ラッキョウ(エシャロット)の育て方・栽培方法

ラッキョウ(エシャロット)の育て方・栽培方法

1.ラッキョウ栽培の特徴と時期


ラッキョウの育て方手順に沿って、畑やプランターでラッキョウを栽培してみましょう!
ラッキョウは、病害虫に強いので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。

ラッキョウ(らっきょう)の栽培データ
■ラッキョウの栽培難易度:★★★☆☆(普通)
■分類: ユリ科ネギ属
■原産地:中国
■主な旬: 6月~7月
■栽培時期:秋植え
植え付け時期:8月~9月、収穫時期:6~7月
■連作障害:あり(1~2年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:18~22℃
■生育適温:18~22℃

ラッキョウの種球(球根)が買えるお店

ラッキョウの種球(球根)を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
こちらから購入するとポイント還元があります。

ラッキョウの特徴

ラッキョウは、中国原産のユリ科ネギ属の植物で、日本には平安時代に中国から伝わり、古くから薬用として用いられていたといわれています。
ラッキョウは、カレーライスに添えられる定番の付け合わせですが、塩漬けや甘酢漬けなどの保存食にもなります。
若採りしたラッキョウは、「エシャレット」と呼ばれていて、ラッキョウ特有の香りや辛みが少ないので生で食べることができます。

ラッキョウの栽培は、秋に種球(球根)を植え付けて、翌年の初夏に収穫します。エシャレットを楽しむ場合は、3月~4月に収穫をします。
ラッキョウは、寒さや病害虫に強く、プランターで栽培することもできます。

ラッキョウの栄養素

ラッキョウには、ビタミンC、カリウム、硫化アリル、食物繊維などが含まれています。
硫化アリルは、ネギやニンニクなどにも含まれている成分で、血液をサラサラにする働きがあり、がんや動脈硬化、生活習慣病などの予防効果があるとされています。カリウムは身体の余分な塩分を排出し、高血圧の予防・改善効果があるとされています。

ラッキョウの主な品種

ラッキョウは、大球や小球などの品種があります。
『らくだ』『玉ラッキョウ』『八房』『福井らっきょう』『越のレッド』『越のパール』『島らっきょう』『九頭竜』『エシャレット』など。

ラッキョウ

ラッキョウの栽培ポイント

・日当たりと水はけ、風通しのよい場所で栽培する。
・追肥と同時に株元に土寄せを行う。
・エシャレットは、3月~4月に収穫をする。

ラッキョウの栽培時期

栽培時期は、品種や地域によって異なりますので、園芸店やホームセンターなどで確認するようにします。

中間地(関東地域)
植え付け時期:8月下旬~9月中旬、収穫時期:6月中旬~7月上旬

ラッキョウの連作障害

ラッキョウは、連作障害が出にくい野菜ですが、同じ場所で栽培する場合は1~2年の期間を空けるか、他の場所を選んで栽培します。
プランター栽培では、常に新しい土を使うことをおすすめします。

ラッキョウの好適土壌pH

ラッキョウの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。

2.ラッキョウの栽培方法(畑・プランター)

肥料

ラッキョウの栽培は、8月下旬~9月中旬に種球(球根)を植え付けます。
ラッキョウの種球は、種苗店やホームセンターなどで販売されます。種球は、大きくて病気がなく、首の部分がよく締まっているものを選びます。

畑栽培の場合

畑栽培は、しっかりと土づくりを行い、畝(うね)を作って栽培します。

土づくり

日当たりと水はけの良い場所を選び、植え付けの2週間以上前に苦土石灰100g/㎡を全面にまいてよく耕します。
1週間前に完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料100g/㎡を施してよく耕し、幅60㎝、高さ10~15㎝の畝を作ります。

植え付け

植え付けの際は、深さ5㎝ほどの植え穴を掘り、種球の尖った方を上に向けて1か所に2球ずつまとめて置き、先端がわずかに見える程度に土を被せます。
植え付け後は、たっぷりと水やりをします。株間は15~20㎝にします。
ラッキョウは、大球を収穫する場合は1か所に1球、小球を多く収穫したい場合は1か所に3球ずつ植え付けます。

プランター栽培の場合

プランターは65㎝標準タイプ(深さ20㎝以上)や10号鉢(直径30㎝)を用意します。

用土

ラッキョウは連作を嫌うので、用土は新しいものを使うことをおすすめします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
排水性を良くするため、鉢底ネットを敷いて鉢底石を敷き詰め、野菜用培養土を8分目ほど入れます。

植え付け

植え付けの際は、深さ5㎝ほどの植え穴を掘り、種球の尖った方を上に向けて2球ずつまとめて置き、先端がわずかに見える程度に土を被せます。
植え付け後は、たっぷりと水やりをします。株間は10㎝程度にします。
プランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

3.ラッキョウの栽培手入れ

水やり

収穫までの主な作業は、水やり、追肥、土寄せ、除草などです。

水やり

畑栽培は、自然の降雨で足りますので、基本的に水やりの必要はありません。1週間ほど雨が降らない日が続き、土が乾燥していれば水やりをします。
プランター栽培は、土の表面が乾いたらたっぷり水をあげます。
冬場の水やりは、気温の高い日中に与えるようにします。

追肥と土寄せ

ラッキョウの追肥は、植え付けの1か月後から月に1回の割合で施し、3月に最後の追肥と土寄せを行います。
冬期の1月~2月の間は、追肥は不要です。
畑栽培は、化成肥料20~30g/㎡を株間にまき、土と肥料を軽く混ぜ合わせて株元にしっかり土寄せをします。
プランター栽培は、化成肥料10g程度を全体にまき、土と肥料を軽く混ぜ合わせます。用土が減っていたら新しい培養土を足して、球根が日に当たらないように土寄せをします。

除草

ラッキョウは、痩せた土地でも十分に育ちますが、雑草には弱い野菜です。
畑栽培では、秋以降は雑草が生えやすいので、こまめに草取りを行うようにします。

4.ラッキョウの収穫時期

ラッキョウ

ラッキョウは、6月中旬~7月上旬が収穫の目安で、地上部の葉が完全に枯れる前に収穫します。
スコップなどで掘り上げてみて、球根が長卵形に肥大していたら収穫します。
収穫後は、ハサミで不要な根と葉の部分を切り取り、早めに調理するようにします。

エシャレット(若採りしたラッキョウ)を楽しむ場合は、3月~4月頃に収穫をします。
また、小粒のラッキョウをたくさん収穫したいときは、翌々年(2年目)に収穫をします。この場合は、種球を2~3球まとめて植え付けます。

5.ラッキョウに発生しやすい病気

ラッキョウは、軟腐病、灰色かび病などに注意します。

軟腐病(なんぷびょう)

軟腐病は、土壌中の細菌による病気で、ラッキョウの葉が軟化腐敗し、強い悪臭を放ちます。病原菌は土壌中の水を通じて移動し、他の株に伝染します。多湿条件で発病しやすいので、水はけを良くし、発症した株は早めに撤去処分します。

灰色かび病

灰色かび病は、カビによる病気で、ラッキョウの葉に灰褐色のカビが密生します。日当たりや風通しが悪い場所や多湿条件で発生しやすくなります。
密植や肥料のやりすぎに注意し、発病した部分は徹底して取り除き、伝染源にならないようにします。

6.ラッキョウに発生しやすい害虫

ラッキョウは、アブラムシなどに注意します。

アブラムシ

アブラムシは体長1~4㎜ほどの害虫で、ラッキョウの葉に寄生して養分を吸汁し、株の生長を妨げます。アブラムシは繁殖力が強いため、早急に発見して捕殺するか、薬剤で駆除します。アブラムシは光るものを嫌うので、シルバーマルチを敷くと成虫の飛来を軽減できます。自然派薬剤には、『ベニカマイルドスプレー』『アーリーセーフ』などがあります。

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