■目次
1.インゲンの土作り下準備
インゲンの土作り方法は、インゲンに適した栽培環境を選び、土中のゴミをきちんと処理し、好適土壌pH調整を行い、種まき又は苗を植え付ける2週間以上前までに、土作りを行います。
苦土石灰や、堆肥、化成肥料を撒いて土を作ります。
家庭菜園でインゲン栽培を行う場合には、事前にインゲンに適した栽培環境にあった場所で土づくりをしてから始めましょう。
■分類:マメ科インゲンマメ属
■原産地:中央アメリカ
■主な旬:7月~9月
■栽培時期:春まき、春植え
種まき:4月~5月、植え付け:5月~6月、収穫時期:7月~9月
■連作障害:あり(2~3年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:20~23℃
■生育適温:15~25℃
■土作り時期:種まき又は苗を植え付ける2週間以上前
インゲンに適した栽培環境

インゲンは、中央アメリカが原産地で、マメ科インゲン属の野菜です。
インゲンマメは、高温を好み、霜にはきわめて弱い野菜です。
土壌水分に比較的敏感に反応するため、栽培土壌は、水はけのよい肥沃な場所を選び、乾燥しないように気をつけます。
インゲンは、酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。
日当たり
インゲン栽培を行う上で、日当たりは重要です。
インゲンの葉が日光を浴びて元気よく育ちそうな日当たりの良い栽培場所を選びましょう。
インゲンを植えたプランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。
周囲に木や建物がある場合、栽培場所が長時間日陰にならないか調べましょう。
日陰になる場合は、光合成が足りず、果菜類はうまく育たないことがあります。
また、日陰の状態にもよりますが、草丈の低い葉菜類や根菜類なら、栽培することが可能です。
土中のゴミ処理

インゲンの土づくりをする前に、土の中にゴミが混じっていないかもチェックします。
庭や畑などでは、ビニール、マルチフィルム、ガラス片、コンクリート片、金属片などが土に混ざっていることがあります。
こうしたゴミが土の中に混ざっていると、耕うん機の刃に当たってケガをしたり、絡まったりするとケガや故障の原因になりとても危険です。
また、ゴミが障害になって、インゲンが成長する過程で根っこの成長に影響を及ぼす場合もありますのでこれらのゴミは、丁寧に取り除きましょう。
ネズミ・モグラ対策
庭や畑でインゲンなどの作物を栽培すると、ネズミやモグラの被害にあう場合があります。
種や苗を植えた土が掘り返されて荒らされたり、野菜をかじられたりして、インゲンの株が枯れる原因になることもありますので、ネズミやモグラがいる場合には対策をしましょう。
置くだけで敷地を守ってくれる「ネズミガード」や、土に埋めるだけで簡単に使用できる「モグラン
」がおススメです。
ネズミガードは電池を入れてすぐに使用することができるネズミ撃退グッズです。
モグランは、電池を入れてモグラ被害のある場所に差すだけで使えます。
2.インゲンの好適土壌pH調整
家庭菜園でインゲンを植える際には、土のpHを調べて、栽培場所の土のpHをインゲンに合わせます。
日本では酸性土壌が多いのですが、畑によっては、石灰資材の入れすぎで、アルカリ性に傾いている畑もあります。
また、pHは作物をつくるごとに変わるため、同じ畑であっても、野菜の作付け前と収穫後では、pHは異なります。
pHがインゲンに合っているかどうかを調べるためには、測定キットや測定器で測ります。
土に差すだけで測れる測定器が簡単なのでおすすめです。
インゲンの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
インゲンを育てる土のpHを測って、必要に応じて石灰資材を施用して調整しましょう。
3.インゲンの土作り方法(畑栽培)

インゲンを上手に栽培するためには、土作りが重要です。
日当たりと風通しの良い場所を選んで、根が肥料やけを起こさないように、インゲンの種まき又は植え付けの2週間以上前までに、土作りを行います。
インゲンの種まきは4月~5月、植え付けは5月~6月なので、時期から逆算して土作りをはじめましょう。
4.苦土石灰を撒いて耕す

多くの野菜は、強い酸性土壌では生育が悪くなりますので、石灰資材を施用して調整します。
石灰資材にはいくつか種類がありますが、家庭菜園で使いやすいのは「苦土石灰」です。
比較的ゆっくり効果が現れるため、障害が起きにくいうえに、確実な効果が得られるメリットがあります。
また、野菜の生長に必要な苦土の補給にもなるため、おすすめです。
インゲンの栽培場所に、苦土石灰100~150g/㎡を全面に撒いて、すぐに深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土となじませます。
まいたまま放置すると、石灰がかたまり土となじまなくなり、十分な効果が得られないので注意します。
5.堆肥・化成肥料を撒いて耕す

インゲンの種まき又は植え付け1週間前になったら、完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料50~100g/㎡をまいて、深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土と良くなじませます。
マメ科の植物は根粒菌が働いて窒素を供給するので、窒素成分は少なめにします。
土は鍬で耕しても良いですが、鍬で耕すのが大変な場合は、小型の耕うん機などで耕すと便利です。
家庭菜園では、充電式のコンパクトな家庭用耕うん機が人気です。
6.畝を作る

土をよく混ぜたら、インゲン栽培用の畝を作ります。
畝をつくる部分にロープ(さくり縄)を張って目印にすると、初心者でも容易にまっすぐな畝をつくれます。
インゲンの畝立ては、畝幅は60~80㎝、高さ10~15㎝にします。
7.マルチシートを敷く

インゲン栽培では、畝にマルチシートを敷きます。
畝に黒マルチを張ると、地温効果を高めることができます。
マルチを敷く際は、マルチの両端を持って引き出します。
片足をマルチの端にのせて踏み、しわ、たるみを伸ばしながら、クワで土をかけてマルチを押さえて広げて敷いていきます。
マルチシートは、地温を上げるとともに、梅雨時の過剰な湿気を防ぎ、泥はねによる病気の予防にもなります。
また、土の乾燥を防ぎ、雑草防除にも効果があります。
8.インゲンの土作り方法(プランター栽培)

インゲンをプランターや鉢植えで栽培する場合は、深さ20㎝以上(つるあり種は30㎝以上)のものを用意します。
インゲンの用土は、市販の野菜用培養土を利用するととても便利です。鉢底石を敷き詰めて、土は7分目くらい入れて栽培します。
インゲンの土作り方法を読んだあなたにおすすめの記事: