ツクネイモ(大和芋)の育て方・栽培方法

つくね芋の育て方

1.ツクネイモの特徴と栽培時期


ツクネイモの育て方手順に沿って、畑やプランターでツクネイモを栽培してみましょう!
栄養豊富で、ねばねば食品として人気の高いツクネイモ栽培にチャレンジしてみましょう。

ツクネイモの栽培データ
■ツクネイモの栽培難易度: ★★★☆☆
■分類:ヤマノイモ科
■ツクネイモの旬:10月~12月
■栽培時期:春植え
■栽培方法:タネイモ
植え付け:4~5月、収穫時期:10~12月
■連作障害:あり(3~4年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■生育適温:20~25℃

ツクネイモのタネイモが買えるお店
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こちらから購入するとポイント還元があります。

特徴
ヤマイモ類には、ナガイモ、イチョウイモ、ツクネイモ、ジネンジョがあり、どれもヤマノイモ科に属することから、総称して「ヤマイモ」とも呼ばれています。
イモの粘りを比較すると、ナガイモは最も弱く、イチョウイモはやや強く、ツクネイモは非常に強く、ジネンジョが最も強いという特徴があります。

ツクネイモ(塊形型)
こぶしのような塊形で、粘りが非常に強く、主に関西地方で多く栽培され、通称「大和芋」と呼ばれています。「丹波山の芋」「伊勢芋」「加賀丸芋」などが有名です。

ナガイモ(長形型)
長い棒状の形で、水分含有量が多くて粘りが少なく、スーパーなどでよく見かけます。主な産地は北海道と青森県で、全国の80%以上を占めています。

イチョウイモ(偏平型)
イチョウの葉形のほか、こん棒形、バチ形、仏掌形などがあります。粘りは中程度で、関東地方で多く栽培され、「大和芋」と呼ぶ地方もあります。

ジネンジョ
山野に自生している日本原産のヤマイモで、粘りが最も強く、近年は栽培もされています。

ツクネイモは、粘りが非常に強いという性質を持っているので、和食料理のほか、磯辺焼きやサラダなどにもよく利用され、とても人気の高い野菜となっています。

ツクネイモの主成分はデンプン質ですが、アミラーゼ(ジアスターゼ)と呼ばれる消化酵素を多く含んでいるため、生のままで食べることができます。アミラーゼや粘り成分のムチンは加熱すると弱まる性質があるため、生食がおすすめです。
ヤマイモ類はイモをすりおろして「とろろ」にする料理が代表的で、マグロのやまかけ、とろろ汁などが定番です。

品種
ツクネイモの品種には、『つくね芋』『丹波山の芋』『伊勢芋』『加賀丸芋』『新丹丸』などがあります。
このほか、ナガイモの品種には、『長芋』『姫神芋』『ねばり芋』『トロフィー1066』『とっくり長芋』『ずんぐり太郎』などがあります。
イチョウイモの品種には『イチョウ芋』『いちょう芋』『仏掌芋』などがあります。
地方によって呼び名が異なることがありますので、形状などをよく確認して栽培地の環境にあったものを購入するようにします。

栄養素
ツクネイモには、アミラーゼ、ムチン、カリウム、ビタミンB1が多く含まれています。
アミラーゼは、胃腸の働きを助ける作用があり、デンプンの消化促進には生食がよいとされています。
粘り成分のムチンには、スタミナ増強や強壮効果があるとされ、胃の粘膜を守るなどの働きもあります。
カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり、高血圧などの予防・改善に効果があるとされています。

注意点として、ツクネイモの皮の部分には、シュウ酸カルシウムが多く含まれています。毒性はありませんが、鋭い結晶が皮膚を刺激して、手や口のまわりがかゆくなることがあります。シュウ酸カルシウムは酸に溶けやすいので、調理する前に手を酢水でつけたり、皮を厚くむくなどの予防法もおすすめです。

つくね芋の栽培方法

栽培時期
ツクネイモの植え付け時期は、4月~5月が適しています。平均気温が13~14℃となる葉桜の頃が適期で、十分に暖かくなってからタネイモを植え付けます。収穫時期は、10月~12月になります。

栽培のポイント
畑で栽培する場合は、日当たりと水はけの良い場所が適しています。つるが伸びると茎葉も生長するので、安定した支柱を立てます。
生育が旺盛となる時期(6~8月)は、追肥をしっかり施してイモの肥大を促します。

好適土壌pH
ツクネイモの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
雨が多い日本では土が酸性になりがちですので、植え付け前に苦土石灰をまいてよく耕しておきます。

連作障害
ツクネイモは、連作障害が起こる野菜です。同じ場所での栽培は避けて、3~4年の期間を空けるようにします。連作をすると病害虫の発生要因となりますので、注意が必要です。

2.ツクネイモの栽培基本(畑・プランター)

肥料

ツクネイモの栽培では、タネイモを植え付けます。
タネイモは、春にホームセンターや通販などで購入することができます。
植え付け時期は、4月~5月の平均気温が13~14℃となる葉桜の頃が適期です。

■畑での栽培方法
土づくり
植え付け3週間以上前までに、植え付け場所の全面に苦土石灰100g/㎡をまいてよく耕します。
植え付け2週間前になったら、植え付け場所の全面に元肥として完熟堆肥2kg/㎡、緩効性化成肥料150g/㎡などを施して土とよく混ぜ合わせます。
その後、畝幅70~80cm、高さ10~15cmの畝を作っておきます。

タネイモの準備
ツクネイモのタネイモは、子イモ、切りイモのどちらも利用できます。
子イモの場合は、カットしないでそのまま植え付けることができます。
切りイモの場合は、頂芽部分を切り除いてからミカン切りにし、1個当たり50~70gになるようにカットします。切ったら腐敗防止のために、切り口が白くなる程度に日陰で乾かしてから植え付けるようにします。

植え付け
ツクネイモの植え付け当日になったら、深さ10㎝ほどの植え穴を掘り、その上にタネイモを置きます。切りイモの場合は、切り口を上に向けて植え付けます。
株間は30㎝間隔、覆土は5~6㎝にします。
ツクネイモは、乾燥や寒さにやや弱いという性質があります。このため、植え付け後に敷きわらを施しておくようにします。

■プランターでの栽培方法
ツクネイモをプランターなどで栽培する場合は2株が目安で、タネイモは切らずに植えられるものが向いています。
鉢で育てる場合は、直径、深さとも30㎝以上のものを用意して、市販のPH調整済みの野菜用培養土を使うと手軽です。
植え付けの際は、容器の底に鉢底石を敷いて、野菜用培養土を7~8分目の高さまで入れます。
タネイモ同士の間隔は20㎝、容器の縁からも5㎝ほど空けて、土を5㎝ほど被せます。

植え付けから3週間頃に、長さ150㎝以上の支柱を立てて、つるを上方向に誘引して立体栽培にします。
水やりなどで土が減ってきたら、増し土を行います。
プランターや鉢栽培では、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
追肥は、6月下旬~8月にかけて500倍液肥などを施します。

3.ツクネイモの栽培手入れ

水やり

支柱立て
ツクネイモは、イモが小型なので支柱を立てなくても栽培ができますが、支柱を立てて立体栽培にするとイモの生育もよくなります。
つるが伸びはじめたら、長さ1.8mほどの支柱を株ごとに立てます。
支柱は合掌式などにして、栽培中に倒れないようにしっかりと固定します。
つるは支柱や園芸用ネットに絡ませて、上方向に伸びるように誘引します。
タネイモから芽が2本以上出ている場合は、太い芽を1本だけ残して弱い芽は取り除きます。

追肥
1回目の追肥は、植え付けから約60日後の6月下旬に、化成肥料20~30g/㎡を株元にパラパラと施します。
肥料を施したら、除草を兼ねてまわりの土と肥料をなじませて、株元に土寄せをします。
7月頃から養分の吸収が旺盛になるので、2回目の追肥は、7月下旬~8月上旬に1回目と同様に行います。

水やり
ツクネイモの畑栽培では基本的に水やりの必要はありませんが、ツクネイモは乾燥に弱いので、夏の時期は乾燥しないように水やりをします。敷きわらを施しておくと、乾燥防止と雑草防止の効果があります。

4.ツクネイモの収穫時期

つくね芋の収穫

収穫適期
ツクネイモは4月~5月に植え付けると、10月中旬以降に収穫ができます。地上部の茎葉が黄色くなって枯れはじめたら、株元の茎を刈り取り、支柱を引き抜きます。
刈り残した茎が完全に枯れ上がった頃にツクネイモを掘り出すと、成熟したものが収穫できます。
掘り上げたツクネイモは雨の当たらない場所に置き、少し乾燥させてから土を落とし、新聞紙などに包んで保存します。

5.ツクネイモに発生しやすい病気

主な病気では、葉渋病(はしぶびょう)、炭疽病(たんそびょう)に注意します。
これらの病気は、7月~9月にかけて発生が多くなり、多発するとツクネイモの茎葉が枯死することもあります。
薬剤を使用する場合は、ダコニール1000、 Zボルドーなどを定期的に散布して予防します。

葉渋病(はしぶびょう)
葉渋病は、梅雨の時期や秋に降雨が多いと発生しやすくなります。最初はツクネイモの葉の表面に黄色の小斑点が生じ、病気が進行すると暗褐色となって葉の表面に白色の粉が生じます。多発すると葉の光合成ができなくなり、葉や茎が枯死してしまいます。連作を避け、発病した場合は被害にあったツクネイモの茎葉を撤去処分します。

炭疽病(たんそびょう)
炭疽病は、ツクネイモの葉、茎などに発病し、灰褐色などの病斑が現れます。病気が進行すると灰白色になり、発病した部分は枯れてしまいます。
雨の多い梅雨や秋雨の時期に発生しやすいので、密植を避け、風通しを良くして予防します。発病した場合は、被害にあった茎葉を撤去処分します。

6.ツクネイモに発生しやすい害虫

主な害虫では、ヤマノイモコガ、アブラムシなどに注意します。薬剤を使用する場合は、トレボン乳剤などが適用します。

ヤマノイモコガ
ヤマノイモコガは蛾の仲間で、体長5㎜くらいの幼虫が葉や新芽を食害します。発生時期は5〜10月で、6~7月頃に多発します。幼虫が葉の葉脈だけを残して食害するので、被害が拡大すると株全体が枯れてしまうこともあります。
風通しが悪いと発生しやすいため、密植栽培を避け、風通しを良くしてあげます。発生初期に、幼虫やまゆを見つけて捕殺します。

アブラムシ
アブラムシは、野菜、草花、庭木、果樹など、ほとんどの植物に寄生して被害を与えます。体長は1~4㎜ほどで、茎や葉に集団で寄生して植物の汁を吸収加害します。モザイク病やウイルス病に感染した植物を吸汁したときに体内にそのウイルスを取り込み、健康な植物にウイルスを媒介するので注意が必要です。
アブラムシの飛来を防ぐには、0.8㎜以下の目の細かい防虫ネットで覆うか、キラキラテープを張って飛来を防御する方法があります。
アブラムシは繁殖力が非常に旺盛なため、見つけたら早急に捕殺するか、殺虫剤を株全体に散布して駆除します。

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