■目次
１．コマツナの葉が白い原因
家庭菜園で育てているコマツナの葉が白くなってしまって、なぜ白くなってしまったのか気になったことはありませんか？
大事に育てているコマツナが病気になってしまったのではないか、枯れてしまう前兆ではないのかと大変心配される方も多いと思います。
コマツナの葉が白くなる原因は色々ありますが、葉が白くなったり、葉の白い斑点の原因で多いのは「うどんこ病」「白さび病」「炭疽病」などの病気によるものです。
また、生理障害によって葉が白くなることもあります。
これらについて順番に詳しく見ていきたいと思います。
２．コマツナのうどんこ病
コマツナはうどんこ病にかかることがある野菜です。
うどんこ病はカビ(糸状菌)による伝染性の病気で、コマツナの主要病害です。
被害部位は主に、コマツナの葉の部分で、葉が小麦粉をまぶしたように白くなり、カビが生える病気です。
コマツナの葉の白い粉のようなものはカビの胞子で、風で飛散するため、周囲のコマツナ株にも伝染していき、伝染すると健康な葉も白くしていきます。
うどんこ病の病原菌は発病した株とともに土の中で冬を越し、翌年の伝染源にもなるため注意が必要です。
うどんこ病の発生時期
うどんこ病の主な発生時期は、5～7月です。
この時期にコマツナの葉っぱが白くなりやすいので、発生時期には気をつけましょう。
うどんこ病の症状
うどんこ病の発生初期には、葉っぱの表面に白く丸い粉状の小さな斑点が発生します。
被害が進んでいくと、白いカビが葉の全面に広がっていき、葉っぱが真っ白に覆われていきます。
コマツナは葉全体が白く覆われると、光合成がうまくできず生育が悪くなってしまいます。
十分な栄養が行きわたらないと、収穫量にも影響が出る原因にもなります。
症状がひどい場合は、コマツナの株全体が枯れてしまい、白い葉っぱだけでなく、緑だった葉っぱもやがて衰弱して枯れて落ちてしまいます。
うどんこ病の発生条件
うどんこ病は雨が少ない、乾燥ぎみの条件で発生するため、湿度が低い曇りの日が続いている場合は注意が必要です。
また、コマツナを大きく育てようとして、肥料を与え過ぎて葉ばかりが茂り過ぎたり、密植して日当たりや風通しが悪い状態で育てると、うどんこ病が発生しやすくなります。
３．うどんこ病予防方法
うどんこ病で、コマツナの葉が白くなって枯れてしまう前に、事前に予防できることがありますので、対処していきましょう。
コマツナの株間
コマツナの葉への日当たりや風通しが悪くならないように、植え付けの際は、十分な間隔を取って植えましょう。
コマツナの株間は5～6㎝あけて植えます。
コマツナの追肥量に注意
うどんこ病は窒素肥料が多いと発病しやすいです。
コマツナを大きく育てたいからと言って、窒素肥料を一度に施し過ぎないように注意しましょう。
うどんこ病で白くなった葉っぱや株の処分
うどんこ病は、コマツナの下葉から発病して株全体に広がります。
被害を受けたコマツナの葉などは早めに畑の外に持ち出して処分します。
持ち出す際は、健全な葉に白い粉が飛散しないように注意します。
４．うどんこ病対処方法
うどんこ病は薬剤を使う防除方法があります、薬剤はインターネットやホームセンターなどで購入することができます。
まだ葉っぱがうっすらと白くなっている程度の発生初期であれば薬剤で対処しても良いでしょう。
コマツナの葉っぱが白くなっているのを見つけたら、枯れる前に早めに散布して対処しておきましょう。
うどんこ病の薬剤
自然派薬剤では、ベニカマイルドスプレーがおすすめです。
環境にやさしい自然派薬剤で、あらゆる野菜類に使えます。
ベニカマイルドスプレーはうどんこ病の発生初期に使います。
使用方法は、そのまま薄めずに、コマツナの株全体に散布して使います。
５．コマツナの白さび病
コマツナは白さび病にかかることがある野菜です。
白さび病はカビ(糸状菌)による伝染性の病気で、コマツナの主要病害です。
被害部位は主に、コマツナの葉の部分で、葉表には淡黄色の斑点が、葉裏には白い盛り上がった斑点が現れる病気です。
コマツナの葉の斑点はカビの胞子です。
葉裏の斑点はそのうち破れて、白色の粉状のカビの胞子が周囲に飛散し、周囲のコマツナ株にも伝染していき、伝染すると健康な葉も白くしていきます。
白さび病の病原菌は、枯死した落ち葉の中でも増殖し、感染源となり周囲の健全な作物にも伝染します。
白さび病の発生時期
白さび病の主な発生時期は、3～6月、10～11月です。
この時期にコマツナの葉っぱが白くなりやすいので、発生時期には気をつけましょう。
白さび病の症状
白さび病の発生初期には、発生初期は葉表に淡黄色の不透明な斑点が現れはじめます。
発生初期に葉表に現れる淡黄色の斑点は、うっすらとしていて明瞭ではありませんが、葉裏の白い斑点は発生初期から確認できます。
病気チェックのためにも、日頃からコマツナの葉裏を見て、発病を見逃さないようにしましょう。
葉裏に乳白色の斑点がつき、葉表の斑点は進行すると黄色が濃くなります。
葉裏の斑点は円形で隆起し、多く発生すると葉全体が斑点で覆われ、葉が黄色く変色して枯死します。
白さび病の発生条件
白さび病は、降雨が続き、湿度が高く、密植によって風通しが悪い条件で発生しやすくなります。
６．白さび病予防方法
白さび病で、コマツナの葉が白くなって枯れてしまう前に、事前に予防できることがありますので、対処していきましょう。
アブラナ科の連作を避ける
白さび病が毎年発生する土壌では、アブラナ科野菜の連作を避け、アブラナ科以外の野菜と輪作しましょう。
排水をよくする
畝を高くして排水を良くします。
白さび病で白くなった葉っぱや株の処分
白さび病はの被害を受けたコマツナの葉などは早めに畑の外に持ち出して処分します。
持ち出す際は、健全な葉に白い粉が飛散しないように注意します。
７．白さび病対処方法
白さび病は薬剤を使う防除方法があります、薬剤はインターネットやホームセンターなどで購入することができます。
まだ葉っぱがうっすらと白くなっている程度の発生初期であれば薬剤で対処しても良いでしょう。
コマツナの葉っぱが白くなっているのを見つけたら、枯れる前に早めに散布して対処しておきましょう。
コマツナの白さび病薬剤
コマツナの白さび病の薬剤は、ユニフォーム粒剤や、アミスター２０フロアブルがおすすめです。
ユニフォーム粒剤は、長時間防除効果が持続します。
粒剤なので散布しやすく、飛散も少ないため安心です。
使用方法は、全面土壌混和を行います。
コマツナに使用する際は、使用回数は1回です。
アミスター20フロアブルは、収穫前使用日数が短く、散布適期は幅広く、使い勝手に優れています。
使用方法は、水で2000倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
コマツナに使う場合、収穫7日前まで、使用回数は2回以内です。
８．コマツナの炭疽病
コマツナは炭疽病にかかることがある野菜です。
炭疽病は水浸状青白色の斑点が拡大して、白褐色の円形や斑点ができ、葉が古くなると穴があく病気です。
カビ(糸状菌)が原因で発生する病気です。
被害部位は主に、コマツナの葉の部分です。
炭疽病の発生時期
炭疽病の主な発生時期は、6～9月です。
炭疽病は低温多湿の梅雨の時期に多く発生します。
この時期にコマツナの葉っぱが黄色や白っぽくなりやすいので、発生時期には気をつけましょう。
炭疽病の症状
コマツナが炭疽病にかかった場合、初期病斑では、葉っぱが白色～茶色になる症状が出るのが特徴です。
被害が進むと、ほとんどの葉が枯れて収穫量が大きく減ります。
炭疽病の発生条件
炭疽病は、気温が23度前後で降雨が続き、湿度が高く風通しが悪い条件で発病しやすくなります。
排水が悪い畑では発病しやすいので気を付けましょう。
９．炭疽病予防方法
炭疽病で、コマツナの葉が黄色や白っぽく変色して枯れてしまう前に、事前に予防できることがありますので、対処していきましょう。
コマツナの水やり
カビの胞子は雨の跳ね返りなどで飛び散り、周囲に伝染します。
コマツナの株の上部からの水やりを避け、敷きワラを施して、雨や水による泥はねを防止します。
肥料や風通しに注意
チッ素肥料を一度に施し過ぎたり、茎葉が茂り過ぎたりすると発生が促されるので注意します。
枝葉が密集して風通しが悪い場合は、間引くように剪定します。
炭疽病で白くなった葉っぱや株の処分
炭疽病は、発病して落ちた葉やなどで越冬し、翌春の伝染源になります。
被害を受けたコマツナの葉などは早めに畑の外に持ち出して処分します。
１０．炭疽病対処方法
炭疽病は薬剤を使う防除方法があります、薬剤はインターネットやホームセンターなどで購入することができます。
発生初期であれば薬剤で対処しても良いでしょう。
コマツナの葉に炭疽病の症状がある場合には、枯れる前に早めに散布して対処しておきましょう。
炭疽病の薬剤
コマツナの炭疽病に使う薬剤は、GFベンレート水和剤がおすすめです。
GFベンレート水和剤は、水でうすめて散布して使用します。
コマツナは、うどんこ病、白さび病、炭疽病以外に、立枯病、根こぶ病、灰色かび病にもかかることがありますので、病気にならないように気を付けて栽培しましょう。
１１．コマツナの生理障害
コマツナは生理障害が起こる野菜です。
コマツナ栽培には、窒素（N）・リン酸（P）、カリ（K）の三要素だけではなく多量要素と、微量要素も必要です。
コマツナの葉が白っぽくなったり、色が薄くなる症状が出る場合は、窒素、銅、マグネシウムが欠乏している場合などです。
窒素は「葉肥」ともいわれ、成長を促進し、コマツナの葉色を濃くしてくれます。
窒素が不足すると、コマツナの花のつきが悪くなり、葉色が淡くなります。
銅は光合成や、呼吸に重要な役割をしており、欠乏すると葉が黄白化します。
マグネシウムは、葉緑素の構成成分で、欠乏すると葉緑素の生成が少なくなり、葉が黄化します。
このように、コマツナの葉にとって必要な栄養素が欠乏すると、葉が白や黄色に色抜けたようになる症状が出ます。
また、反対にカリウムやマンガンなどの栄養素が過剰な状態になっても、
コマツナの葉が白色化したり黄色に色抜けたようになる症状が出ますので、生理障害の疑いがないかもチェックしてみてください。
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