１．シシトウの水やり
シシトウの水やり頻度、水やりの時間帯、水やり時の注意点などについて疑問を持たれていませんか？
シシトウは、夏から秋まで長期間収穫ができる野菜で、日当たりと高温を好む野菜です。
シシトウの水やり頻度や、水やりの時間帯を間違えるとシシトウが枯れてしまったり、うまく育たない場合がありますので、水やりは非常に大切です。
梅雨や乾燥時期に、シシトウに毎日水をあげればよいかどうか悩んでいる方も多いと思いますので、今回はシシトウの水やり方法について順番に解説していきます。
２．シシトウの種まき時の水やり
シシトウは熱帯アメリカ原産で、日なたと高温を好みます。シシトウは、同じナス科の野菜の連作を避けて、日当たりのよい場所で育てると良く育ちます。
シシトウの栽培は、種まきからスタートする方法と、苗を植え付ける方法があります。
家庭菜園では温度管理が難しいため、苗を購入して植え付ける方法がおすすめです。
シシトウを種から育てる場合は、育苗箱などに種をまき、発芽したら大きめのポットに移し替えて苗を育てます。
発芽までは新聞紙やビニールなどで覆って保温し、土が乾かないように水やりをします。夜間は冷え込むので、発芽するまでは28℃～30℃で温度管理をします。
移植をしないで苗を育てる場合は、3号ポットに野菜用培養土を入れ、指先で3カ所に窪みを作り、1カ所に1粒ずつ種をまきます。土を1㎝ほど被せて手で軽く押さえ、たっぷりと水やりをします。
水やりの際は、シャワータイプで水が出るジョーロでやさしくかけてあげましょう。
シャワータイプでないものは水の勢いが強いため、土や種が水で流されてしまい、シシトウがうまく育たない原因になります。
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お洒落でかわいいジョーロや、水がたくさん入るジョーロなどが豊富にあります。
使う頻度が高いジョーロは、いいものを選びたいですね。
３．シシトウ植え付け時の水やり頻度と時間
シシトウの植え付けは、晩霜の心配がなくなった晴れた日の午前中に行います。低温時に植え付けると寒さで弱るため、地温が十分に上がってから植え付けるようにします。
シシトウの苗を植え付ける際は、根鉢を崩さないようにして、根鉢の肩が地表面から少し出る程度の浅植えにします。
苗を植え付けた後は、たっぷりと水やりを行い、支柱を立てて苗を固定します。
シシトウの植え付け時の水やりは、株元に静かに与える方法が基本となります。シャワータイプのジョーロでやさしく水をかけましょう。勢いよく水をかけると、土が流れて苗が倒れてしまう場合があります。
シシトウの畑栽培では、日当たりの良い場所で、高畝にして水はけを良くします。
植え付けの前日までに、畝にマルチを施しておくと地温が上がり、根が活着しやすくなります。
マルチは梅雨明け時に外して、敷きワラを施すようにします。
シシトウの苗が根付いた後は、土がひどく乾燥しない限り、毎日の水やりは必要ありませんので、水やりの頻度に注意しましょう。
空梅雨や盛夏の日照りが続いた時には、十分な水やりが必要になります。
生育中期には花や果実が多くなって養分の取り合いになるので、十分な水やりと定期的な追肥が必要です。
シシトウのプランターや鉢栽培では、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。ただし、土の表面が常に湿っていると、窒息状態となって根が呼吸できなくなるので注意が必要です。
また、土の表面が軽く濡れただけでは水が浸透しないため、水不足になってしまいます。鉢植えなどは、たっぷりと水やりすることで、新鮮な水と空気を供給することができます。
シシトウの水やりは、朝方の涼しい時間帯に行い、真夏には土の乾き具合を見ながら、必要なら朝夕2回の頻度で水やりをします。夕方の水やりは、地温が低下してから行うようにします。
４．シシトウの梅雨時の水やり頻度
シシトウは高温を好み、乾燥や多湿にやや弱い野菜のため、梅雨時は多湿に注意します。
梅雨時の排水状態を良好にするために、畝を高くして苗を植え付けます。
梅雨の時期は雨が多く降るため、毎日水やりを行う必要はありませんが、シシトウの生育や果実の肥大にはある程度の水やりが必要です。
梅雨明けから8月上旬にかけては、気温が急上昇して土が乾燥しやすくなるため、土の乾燥に注意します。
生育が旺盛になると、花や果実が増えて水分の要求量も多くなりますが、水を与え過ぎると過湿状態になり、根を傷めてしまいます。疫病などの発生原因となるので、水の与え過ぎに注意します。
５．シシトウの生理障害と水やり
シシトウは、土壌水分が不足すると「辛味果」の発生が増えるので、水分不足に気を付けます。果実が大きくなり過ぎると辛味も増してくるため、早めに収穫するようにします。
また、病害虫の発生を予防するため、同じナス科の連作を避けて、乾燥や窒素肥料の過多に注意し、日当たりや風通しを良くします。
６．シシトウの病虫害と水やり
シシトウの病虫害を減らすためには、乾燥・多湿にならないように水の管理が大切です。
湿度の高い時期は水はけを良くし、夏場の高温・乾燥期はたっぷりと水を与えます。
青枯病（あおがれびょう）
青枯病は、元気だった葉が急にしおれて、青いままシシトウの株全体が枯れていきます。温度が上がると病原菌が活発化するため、日中は葉が萎れ、夜間に気温が下がると回復します。これを繰り返すうちに、やがて枯れてしまいます。
青枯病は夏の高温期や水はけが悪いと多発するため、水はけを良くし、適度な水やりを心掛けます。発病した場合は、株ごと抜き取って撤去処分します。
疫病（えきびょう）
疫病の病原菌は、湿度が高いと繁殖します。病原菌が体内に侵入し、地際の部分に黒っぽい病斑が現れます。放置すると株全体に被害が拡大します。発病した葉や株は撤去処分します。泥はねなどによって発生するので、敷きワラを施します。
アブラムシ
アブラムシは、体長が1～5㎜ほどで、葉や茎の汁を吸ってモザイク病などのウイルスを媒介する厄介な害虫です。葉が繁茂状態になるとアブラムシが発生しやすいので、不要な葉は摘み取って風通しを良くし、日光が良く当たるようにします。また、窒素肥料の過多にも気をつけます。
ハダニ
ハダニの成虫は体長0.5㎜ほどで、シシトウの葉の裏に寄生し、生育を阻害します。乾燥時に発生しやすいので、マルチシートを外して敷きワラを施すと土の乾燥を防ぐことができます。
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