１．ラッキョウの葉が白い原因
家庭菜園で育てているラッキョウの葉が白くなってしまって、なぜ白くなってしまったのか気になったことはありませんか？
大事に育てているラッキョウが病気になってしまったのではないか、枯れてしまう前兆ではないのかと大変心配される方も多いと思います。
ラッキョウの葉が白くなる原因は色々ありますが、葉が白くなったり、葉の白い斑点の原因で多いのは「うどんこ病」「白色疫病」などの病気によるものです。
また、生理障害によって葉が白くなることもあります。
これらについて順番に詳しく見ていきたいと思います。
２．ラッキョウのうどんこ病
ラッキョウはうどんこ病にかかることがある野菜です。
うどんこ病はカビ(糸状菌)による伝染性の病気で、ラッキョウの主要病害です。
被害部位は主に、ラッキョウの葉の部分で、葉が小麦粉をまぶしたように白くなり、カビが生える病気です。
ラッキョウの葉の白い粉のようなものはカビの胞子で、風で飛散するため、周囲のラッキョウ株にも伝染していき、伝染すると健康な葉も白くしていきます。
うどんこ病の病原菌は発病した株とともに土の中で冬を越し、翌年の伝染源にもなるため注意が必要です。
うどんこ病の発生時期
うどんこ病の主な発生時期は、5～10月です。
この時期にラッキョウの葉っぱが白くなりやすいので、発生時期には気をつけましょう。
うどんこ病の症状
うどんこ病の発生初期には、葉っぱの表面に白く丸い粉状の小さな斑点が発生します。
被害が進んでいくと、白いカビが葉の全面に広がっていき、葉っぱが真っ白に覆われていきます。
ラッキョウは葉全体が白く覆われると、光合成がうまくできず生育が悪くなってしまいます。
十分な栄養が行きわたらないと、収穫量にも影響が出る原因にもなります。
症状がひどい場合は、ラッキョウの株全体が枯れてしまい、白い葉っぱだけでなく、緑だった葉っぱもやがて衰弱して枯れてしまいます。
うどんこ病の発生条件
うどんこ病は雨が少ない、乾燥ぎみの条件で発生するため、湿度が低い曇りの日が続いている場合は注意が必要です。
また、ラッキョウを大きく育てようとして、肥料を与え過ぎて葉ばかりが茂り過ぎたり、密植して日当たりや風通しが悪い状態で育てると、うどんこ病が発生しやすくなります。
３．うどんこ病予防方法
うどんこ病で、ラッキョウの葉が白くなって枯れてしまう前に、事前に予防できることがありますので、対処していきましょう。
ラッキョウの株間
ラッキョウの葉っぱや茎への日当たりや風通しが悪くならないように、植え付けの際は、十分な間隔を取って植えましょう。
ラッキョウの株間は15～20㎝あけて植えます。
ラッキョウの追肥量に注意
うどんこ病は窒素肥料が多いと発病しやすいです。
ラッキョウを大きく育てたいからと言って、窒素肥料を一度に施し過ぎないように注意しましょう。
うどんこ病で白くなった葉っぱや株の処分
うどんこ病は、発病するとやがて株全体に広がります。
被害を受けたラッキョウの葉などは早めに畑の外に持ち出して処分します。
持ち出す際は、健全な葉に白い粉が飛散しないように注意します。
４．うどんこ病対処方法
うどんこ病は薬剤を使う防除方法があります、薬剤はインターネットやホームセンターなどで購入することができます。
まだ葉っぱがうっすらと白くなっている程度の発生初期であれば薬剤で対処しても良いでしょう。
ラッキョウの葉っぱが白くなっているのを見つけたら、枯れる前に早めに散布して対処しておきましょう。
うどんこ病の自然派薬剤
自然派薬剤では、ベニカマイルドスプレーがおすすめです。
ベニカマイルドスプレーはうどんこ病の発生初期に使います。
環境にやさしい自然派薬剤で、ラッキョウなどあらゆる野菜類に使えます。
使用方法は、そのまま薄めずに、ラッキョウの株全体に散布して使います。
カリグリーンは、うどんこ病の予防効果は期待できませんが、発病後の治療効果に優れた効果を発揮する薬剤です。
使用方法は、水で800～1,000倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
サニーレタスに使う場合、収穫前日まで使えます。
アーリーセーフは、計量が手軽に行えるフロアブルタイプで、散布後の葉の汚れも少ない薬剤です。
使用方法は、水で300～600倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
サニーレタスに使う場合、収穫前日まで使えます。
５．ラッキョウの白色疫病
ラッキョウは白色疫病にかかることがある野菜です。
白色疫病はカビよる病気です。
被害部位は主に、ラッキョウの葉の部分で、葉の中ほどの部分が白くなって、折れ曲がったりよじれたりする病気です。
白色疫病の発生時期
白色疫病の主な発生時期は、2～4月です。
白色疫病は春雨の時期に多く発生します。
この時期にラッキョウの葉っぱが白っぽくなりやすいので、発生時期には気をつけましょう。
白色疫病の症状
初期症状は、葉の中ほどに、白色の病斑が見られ、病斑が広がると、枯れたような黄色や白色に葉が変色して折れ曲がったり、よじれたりします。
ラッキョウが白色疫病にかかり、被害が進むと枯れてしまいます。
白色疫病の発生条件
白色疫病は、春先や晩秋に雨が多く、水はけが悪いと発生しやすくなります。
白色疫病の病原菌は発病したラッキョウの株とともに土の中で冬を越し、翌年の伝染源にもなるため注意が必要です。
６．白色疫病予防方法
白色疫病で、ラッキョウの葉が黄色や白っぽく変色して枯れてしまう前に、事前に予防できることがありますので、対処していきましょう。
水はけに注意
雨で水はけが悪くならないように、畝を高めにたてて土壌の排水性を良くしましょう。
白色疫病にならないように追肥に注意
ラッキョウは窒素肥料を一度に多く施したり、逆に不足した場合にも白色疫病が発生しやすいので注意しましょう。
白色疫病で白くなった葉っぱや株の処分
白色疫病の被害を受けたラッキョウの株は早めに畑の外に持ち出して処分します。
７．白色疫病対処方法
白色疫病は薬剤を使う防除方法があります、薬剤はインターネットやホームセンターなどで購入することができます。
ラッキョウの葉に白色疫病の症状がある場合には、枯れる前に早めに散布して対処しておきましょう。
白色疫病の薬剤
ラッキョウの白色疫病薬剤では、GFワイドヒッター顆粒水和剤やライメイフロアブルがおすすめです。
GFワイドヒッター顆粒水和剤は、浸達性があるので、降雨などで有効成分が流されにくく、効果が持続します。
使用方法は、水で1,000倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
ラッキョウに使う場合、収穫14日前まで、使用回数は3回以内です。
ライメイフロアブルは、病害に対する高活性と優れた耐雨性により、強力な予防効果が持続する薬剤です。
使用方法は、水で2000倍に薄め、霧吹きなどの容器に入れて散布して使います。
ラッキョウに使う場合、収穫3日前まで、使用回数は3回以内です。
ラッキョウは、うどんこ病や白色疫病以外に、灰色かび病、乾腐病、さび病にもかかることがありますので、病気にならないように気を付けて栽培しましょう。
８．ラッキョウの生理障害
ラッキョウは生理障害が起こる野菜です。
ラッキョウ栽培には、窒素（N）・リン酸（P）、カリ（K）の三要素だけではなく多量要素と、微量要素も必要です。
ラッキョウの葉が白っぽくなったり、色が薄くなる症状が出る場合は、窒素、銅、マグネシウムが欠乏している場合などです。
窒素は「葉肥」ともいわれ、成長を促進し、ラッキョウの葉色を濃くしてくれます。
窒素が不足すると、ラッキョウの花のつきが悪くなり、葉色が淡くなります。
銅は光合成や、呼吸に重要な役割をしており、欠乏すると葉が黄白化します。
マグネシウムは、葉緑素の構成成分で、欠乏すると葉緑素の生成が少なくなり、葉が黄化します。
このように、ラッキョウの葉にとって必要な栄養素が欠乏すると、葉が白や黄色に色抜けたようになる症状が出ます。
また、反対にカリウムやマンガンなどの栄養素が過剰な状態になっても、
ラッキョウの葉が白色化したり黄色に色抜けたようになる症状が出ますので、生理障害の疑いがないかもチェックしてみてください。
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