ブロッコリーの種まきと苗づくり方法

ブロッコリーの種まきと苗づくり方法

1.ブロッコリーの特性

ブロッコリーは、地中海沿岸が原産地で、日本には明治時代に渡来しました。
同じ仲間のカリフラワーが先に市場に出回り、ブロッコリーは健康ブームと相まって後から普及した野菜です。どちらもアブラナ科の野菜で、キャベツの仲間です。

ブロッコリーの先端に出来る蕾は、頂花蕾(ちょうからい)と呼ばれていて、小さな蕾がたくさん集まったものです。収穫後に、茎の付け根から出てくる側花蕾(そくからい)も美味しく食べることができます。

ブロッコリーは、春まき栽培と夏まき栽培ができますが、家庭菜園では夏まき栽培が適しています。8月下旬~9月下旬に苗を植え付けると11月上旬頃から収穫することができます。
頂花蕾を収穫した後は、脇から出る側花蕾も収穫することができるので、長く収穫を楽しむことができます。
ブロッコリーは、市販の苗を利用すると簡単で、プランターで栽培することもできます。

2.ブロッコリーのおすすめ品種

主な品種は以下のとおりで、わき芽がよく出るタイプがおすすめです。プランター栽培では、ミニ品種が向いています。
『緑嶺』『ピクセル』『ハイツSP』『おはよう』『シャスター』『ミニッコリー』など。

3.ブロッコリーの栽培ポイント

・日当たりと水はけのよい場所で栽培する。
・アブラナ科野菜を2~3年間栽培していない場所を選ぶ。
・早期に防虫ネットを張り、害虫被害を予防する。
・側花蕾を収穫する場合は、収穫後も追肥を施す。

4.ブロッコリーの種まき(畑)

畑での種まき

畑での種まき

ブロッコリーは、アブラナ科の害虫被害に遭うので、ポリポットに種をまく方法がおすすめです。

①良い種を選ぶ

ブロッコリーの種を購入する際は、地域にあった品種を選び、栽培適期を守るようにします。
種袋には、品種の特徴、栽培時期、栽培方法、発芽・生育適温、発芽率、有効期限などが記載されています。
種には寿命があるので、種袋の裏にある有効期限もチェックします。

ブロッコリーの種は、ホームセンターや園芸店で購入することができます。
種を購入する際は、直射日光の当たる場所に陳列されているものは避けましょう。欲しい品種がない場合は、インターネットで購入すると便利です。

②適温時期に種をまく

ブロッコリーの種まきは、関東などの中間地では春まき栽培は2月中旬~3月中旬、夏まき栽培は7月中旬~8月中旬です。
ブロッコリーの発芽適温は15~30℃です。種袋に発芽適温・生育適温の記載があるので、適期に種まきをします。

③種のまき方

ブロッコリーは、畑に直まきするとアブラナ科の害虫被害に遭うので、家庭菜園ではポットに種をまいて、しっかりと苗を育ててから植え付ける方法がおすすめです。

④適切な用土を使う

ポットに種をまく場合は、「種まき専用培養土」がおすすめです。
種まき専用培養土は、発芽しやすいように微粒の各種用土がブレンドされています。保水性・排水性・通気性に優れているため、発芽後も安心です。

⑤種まき後の水やり

ブロッコリーの種をまいた後はたっぷりと水やりをし、発芽するまでの間は用土の表面が乾いたら水やりをします。
種は、水、温度、酸素などの条件がそろうと吸水を始め、蓄えた養分と酸素を使って発芽します。

5.ブロッコリーの苗づくり

苗づくり(セルトレイ)

苗づくり

ブロッコリーの苗づくりは、ポットまきがおすすめです。ポットまきは温度管理や水やりが簡単で、発芽して丈夫に育った苗を選んで植え付けることができます。
ポットまきの手順は、以下のとおりです。

①3号ポット(直径9㎝)に種まき用土を入れる。
②指先で深さ1㎝ほどの窪みを3~4箇所つくり、1粒ずつ種をまく。
③周りの土を薄く被せて手で軽く押さえ、土と種を密着させる。
④種まき後に、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
⑤本葉2~3枚の頃に間引いて1本にし、本葉4~5枚の頃に植え付ける。

6.ブロッコリーの種まき(プランター)

プランターでの種まき

プランターは大型サイズで2株、10号鉢(直径30㎝)で1株が栽培目安となります。
ブロッコリーは連作を嫌うので、用土は新しいものを使うようにします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
排水性を良くするため、鉢底石をプランターの底に敷き詰めて、野菜用培養土を8分目くらい入れます。

種まき

ブロッコリーは、アブラナ科の害虫被害に遭うので、家庭菜園ではポットに種をまいて、しっかりと苗を育ててから植え付ける方法がおすすめです。
ポットまきの手順は、畑の場合と同じです。

植え付け

ポット苗を植え付ける場合は、ポリポットよりも少し大きめの植え穴を作り、根鉢を崩さずに株元が少し高くなるように植え付けます。
植え付け後は、株元に土を寄せて手で軽く押さえて密着させ、たっぷりと水をあげます。
苗が根付くまでの約1週間は、土が乾燥しないように注意します。

害虫の被害を少なくするため、防虫ネットは植え付け直後に速やかに掛けるようにします。
プランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

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