1.プランターの土の再利用
今回は、プランターの土の再利用についてです。
プランターで野菜を育てようと思った際、古いままの土が残っていて、この古い土をどうにか再生して使うことができないかと思ったことはありませんか?
あなたは野菜の収穫が終わったあとの、プランターや鉢の土はどうしていますか?
枯れた株と一緒に、プランターや鉢の土を捨てたりしていませんか?
1回使っただけで土を捨ててしまうのは、とてももったいない事です。
しかし、そのまま何度も土を使いまわしていると、水はけや通気性が悪くなって野菜の栽培に適さなくなります。
また、病原菌や害虫の卵が残っていたり、微量養素の欠乏などで、野菜がうまく育たなくなってしまいます。
古い土はパサパサしていて、栄養もなさそうで、捨ててしまうといった方もいるとは思いますが、古い土の再生は簡単にできるので、ぜひ土を捨てずに再生し再利用をしてみてください。
ここでは、土を再生する方法として、①再生材を使う、②日光消毒をする、③熱湯消毒をする方法について、ご紹介します。
一度使った土でも、少し手を掛けてやることで、野菜や花を植えられる土として再利用することができるのです。
2.古い土を再生させる(再生材を使う)
一番簡単な再生方法は、市販の「土の再生材」を使うことです。
土の再生材には、堆肥、牛ふん、木炭、石灰などが配合されています。
古くなった土をふるいにかけて分別し、再生材と混ぜ合わせることで、ふかふかの土に改善してくれます。また、土に混ぜた直後から、野菜を植え付けることもできます。
①用意する材料
・ビニールシート
・ふるい
・スコップ(移植ごて)
・再生材
②古い土の分別
プランターや鉢から、枯れた茎、根、小石などを取り除きます。
ビニールシートにプランターや鉢の土をあけて、鉢底ネット、鉢底石を取り除きます。
ビニールシートの上で、目の粗いふるいにかけて、枯れた茎や根を取り除きます。
根鉢が残っている場合は、根をほぐして土を落として根や茎を取り除きます。
土は、目の細かいふるいにもう一度かけて、微塵(粉状の細かい土)を取り除きます。
再生に利用する土は、ふるいに残ったほうの土を使います。
微塵は、野菜用に適さないため、庭土などに使います。
鉢底石は取り除いて洗っておき、天日で乾かしてから再利用します。
③古い土と再生材を混ぜ合わせる
古い土は、再生材を入れて混ぜ合わせます。
再生材の使用量は、古い土4:再生材1の割合にします。
容器やサイズによって配合割合が異なるので、再生材の説明書きを確認するようにしましょう。
3.古い土を再生させる(日光消毒1~2週間)
使用した土から、病原菌や害虫の卵をしっかり駆除したい場合は、日光消毒をして土を再生させましょう。
日光消毒は、太陽熱を利用して土壌消毒を行う方法ですので、夏に限られます。
また、ウイルス病以外の病気や害虫に効果があります。
①用意する材料
・ビニールシート
・ふるい
・黒のビニール袋
・スコップ(移植ごて)
・腐葉土または堆肥
②古い土の分別
プランターや鉢から、枯れた茎、根、小石などを取り除きます。
ビニールシートにプランターや鉢の土をあけて、鉢底ネット、鉢底石を取り除きます。
ビニールシートの上で、目の粗いふるいにかけて、枯れた茎や根を取り除きます。
根鉢が残っている場合は、根をほぐして土を落として根や茎を取り除きます。
土は、目の細かいふるいにもう一度かけて、微塵(粉状の細かい土)を取り除きます。
再生に利用する土は、ふるいに残ったほうの土を使います。
微塵は、野菜用に適さないため、庭土などに使います。
鉢底石は取り除いて洗っておき、天日で乾かしてから再利用します。
②日光で消毒する
前記の土を十分に湿らせ、黒色のビニ-ル袋に入れて密封します。
日当たりの良い場所に置いて、1~2週間ほど日光で温めて、蒸し焼き状態にします。
太陽熱でビニールの中の水分が水蒸気となって高温になるため、殺菌・殺虫を行うことができます。ビニール袋をときどき裏返すと効果的です。
白いビニール袋でも大丈夫ですが、黒い方が熱を集めるため効果的です。
③古い土の再利用
消毒が終わった土は、ビニールシートの上で乾かします。
古い土7:腐葉土または堆肥3を混ぜれば、家庭用の園芸土は再生できます。
再生させた土は、日光や雨の当たらない場所で保管します。
なお、再生した土が足りない場合は、同量の野菜用培養土を混ぜます。
4.古い土を再生させる(熱湯消毒をする)
使用した土から、病原菌や害虫の卵を駆除したい場合は、熱湯で消毒する方法もあります。
病害虫の菌や卵を死滅させるには、60℃以上の熱湯で、15分以上置くようにします。
①用意する材料
・ビニールシート
・ふるい
・スコップ(移植ごて)
・バケツ(耐熱)
・腐葉土または堆肥
②古い土の分別
プランターや鉢から、枯れた茎、根、小石などを取り除きます。
ビニールシートにプランターや鉢の土をあけて、鉢底ネット、鉢底石を取り除きます。
ビニールシートの上で、目の粗いふるいにかけて、枯れた茎や根を取り除きます。
根鉢が残っている場合は、根をほぐして土を落として根や茎を取り除きます。
土は、目の細かいふるいにもう一度かけて、微塵(粉状の細かい土)を取り除きます。
再生に利用する土は、ふるいに残ったほうの土を使います。
微塵は、野菜用に適さないため、庭土などに使います。
鉢底石は取り除いて洗っておき、天日で乾かしてから再利用します。
②熱湯で消毒する
高温に耐えられるバケツや容器に、前記で作った土を入れます。
再生したい土と同量の熱湯を土に注ぎます。
病原菌や害虫の卵を死滅させるためには、60℃以上の熱湯で15分以上置くことが大事です。
温度を保つために、ビニール袋でバケツ全体を包む方法も有効です。
土の温度が下がったら、ビニールシートの上に土をあけて、天日で土を乾燥させます。
土が乾燥したら、ふるいにかけてゴミを取り除きます。
③古い土の再利用
古い土は大きい粒と小さい粒に分けます。粒が小さい土には、新しい野菜用培養土を3分の1ほど加えて混ぜ合わせます。プランターに使う場合は、大きい粒を先に入れて、その次に新しい土と混ぜた小さい粒の土を入れるとよいでしょう。
5.古い土を処分する方法
野菜の病気や連作障害を回避したり、引っ越しなどの理由で、プランターや鉢の土が不要になってしまうことがあります。
公園や空き地などに勝手に捨てるのは、ルール違反になります。
不要な土を処分する場合は、ホームセンターや自治体で引き取ってくれる場合があります。土を処分したい方は、関連記事を参考にしてください。