大根を収穫するためには、石や枯れ枝、土のかたまりなどの障害物をていねいに取り除いておきます。
ダイコンの根は20~30cm前後の長さに成長するため、土中の障害物にあたらないように深く細かく耕して、やわらかい土にしておくことが大切です。

ダイコンを植える場所を、耕運機で耕すと土を良く耕すことができます。
家庭用の使い勝手のよい小さい耕運機が人気です。

間引き作業も丁寧に行い、しっかりと土寄せも行います。
直根類の野菜は、苗の植え替えや、間引き苗を移植しても股根になりやすくなります。

4.肥料を良くなじませる

大根の土壌

畑のダイコン
土中に肥料のかたまりがある場合にも、股根が発生する原因になりやすくなります。
栽培する場所の土を深く良く耕して、土と肥料をよくなじませておくことが大切です。
直根が下に伸びていく場所に、未熟な堆肥や有機肥料、化学肥料などのかたまりがあると、直根が肥料に触れて、そこで根が分かれて股根が発生しやすくなります。
元肥は20~30cm間隔で溝に施して、植え付け場所の真下には施さないようにします。
種は、元肥と元肥の中間点にまいて、元肥の真上にまかないようにしましょう。
 
また、有機質肥料が分解するときに出るガスが原因でダイコンが股根になることもあります。
ダイコン栽培で堆肥を入れる場合は完熟堆肥を入れて、肥料は余裕をもって早めに入れて土になじませておくことでダイコンの股根を防ぎやすくなります。

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