■目次
1.ニンジンの土作り下準備
ニンジンの土作り方法は、ニンジンに適した栽培環境を選び、土中のゴミをきちんと処理し、好適土壌pH調整を行い、種まきの2週間以上前までに、土作りを行います。
苦土石灰や、堆肥、化成肥料を撒いて土を作ります。
家庭菜園でニンジン栽培を行う場合には、事前にニンジンに適した栽培環境にあった場所で土づくりをしてから始めましょう。
■分類:セリ科ニンジン属
■原産地:中央アジア
■主な旬:春夏5月~7月、秋冬10月~12月
■栽培時期:春まき・夏まき
春の種まき:3月~5月、収穫時期:5月~7月
夏の種まき:7月~9月、収穫時期:10月~12月
■連作障害:あり(2~3年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:15~25℃
■生育適温:15~20℃
■土作り時期:種まきの2週間以上前
ニンジンに適した栽培環境
ニンジンは、セリ科ニンジン属の植物で、原産地は中央アジアと言われています。
根部は気温の影響を受けにくいので、耐寒性があります。
ニンジンは、涼しい気候でよく生育しますが、生長してからの夏の暑さには弱いので注意します。
夏まきは雨後を狙って種まきを行います。
栽培土壌は、有機質に富んだ、水はけのよい、やわらかい土が向いています。
ニンジンは酸性土壌に弱く、土が乾くと出来が悪くなるので、土壌を調整して栽培します。
日当たり
ニンジン栽培を行う上で、日当たりは重要です。
ニンジンの葉が日光を浴びて元気よく育ちそうな日当たりの良い栽培場所を選びましょう。
周囲に木や建物がある場合、栽培場所が長時間日陰にならないか調べましょう。
日陰になる場合は、光合成が足りず、果菜類はうまく育たないことがあります。
また、日陰の状態にもよりますが、草丈の低い葉菜類や根菜類なら、栽培することが可能です。
土中のゴミ処理
ニンジンの土づくりをする前に、土の中にゴミが混じっていないかもチェックします。
庭や畑などでは、ビニール、マルチフィルム、ガラス片、コンクリート片、金属片などが土に混ざっていることがあります。
こうしたゴミが土の中に混ざっていると、耕うん機の刃に当たってケガをしたり、絡まったりするとケガや故障の原因になりとても危険です。
また、ゴミが障害になって、ニンジンが成長する過程で根っこの成長に影響を及ぼす場合もありますのでこれらのゴミは、丁寧に取り除きましょう。
ネズミ・モグラ対策
庭や畑でニンジンなどの作物を栽培すると、ネズミやモグラの被害にあう場合があります。
種や苗を植えた土が掘り返されて荒らされたり、野菜をかじられたりして、ニンジンが枯れる原因になることもありますので、ネズミやモグラがいる場合には対策をしましょう。
置くだけで敷地を守ってくれる「ネズミガード」や、土に埋めるだけで簡単に使用できる「モグラン」がおススメです。
ネズミガードは電池を入れてすぐに使用することができるネズミ撃退グッズです。
モグランは、電池を入れてモグラ被害のある場所に差すだけで使えます。
2.ニンジンの好適土壌pH調整
家庭菜園でニンジンを植える際には、土のpHを調べて、栽培場所の土のpHをニンジンに合わせます。
日本では酸性土壌が多いのですが、畑によっては、石灰資材の入れすぎで、アルカリ性に傾いている畑もあります。
また、pHは作物をつくるごとに変わるため、同じ畑であっても、野菜の作付け前と収穫後では、pHは異なります。
pHがニンジンに合っているかどうかを調べるためには、測定キットや測定器で測ります。
土に差すだけで測れる測定器が簡単なのでおすすめです。
ニンジンの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
ニンジンを育てる土のpHを測って、必要に応じて石灰資材を施用して調整しましょう。
3.ニンジンの土作り方法(畑栽培)
ニンジンを上手に栽培するためには、土作りが重要です。
日当たりと風通しの良い場所を選んで、根が肥料やけを起こさないように、ニンジンの種をまく2週間以上前までに、土作りを行います。
春まき栽培は3月~5月に種をまいて、夏まき栽培は7月~9月に種をまくので、種まき時期から逆算して土作りをはじめましょう。
4.苦土石灰を撒いて耕す
多くの野菜は、強い酸性土壌では生育が悪くなりますので、石灰資材を施用して調整します。
石灰資材にはいくつか種類がありますが、家庭菜園で使いやすいのは「苦土石灰」です。
比較的ゆっくり効果が現れるため、障害が起きにくいうえに、確実な効果が得られるメリットがあります。
また、野菜の生長に必要な苦土の補給にもなるため、おすすめです。
ニンジンの種まき場所に、苦土石灰100~150g/㎡を全面に撒いて、すぐに深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土となじませます。
まいたまま放置すると、石灰がかたまり土となじまなくなり、十分な効果が得られないので注意します。
5.堆肥・化成肥料を撒いて耕す
種まきの1週間前に化成肥料100~150g/㎡をまいて、深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土と良くなじませます。
種まきの直前に未熟な堆肥を施すと発芽不良や又根になりやすいため、堆肥は前作で施すか、完熟堆肥を1か月以上前に施すようにします。
土は鍬で耕しても良いですが、鍬で耕すのが大変な場合は、小型の耕うん機などで耕すと便利です。
家庭菜園では、充電式のコンパクトな家庭用耕うん機が人気です。
6.畝を作る
土をよく混ぜたら、ニンジン栽培用の畝を作ります。
畝をつくる部分にロープ(さくり縄)を張って目印にすると、初心者でも容易にまっすぐな畝をつくれます。
ニンジンの畝立ては、60㎝、高さ10~15㎝程度にします。
7.ニンジンの土作り方法(プランター栽培)
ニンジンは直根性のため、土の中に真っすぐ根を伸ばします。このため、プランターや鉢は、深さ25cm以上あるものが適しています。
容器の底に鉢底石を敷き、市販の野菜用培養土(pH調整済み、元肥入り)を8分目まで入れます。
表面を平らにして、タネをまく前に水やりをして土を湿らせておきます。
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