1.オクラ栽培の特徴と時期
オクラの育て方手順に沿って、畑やプランターでオクラを栽培してみましょう!
オクラは簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。
■オクラの旬:6月~8月
■連作障害:あり(1~2年あける)
■栽培時期:春まき・春植え
■春の種まき:4月~5月
植え付け:5月~6月
収穫時期:6月~8月
オクラの種を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
あくが少ないオクラや、病気に強いオクラ、極早生のオクラなど色々な品種のオクラを購入することができます。
オクラは年1回栽培することができる野菜で、オクラの旬は、夏の6月~8月です。
オクラは、アフリカ原産の野菜で、科目はアオイ科トロロアオイ属です。
大きく白い花を咲かせますので、観賞用として栽培されていたこともあります。サヤは五角形のものが一般的ですが、丸型や八角形のものもあります。色でよく見られるのは緑のものですが、赤や黄色もあります。
オクラの品種としては、『グリーンスター』『角オクラ』『ダビデの星』『ベターファイブ』『アーリーファイブ』『平城グリーン』『丸オクラ』『エメラルド』『島オクラ』『ベニー』などがあります。
オクラのサヤは栄養が豊富で、カルシウムやビタミン類、カリウムなどを含みます。オクラの内部には独特の粘り気がありますが、さっと湯がいてしょうゆをかけたり、焼いて塩をかけたりするだけでも美味しく食べられる野菜です。

草丈は1m以上高く伸びますので、栽培する際は倒れないように支柱などの支えが必要となります。
オクラは暑さに強く、栽培時期は4月頃~7月頃が適しています。病害虫がつきにくく、栽培は比較的楽な方でしょう。
しかし寒さには弱く、低温が続くとうまく育たなくなりますので、植え付けや種まきは気温があがってから行う必要があります。
オクラは連作障害を起こしますので、同じ場所に植えないようにすることも大切です。
オクラの栽培初期はゆっくりと成長していきますが、いったん花が咲くと数日で実がなり、以後は早いスピードで成長します。収穫に適した時期が短く、1日遅れるとサヤが硬くなってしまうこともあります。柔らかいうちにどんどん採ってしまいましょう。
オクラはあまり手がかかりませんので、初心者でも種まきから育てることは難しくありません。
しかし、まったくの初心者であれば、5月頃からホームセンターなどで売られるポット苗を買ってきて、畑やプランターに植えるのがおすすめです。
野菜には、それぞれ適した土壌pHがあります。好適土壌pHの土地に植えると比較的育ちが良くなりますので、植え付けや種まきを行う前にはしっかり土づくりをしておくと良いでしょう。オクラの好適土壌pHは、6.0~6.5となります。
オクラは気温が上がってから植え付けや種まきを行うこと、連作は避けること、土壌pHは6.0~6.5にしておくことなどが栽培のポイントとなります。
2.オクラの栽培基本(畑・プランター)

オクラを種まきから行う場合は、前日にぬるま湯か水に浸しておくのがおすすめです。オクラの種は非常に硬いので、こうすることで発芽しやすくなります。
また、オクラは直まきでも育てることはできますが、温度や水の管理がやや難しいので、ポットに植えて苗を育ててから、プランターや畑に植え替えるようにすると良いでしょう。
ひとつのポットには、数粒植えて構いません。
穴の深さは1cmほどにし、穴に種をいれて土をかぶせたあとは、たっぷり水を与えます。
苗から本葉が2~3枚出てから、生育が良好なものだけを残して間引きしましょう。
発芽しないものもありますので、ポットは多めに作って予備を用意しておくと良いでしょう。
オクラは種から育てるのではなく、ホームセンターで苗を買ってきて植え替えることもできます。初めて育てる場合は、苗を買ってきて植える方が手間がかからず、簡単でおすすめです。
畑やプランターに植え付けを行う前には、土作りをきちんと行うことも大切です。
土作りとは、堆肥や肥料をよく混ぜて、生育が良くなる土壌にしておくことです。
堆肥は落ち葉や雑草などの植物性有機物や生ごみなどの動物性有機物を発酵させたものです。
植物性有機物の堆肥は、土壌の通気性をよくして土をふかふかにしますし、動物性有機物の堆肥は養分をよく含み、植物の生育の大きな助けとなります。
堆肥は自分で作ることも可能ですが、ホームセンターで購入することもできます。
オクラの場合は、植え付けの2週間前までに土づくりを行います。
堆肥や肥料はたくさん与えれば良いものではなく、過剰に与えると茎ばかり育って実のつきが悪くなることもありますので、与えすぎには注意してください。
オクラをプランターで育てる場合は、量も多くありませんので、野菜用の養分が含まれた土を購入しても良いでしょう。その場合は土作りをしなくてもすぐに使うことができます。
オクラは深く根を張る特性があります。畑で育てる場合は問題ありませんが、プランターで育てる場合は、根がしっかり張れるような深さのある物にすることが大切です。
浅い物にするとしっかり根を張れず、倒れてしまう可能性があります。
プランターの深さの目安は30cm以上、幅は50cm~80cm程度はあるものがおすすめです。
オクラは背丈もかなり高くなりますので、支えとなる支柱も用意しておきましょう。
植え替えの時期は、本葉が2~3枚になったころです。
また、低温ではうまくつかないことがありますので、気温が高くなってから行うことが大切です。
株と株の間は40cmを目安にたっぷりと間を取ると、オクラの大きな葉がお互いの邪魔にならずに日がよく当たるようになりますので、実がたくさん育ちます。
プランターの場合も25cm以上はあけて植えるようにしましょう。
ポットから取り出すときには、根鉢が壊れないように気をつけてください。
ポットに水を含ませて土を緩ませてから、苗を指で挟み込んでポット底の穴からそっと押し出すと、根を傷めずに外すことができるでしょう。
畑やプランターと根鉢の土は同じ高さになるようにしてください。
植えつけたらたっぷりと水を与えます。
オクラは連作を非常に嫌う野菜ですので、連続して同じ場所で植えないように注意してください。
3.オクラの栽培手入れ

オクラの植え付けは気温が上がってから行いますので、土も乾燥しやすい時期となっています。
もともと乾燥には強い野菜ではありますが、水切れすると生育が悪くなりますので、しっかり水やりを行うようにしてください。ただし水のやりすぎにも注意が必要です。
夏に近づいてきたら朝晩2回しっかり水やりをするようにすると良いでしょう。
オクラは多くの肥料を必要とする野菜ですので、切らさずたっぷり与えることも大切です。良い実を収穫するために、こまめに与えるようにしましょう。
肥料やりの頻度の目安は2週間に1回程度です。つぼみがあるのになかなか花が咲かないときは、肥料不足の可能性があります。
また、オクラの葉が細くなっているのも肥料が不足しています。長く収穫を楽しむためにも、肥料はこまめに施してください。
肥料を使用するときは、根元から少し離して、化成肥料を全体的にばらまくようにします。その時に株の根元に土を寄せておくと、株が安定します。
草丈が30cmを超えるようになってきたら、支柱が必要です。
草丈が1m以上成長しますので、長い支柱にしましょう。オクラの茎の節と支柱を結びますが、きつく縛ると成長に伴ってくいこんだりしてよくありません。ゆるく結びつけるようにすることがポイントです。
オクラは、ポットで育てているときは間引きを行いますが、定植してからはとくに間引くことはありません。ただし収穫するごとに下葉かきを行います。
これは、実を収穫した節の下の葉を2枚ほど残し、その下の葉は取り除いてしまうことです。
下葉かきを行うことで風通しが良くなり、病害虫の発生を抑えることができます。
また養分や水分を上についている葉にまわすことができますので、実のつきも良くなる効果が期待できます。
雑草が生えてきたら適宜除草を行いましょう。
畑に植える場合、植え付けの際に黒マルチをしておくと気温を高め、水分や肥料分の保持の効果が期待できるとともに、雑草が生えるのを防止する効果もあります。
4.オクラの収穫時期について

オクラは花が咲いて1日で落花し、その後数日で結実します。
それからは成長スピードがはやいので、収穫時期を逃さないように気をつける必要があります。
オクラの収穫時期の目安は、一般的な五角形のオクラが7~8cm程度になったとき、丸オクラであれば7~15cmになったときです。
これ以上大きくなると硬くなって美味しくありません。6月頃は開花してから収穫までは1週間ほどかかりますが、8月頃には3日程度で収穫できることも。
うっかり1日収穫しなかっただけで、翌日には大きく成長して硬くなってしまうことも珍しくありませんので、採り頃だと思った時に収穫してしまいましょう。
新鮮なサヤには小さなトゲがあるため、素手で触るとチクチクすることがあります。
作業の際は手袋をすると良いでしょう。サヤの根元をはさみでカットして収穫します。
オクラの水やりと肥料切れに注意し、あとは収穫後の下葉かきを忘れないようにすれば、多くの収穫量が期待できるでしょう。
肥料不足で花が咲かず実が収穫できないのを、水やりが不足していると勘違いして水を与えすぎることがあります。
しかし、オクラは水はけの良い土壌を好む野菜ですので、水のやりすぎは枯れる原因となりますので注意しましょう。
5.オクラに発生しやすい病気と害虫

オクラは比較的育てやすく手のかからない野菜ですが、病気にかかったり害虫がついたりすることがあります。代表的な病気に、苗立枯れ病・うどんこ病・ウィルス病などがあります。
苗立ち枯れ病は、地表付近の茎や根が腐り、やがて立ち倒れる病気です。低温多湿な環境で発生しやすいとされています。発病したオクラの苗は抜きとりましょう。
うどんこ病はオクラの葉の表面に白いカビが生える病気です。乾燥した環境で発生しやすいと言われています。見つけた時に発病した葉をすぐに除去することが大切です。
ウィルス病はウィルスが原因で起こり、オクラの葉が黄変したりまだらに茶色く変色したりといったさまざまな症状を起こします。アブラムシが媒介となることが多いようです。症状のでたオクラの葉を発見したら、すぐに抜きとるようにしましょう。
オクラにつきやすい害虫は、ヨトウムシ・カメムシ・アブラムシなどがあります。
ヨトウムシは、ヨトウガの幼虫です。成虫が葉の裏に大量に卵を産み付けることで大量に発生し、夜に葉や実を食い荒らします。卵に気づいたら葉ごと除去しましょう。
カメムシは、植物の汁を吸って枯らしたり奇形化させる害を及ぼします。見つけたらすぐに駆除することが肝心です。くさい臭いを出すので気をつけてください。
アブラムシも汁を吸い、その際にウィルスを媒介します。お尻から甘い汁を出し、これが病気を招くことも。見つけたらすぐに駆除してください。殺虫剤や農薬も適時使用すると良いでしょう。
オクラの育て方を読んだあなたにおすすめの記事:
- オクラの土作りの基本(畑・プランター)
- オクラの種まきと苗づくり方法
- オクラの追肥と土寄せ方法
- オクラの水やり頻度や時間帯は?
- オクラの収穫時期と収穫方法は?
- オクラ(おくら)の後作に植えても良い野菜とは?(連作障害)
- オクラの葉っぱが白いのは病気?原因と対策方法!