1.ニンニクの水やり
ニンニクの水やり頻度、水やりの時間帯、水やり時の注意点などについて疑問を持たれていませんか?
ニンニクは、関東などの中間地では9月~10月に種球(球根)を植え付けて栽培します。
植え付け後に、毎日水をあげればよいかどうか悩んでいる方も多いと思いますので、ニンニクの水やり方法について順番に解説していきます。
2.ニンニクの栽培と水やり(畑)
ニンニクの栽培は、種球を1片ずつに分けた「鱗片」を植え付けます。
鱗片の状態で販売されているものは、そのまま植え付けることができます。
関東などの中間地では、9月上旬~10月下旬に植え付けます。
土づくり
ニンニクは連作障害を起こすため、同じ場所で栽培する場合は1~2年の期間を空けるか、他の場所を選んで栽培します。
日当たりと水はけの良い場所を選び、植え付けの2週間以上前に苦土石灰100g/㎡を全面にまいてよく耕します。
1週間前に完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料100g/㎡を施してよく耕し、幅60㎝、高さ10~15㎝の畝を作ります。
植え付け
植え付けの際は、病斑のない大きめの鱗片を選び、薄皮を残したまま植え付けます。株間は15~20㎝にし、鱗片の尖った側(芽の出る部分)を上に向けて1片ずつ土に差し込みます。周りの土を寄せて土を2~3㎝被せて手のひらで軽く押さえ、たっぷりと水やりをします。
水やりは、シャワータイプのジョーロでやさしく水をかけましょう。
シャワータイプでないものは水の勢いが強いため、土が水で流されてしまい、ニンニクがうまく育たない原因になります。
ニンニクの水やりにも使えるジョーロが買えるお店
ニンニクの水やりにジョーロを買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
お洒落でかわいいジョーロや、水がたくさん入るジョーロなどが豊富にあります。使う頻度が高いジョーロは、いいものを選びたいですね。
自動水やり機も人気です。散水開始時間、曜日、散水時間の設定ができます。
旅行で家を空けたときにもニンニクに水やりが可能なので、とても便利です。
3.ニンニクの栽培と水やり(プランター)
プランターは65㎝標準タイプ(深さ20㎝以上)や10号鉢(直径30㎝)を用意します。
プランターや鉢は、目詰まりを起こすと排水性や通気性が悪くなります。用土を入れる前に鉢底石などを敷いて、水と空気の通りをよくします。
ニンニクは連作を嫌うので、用土は新しいものを使うことをおすすめします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
市販の培養土は、排水性、保水性、通気性、保肥性に優れていますのでおすすめです。
植え付け
植え付け方法は、畑の場合と同じように行います。株間は10~15㎝にします。
植え付けが終わったら、容器の底から水が浸み出すくらい、たっぷりと水やりをします。
プランターや鉢は、発芽するまでは半日陰で土が乾かないように管理します。
プランター栽培は、土の容量が限られるので乾燥に注意し、土の表面が乾いたら容器の底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
十分に水やりすることによって、新鮮な水と酸素を土の中に供給することができ、二酸化炭素や有害物質を排出してくれます。
4.ニンニクの高温多湿期の水やり
畑栽培は、植え付け後は自然の降雨で足ります。1週間ほど雨が降らない日が続き、土が乾燥していれば水やりをします。
プランター栽培は、土の表面が乾いたらたっぷり水をあげます。土が乾く前に水やりすると過湿になり、根が腐ってしまうので注意します。
残暑で気温が高い時期は乾燥に注意し、直射日光が当たらない場所で管理します。
ニンニクに水をあげすぎているのか、足りないのかわからないときには「水やりチェッカー」を使うのが便利です。
土に挿すだけで簡単に土の中の水分量がわかります。
土壌中の有機栄養素の電解値によって計測する仕組みのため、バッテリーや電池も必要ありません。
5.ニンニクの生育障害と水やり
畑栽培は、自然の降雨で足りますが、雨が少なくて乾燥が続くようなときは水やりをします。
プランター栽培は、発芽するまでの間は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。冬場は生育が止まるので、土の表面が乾いてから2~3日後に気温の高い日中に与えます。
ニンニクは水切れをさせると球の肥大が悪くなるので、3月以降の生育期は、土の表面が乾いたらプランターの底から流れ出るくらいたっぷり水をあげます。
プランター栽培で多い失敗は、水のやりすぎと肥料の与え過ぎですが、特に水のやりすぎに注意します。
ニンニクは、多湿環境になると種球が腐ったり発芽不良になります。また、根が多湿状態になると酸素不足になり、水分や養分が十分に吸収されなくなってしまいます。
6.ニンニクの病気と予防
ニンニクの栽培では、葉枯病などに注意します。
葉枯病(はがれびょう)
葉枯病はカビによる病気で、ニンニクの葉に白く細長い病斑が発生します。症状が進むと黒いすす状のカビが生えて葉が枯れてしまい、球の肥大が悪くなります。
湿度が高く、降雨が続くようなときに発生しやすいので、多湿環境に注意し、水はけや風通しを良くします。
早期発見に心掛けて、初期の頃であれば症状の出ている葉を取り除きます。
さび病
さび病は、カビが原因の病気で、ニンニクの葉の表面にオレンジ色の病斑ができ、悪化すると黒くなり、やがて枯れてしまいます。
空気感染と水による感染によって発症し、胞子が飛び散ると被害が拡大します。
株が弱くなると発病しやすいため、水はけと風通しを良くし、多肥や肥料不足、連作に注意します。発症した葉は切り取って撤去処分します。
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