オクラの種まきと苗づくり方法

オクラの種まきと苗づくり方法

1.オクラの種まき時期

オクラは、アフリカ原産の高温性野菜で、暑さに強く真夏でもよく育ちます。
主な生産地は、全国の約4割を占める鹿児島県で、次いで高知県、沖縄県となっています。

オクラは、ハイビスカスに似た黄色い大きな花を咲かせるので鑑賞価値もあります。サヤは、断面が五角形のものが一般的で、丸形や八角形の品種もあります。色でよく見られるのは緑色ですが、赤紫色や黄色などもあります。

オクラは、種をまいて育てることができますが、寒さに弱く10℃以下になると生育が止まります。
オクラの種まき時期は、4月中旬~5月中旬です。
低温が続くとうまく育たないので、種まきは気温が十分に上がってから行うようにします。

栽培初心者の場合は、市販のポット苗を購入して5月に植え付けるのがおすすめです。

2.オクラのおすすめ品種

オクラには多くの品種がありますが、育て方はほとんど同じです。
五角オクラ:『グリーンスター』『グリーンソード』『アーリーファイブ』『ベターファイブ』『ピークファイブ』『ブルースカイ』など。
丸オクラ:『まるみちゃん』『みどり丸ノ助』など。
赤オクラ:『ベニー』『島の恋』『レッドサン』など。

3.オクラの栽培ポイント

・連作障害に弱いため、同じ場所では2~3年の期間を空ける。
・苗の植え付けは、遅霜の心配がなくなってから行う。
・栽培期間が長いので、肥料切れと水切れに注意する。
・収穫後に下葉をかき取り、実つきと風通しをよくする。

4.オクラの種まき(畑)

畑での種まき

オクラは、気温が低いと発芽不良の原因となるので、ポットに種をまいてビニールをかけて温度管理をします。

①良い種を選ぶ

オクラの種を購入する際は、地域にあった品種を選び、栽培適期を守るようにします。種袋には、品種の特徴、栽培時期、栽培方法、発芽・生育適温、発芽率、有効期限などが記載されています。
種には寿命があるので、種袋の裏にある有効期限もチェックしましょう。

オクラの種は、ホームセンターや園芸店で購入することができます。種を購入する際は、直射日光の当たる場所に陳列されているものは避けましょう。
欲しい品種がない場合は、インターネットで購入すると便利です。

②適温時期に種をまく

オクラの発芽適温は25~30℃、生育適温は20~30℃です。
オクラは発芽適温に達していないと、うまく発芽することができません。
種袋に発芽適温・生育適温の記載があるので、適期に種まきをします。
オクラの種は、種皮が硬くて吸水に時間がかかるため、種まきの前日から水かぬるま湯に浸しておくと発芽が揃います。

③種のまき方

種まきは点まきにして、直径5㎝、深さ1㎝の穴に種が重ならないように4~5粒まきます。周りの土を被せてから手で軽く押さえて土と種を密着させ、たっぷりと水やりをします。株間は30㎝程度にします。
発芽して本葉2枚の頃までに生育の弱いものや形の悪いものをハサミで切り取って1カ所2本にし、本葉3~4枚の頃に1本にします。

④種まき後の水やり

種は、水、温度、酸素などの条件がそろうと吸水を始め、蓄えた養分と酸素を使って発芽します。
種をまいた後はたっぷりと水やりをし、発芽するまでの間は用土の表面が乾いたら水やりをします。

⑤適切な用土を使う

ポットに種をまく場合は、「種まき専用培養土」がおすすめです。
種まき専用培養土は、発芽しやすいように微粒の各種用土がブレンドされています。保水性・排水性・通気性に優れているため、発芽後も安心です。

5.オクラの苗づくり

苗づくり(セルトレイ)

オクラは、発芽適温が25~30℃と高く、気温が低いと発芽不良の原因となるので、ポットに種をまいてビニールをかけて温度管理をします。

ポットまきの手順は、以下のとおりです。
①3号ポット(直径9㎝)に種まき専用培養土を入れる。
②指先で深さ1㎝ほどの窪みを3~4箇所作り、1粒ずつ種をまく。
③土を被せて手で軽く押さえ、土と種を密着させる。
④種まき後に、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
⑤本葉2枚の頃までに2本、本葉3~4枚の頃に1本に間引く。
⑥本葉4~6枚の頃に植え付ける。

6.オクラの種まき(プランター)

プランターでの種まき

プランターは65㎝標準サイズで2~3株、10号鉢(直径30㎝)で1株が栽培目安となります。
オクラは連作を嫌うので、用土は新しいものを使うようにします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
排水性を良くするため、鉢底石をプランターの底に敷き詰めて、上部から3㎝下のところまで培養土を入れます。

種まき

オクラを種から育てる場合は、ポットまきがおすすめです。
ポットまきの手順は、畑の場合と同じです。

植え付け

苗を植え付ける際は、ポリポットよりも少し大きめの植え穴を作り、根鉢を崩さずに根鉢の肩が用土と同じ高さになるように植え付けます。
植え付け後は、株元を軽く押さえて土と密着させ、たっぷりと水をあげます。
苗が根付くまで1週間ほどかかるので、この間に水切れにならないように注意します。
プランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

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