1.イチゴの植え付け時期
イチゴは、いつ植えるのか疑問に思っている方が多いですが、イチゴは冷涼な気候を好み、暑さと乾燥に弱いため、一般的には夏越しの心配がない秋植えをします。
イチゴの植え付け時期は、9~10月が最適となります。
気温は17~20℃が適しています。
イチゴは種から育てることもできますが、育苗期間も長くかかるため、初心者は市販の苗を購入して育てたほうが失敗が少なくすみます。
育てる株数が少ない場合も苗を購入した方が楽に栽培できます。
イチゴ苗は、色々な品種が販売されておりホームセンターやインターネットから簡単にを手に入れることができますので、9~10月頃になったら植え付けをするイチゴ苗を用意しましょう。
とちおとめや、アイベリー、紅ほっぺ、章姫(あきひめ)、宝交早生(ほうこうわせ)、幸の香(さちのか)など、色々な品種の苗が購入できます。
2.イチゴの植え付けポイント
イチゴを植え付ける際には、良い苗を選んで植え付けるのがポイントです。
悪い苗を植えてしまうと、イチゴ苗がうまく成長しなかったり、病害虫が発生したり、枯れてしまうリスクがあるため避けましょう。
良いイチゴ苗の見分け方
以下の特徴を持つイチゴ苗は、元気に育つ可能性があるので、植え付けをしていきましょう。
全体がしっかりとした印象がある苗を選ぶとよいでしょう。
①茎が傷んでいない
イチゴの茎は長くて細いため、折れたり曲がっていたりして、傷んでいない苗を選びます。
②病斑、虫食い跡がない
イチゴの葉っぱや茎は、病害虫に侵されやすいので、被害のあとがない苗を選びます。
③葉の状態が良い
葉の緑色が濃く、充実したイチゴの葉がついている苗を選びます。
3枚の小葉の形が揃っていると良いです。
④クラウンが良い
株元のクラウン(葉の付け根にある王冠のような形をしている部分)が太い苗を選びます。
悪いイチゴ苗の見分け方
以下の特徴を持つイチゴ苗は、うまく育たない可能性があるので、植え付けからは外しておきましょう。
茎葉が貧弱で、全体に弱々しい印象がある苗は避けるとよいでしょう。
①イチゴの茎が軟弱
イチゴの茎が細く軟弱で軟らかく、ひょろひょろとしている苗は避けましょう。
②葉っぱの状態が悪い
葉が枯れていることがあるので、葉や子葉が枯れたり黄色に変色している苗は避けましょう。
葉が小さく育ちの悪い苗も避けます。
③害虫がついている
イチゴ苗は、葉っぱや茎にアブラムシなどの虫がついている場合があるため、虫がついている苗は避けましょう。
④地ぎわに病根がある
鉢底からイチゴの根っこが出ていると、根から苗が傷んだり、病害虫に侵されているリスクがあるため避けます。
3.植えつけに適した天気
イチゴの植え付けには、適した天候があります。
イチゴ苗の植えつけは、9~10月の時期に行いますが、その時期としては比較的暖かく、好天で風のない穏やかな日に植えます。
午前中に植え付けるのがよいでしょう。
午後の陽射しでイチゴの根がはりやすくなるので活着がよくなります。
植えたての苗はまだ弱いので、強い雨や風は大きなストレスとなるので避けます。
4.イチゴ苗の植え付け方法
いよいよイチゴ苗を植え付けていきます。
植え付け時には、軍手、スコップ、ジョーロがあると便利です。
ポットにタネをまいて育苗した苗も、購入した苗も植え付け方法は基本的に同じです。
イチゴの植え付け場所は、日当たりがよく、肥沃な畑が適します。
①植え穴の準備
畑やプランターの土が乾いている場合は、最初にたっぷり水やりをしておきます。
イチゴの植え穴は、スコップを使い根鉢より大きめの植え穴を掘ります。
畑の場合、イチゴの株間は25~30cmあけます。
プランターの場合、植え付ける株は、幅65cmのプランターは2株、直径30cmの鉢は1株が目安となります。
②根鉢を取り出す
ポットからイチゴ苗を根鉢ごと取り出しやすくするために、十分灌水します。
イチゴの株元を2本の指で挟み、ポットを逆さにして押し出すようにすると根鉢が取り出せます。
ポットから抜くときは根鉢を崩さないように気を付けます。
苗はできるだけ根を切らないようていねいに取り、根鉢が崩れないように植え穴に入れます。
根が切れてしまうと、イチゴ苗の育ちが悪くなりますので気を付けましょう。
③イチゴの苗を植える
丈夫なイチゴ苗を、根鉢を崩さないようにして植え付けます。
イチゴ苗は根鉢の上面が用土の高さとそろう程度の高さに植えます。
イチゴ苗は浅植えにするのがコツです、深すぎると、腐ったり病害虫が出やすくなります。
穴が深すぎて、クラウンを埋めてしまうような深植えは苗がうまく成長しないので避けましょう。
向きは、イチゴの実のなる方向が、畝やプランターの外側に向くように植えます。
実のなる方向は、古いランナーの位置を見ると分かります。ランナーとは、親株の元から伸びてきた蔓状の茎のことをいいます。
親株から伸びてきたランナーが地面に着地すると、そこに根を張り、子株ができます。
新しいランナーは、花の咲く方向に延びます。
古いランナーが生えていた方には、花が咲きません。そのため、古いランナーを内側に向けることで、花が咲く方向を外側にそろえることができます。
イチゴを植え終わったら、掘り出した土を寄せ、株元を軽く押さえて苗を落ち着かせます。
④水やりをする
小さな苗は、ジョウロのハス口を上に向けてやさしく水やりをします。
大きな苗は、ハス口をはずして株元にたっぷり与えます。
イチゴは浅植えにするため、乾燥しやすい環境になります。
植え付けを終えてから1週間程度は、株元が乾かないようにこまめな水やりが必要です。
1週間程度で活着できますが、その後も乾燥しないように気を付けましょう。
5.ランナーの摘心
イチゴ苗を植え付け後、成長してくるとランナーも長く伸びてきます。
ランナーに養分を奪われないように摘心が必要です。
植え付け後に伸びてきたランナーは、気が付いた時点でハサミを使って早めに摘み取っておきましょう。
ランナーから子株を育てて苗を作ることもできますが、実を取るまでは株に十分な養分を回すために早めに摘んでしまうと良いです。
子株から苗を作りたいと考えている場合は、実の収穫を終えた6月頃に行っても大丈夫です。
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