トマトの葉かび病対策!予防・治療に効く農薬

病害虫対策

トマトの葉かび病はカビ(糸状菌)の一種が原因で、9月~6月(定植後から収獲始め頃)に発生します。
特に、秋の雨の多い時期には、葉かび病の発生が増える傾向があります。
また、前年に葉かび病が発生した圃場では、幼苗の段階からこの病気が発症する可能性があります。

トマトの葉の表側に淡い黄色の斑点模様が現れ、病気が進行すると、葉の裏側にカビが生えてきて、色が濃くなり褐色に変化します。
葉かび病は放置すると急速に広がり、防除が難しくなります。そのため、早急に防除策を実施することが重要です。

園芸店・ホームセンター・インターネットなどで買える農薬をご紹介します。

トマトの葉かび病に使用できる農薬には、「トップジンM水和剤」、「家庭園芸用カリグリーン」、「GFベンレート水和剤」などがあります。

商品を購入される場合には、商品名、使用時期、使用方法、使用量、使用回数などを確認のうえ選ぶようにします。

トップジンM水和剤

トップジンM水和剤をトマトの葉かび病対策に使用する場合は、1500~2000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに5回以内であれば可能です。

トップジンM水和剤は、既に植物体に感染した病原菌に対しても効果を発揮する、浸透移行性に優れた殺菌剤です。

家庭園芸用カリグリーン

家庭園芸用カリグリーンをトマトの葉かび病対策に使用する場合は、800倍に希釈して使用します。散布液量は100~300mL/㎡です。使用回数に制限はなく、収穫前日までに必要に応じて散布してください。

家庭園芸用カリグリーンは、人と環境に優しい炭酸水素カリウムを主成分とする薬剤です。
うどんこ病や灰色かび病の予防効果は期待できませんが、発病後の治療効果に優れています。

GFベンレート水和剤

GFベンレート水和剤をトマトの葉かび病対策に使用する場合は、2000~3000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300mL/㎡です。使用回数は、収穫前日までに5回以内であれば可能です。

GFベンレート水和剤は、花・樹木・野菜・果樹の病気に使える殺菌剤です。ばらの黒星病やうどんこ病に対して優れた効果を持ちます。
浸透移行作用により病原菌の侵入を防ぐ予防効果と、侵入した病原菌を退治する治療効果を兼ね備え、病原菌の細胞分裂を阻害して防除します。

ベニカグリーンVスプレー

ベニカグリーンVスプレーをトマトの葉かび病対策に使用する場合は、原液で使用します。使用回数は、収穫前日までに3回以内であれば可能です。

ベニカグリーンVスプレーは、野菜、草花・観葉植物、花木など幅広い植物の病害虫を防除します。

STダコニール1000

STダコニール1000をトマトの葉かび病対策に使用する場合は、1000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに4回以内であれば可能です。

STダコニール1000は、草花、野菜、果樹など様々な植物で、葉が変色するタイプの広範囲の病気に効果がある総合的な園芸用殺菌剤です。
特にもち病や炭そ病、斑点病などのかび類(糸状菌)による病気に効果があります。耐光性と耐雨性に優れ、長期間にわたって植物を病気から守る残効性があります。

カダンプラスDX

カダンプラスDXをトマトの葉かび病対策に使用する場合は、原液で使用します。使用回数は、収穫前日までに3回以内であれば可能です。

カダンプラスDXは、アブラムシを含む多くの害虫や病気に対して効果的な農薬です。1本で害虫と病気の両方に対策でき、予防効果は1ヶ月間続きます。
また、業界初の発生前からの害虫予防効果を持っており、虫が付く前に予防することができます。

STサプロール乳剤

STサプロール乳剤をトマトの葉かび病対策に使用する場合は、1000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに3回以内であれば可能です。

STサプロール乳剤は、病気の予防効果だけでなく、葉の内部に侵入した病原菌も退治する治療効果も兼ね備えた殺菌剤です。

ベンレート水和剤

ベンレート水和剤をトマトの葉かび病対策に使用する場合は、2000~3000倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに5回以内であれば可能です。

ベンレート水和剤は、幅広い適用を持つ殺菌剤で、浸透性が高く、予防と治療の両方の効果を示します。
茎葉の病害や貯蔵病害、種子伝染性病害、土壌病害などに効果があり、低濃度で使用できるため作物汚染が少なく経済的です。
水稲、野菜、果樹など幅広い作物に使用可能で、浸透移行性にも優れています。

サンケイオーソサイド水和剤80

サンケイオーソサイド水和剤80をトマトの葉かび病対策に使用する場合は、800倍に希釈して使用します。散布液量は100~300㍑/10aです。使用回数は、収穫前日までに5回以内であれば可能です。

サンケイオーソサイド水和剤80は、かび類(糸状菌)によって起こる広範囲の病気に優れた効果を発揮する保護殺菌剤です。
花や庭木、野菜など植物全般に対して広範囲の病気に効果的で、植物への薬害も少ない特徴があります。

GFモストップジンRスプレー

GFモストップジンRスプレーをトマトの葉かび病対策に使用する場合は、原液で使用します。使用回数は、収穫前日までに3回以内であれば可能です。

GFモストップジンRスプレーは、野菜・草花・観葉植物のアブラムシやハダニを退治するための殺虫殺菌剤です。
害虫と病気の両方を同時に防ぐことができます。また、害虫に対しては接触と持続効果があります。

農薬保管庫(鍵付き)

トマトの農薬は、農薬保管庫を使うことで安心して保管することができます。
農薬を安全かつ適切に保管するためには、キズやサビに強く、鍵のかかる農薬保管庫を利用することが望ましいです。
家庭菜園であれば、小型や中型サイズの農薬保管庫が人気です。

※薬剤使用の留意点
本記事の商品情報などは、2023年5月時点のものです。
薬剤の適用内容については変更されることがありますので、最新の薬剤情報は各メーカーの公式情報をご確認ください。

「トマトの葉かび病対策!予防・治療に効く農薬」を読んだあなたにおすすめの記事:



病害虫対策