ローズマリーの育て方・栽培方法

ローズマリーの育て方・栽培方法

1.ローズマリーの特徴と栽培時期


ローズマリーの育て方手順に沿って、畑やプランターでローズマリーを栽培してみましょう!
ローズマリーは簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメのハーブです。

ローズマリーの栽培データ
■ローズマリーの栽培難易度:★★☆☆☆
■分類:シソ科マンネンロウ属
■原産地:地中海沿岸
■ローズマリーの旬:5~9月
■栽培時期:春まき・秋まき
 春の種まき:3月、植え付け:3~5月、収穫時期:4~9月
 秋の種まき:9月、植え付け:9~10月、収穫時期:10~11月
■連作障害:出にくい(2~3年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:15~25℃
■生育適温:15~25℃

ローズマリーの苗や種が買えるお店

ローズマリーの苗や種を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
こちらから購入するとポイント還元があります。

ローズマリーの特徴

ローズマリーは、地中海沿岸原産のシソ科の常緑低木で、ハーブや鑑賞用として人気の高い植物です。
とても丈夫で育てやすく、一度植えれば木質化して茎が木のようになり、ほぼ1年中収穫を楽しむことができます。
細長くて小さな葉は、爽やかな香りをしていることから、肉や魚料理のにおい消しや香りづけに利用されています。

ローズマリーの栄養素

ローズマリーの栄養素としては、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、葉酸、カリウム、タンニンなどが含まれています。
抗酸化作用があるポリフェノールを多く含み、抗菌作用、消化促進作用などもあります。
ツンとくる強い香りは、脳の働きを活発にするほか、美容効果にも良いと言われています。

ローズマリーの品種

ローズマリーの品種は、上に伸びる立性種、横に広がる匍匐性(ほふく)種、その中間の半匍匐性種の3つに大別されます。
草丈は、立性種は2m、匍匐性種は20~30cm、半匍匐性は30~150cmほどになります。
主な品種には、『トスカナブルー』『マリンブルー』『マジョルカピンク』などがあり、一般的には立性種がよく栽培されています。

ローズマリー

ローズマリーの栽培ポイント

ローズマリーは高温多湿を嫌うので、日当たりと水はけの良い場所で育て、風通しを良くします。
ある程度成長すると、普段の水やりなどで力強く育ってくれますが、多湿に注意して乾燥気味に育てます。
耐寒性はあまり強くありませんので、寒冷地では防寒対策が必要になります。

ローズマリーの栽培時期

ローズマリーは種から育てることもできますが、収穫まで3年ほどかかるため、市販のポット苗を購入して植え付けるのが一般的です。
植付け時期は、春は3~5月、秋は9~10月が適しています。
挿し木で増やすことも簡単です。

ローズマリーの好適土壌pH

ローズマリーの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
鉢植えの場合は、市販の酸度調整済みの培養土を利用すると手軽です。

ローズマリーの連作障害

ローズマリーは連作障害は出にくい植物ですが、念のため2~3年あけるようにします。

2.ローズマリーの栽培基本(畑・プランター)

肥料

ローズマリーの植え付け時期

ローズマリーは、市販の苗を購入して育てる方法と、種から育てる方法があります。
種は発芽率が少ないので、初めて育てる場合は、苗から育てることをおすすめします。
苗の植付け時期は、春は3~5月、秋は9~10月が適しています。

ローズマリーの苗の選び方

ローズマリーの苗の選び方は、病気や虫がついているもの、下葉が枯れているものは避けます。
葉色が濃く、株元がしっかりとしているものを選びます。
品種(立性種、匍匐性種など)もチェックし、鑑賞用にする場合は、花色も確認するようにします。

庭植えの場合

庭植えの場合は、日当たりと水はけのよい場所を選びます。
ローズマリーは、移植を嫌いますので、一度植え付けたら植え替えはしないようにします。
植え付け1週間前に苦土石灰をまいて良く耕しておきます。
過湿を嫌うので、腐葉土をすき込んで高畝にし、緩効性肥料を施します。
株間は30~50㎝程度あけ、植え付け後にたっぷりと水やりをします。

プランター・鉢植えの場合

プランターは標準サイズ、鉢は10号鉢(直径30cm)を用意します。
用土は、市販のハーブ用培養土や野菜用培養土を使用すると手軽です。
用土を自分で作る場合は、赤玉土6、腐葉土3、川砂1などの割合で配合し、緩効性肥料を施します。
ポット苗は、根鉢の土を落とさずに植え付けます
植え付け後はたっぷりと水やりをして、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

種から育てる場合

ローズマリーの種まきは、春は3月、秋は9月頃に行います。
育苗箱などに種をばらまきにし、土を薄く被せます。
発芽まで2週間以上かかるため、新聞紙などを覆いかぶせて土が乾かないようにします。
発芽したら間引きをして、高さ3~4cmになったら3号ポット(直径9cm)に1本ずつ植え替えます。
生長して高さ10cmほどになったら、庭や鉢などに植え付けます。

3.ローズマリーの栽培手入れ

水やり

ローズマリーの水やり

ローズマリーの庭植えの場合は、自然の降雨だけで十分です。極端に乾燥したときは、水やりをします。
鉢植えの場合は、土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをします。
ローズマリーは、乾燥気味の環境を好みます。土の表面が乾いている程度なら、水やりの必要はありません。水をやりすぎると根腐れを起こします。

ローズマリーの肥料

庭植え、鉢植えとも、ローズマリーの苗を植え付ける際に元肥として緩効性肥料を施します。
2年目以降は、春と秋に追肥をするだけで十分です。肥料のやりすぎに注意します。

ローズマリーの剪定

ローズマリーは、放任すると茎や葉が伸び過ぎて風通しが悪くなり、株の中心部が蒸れやすくなります。
樹形を整え、風通しをよくするために、伸びすぎた枝、混み合っている枝などを清潔なハサミで切り取ります。
剪定時期は、梅雨前の5~6月と秋の9~10月が適しています。
夏の時期(7~8月)に剪定すると枯れてしまうことがあるので、注意が必要です。

ローズマリーの挿し木(挿し芽)

ローズマリーは、剪定した枝を使い、挿し木で増やすことができます。
挿し木は、春(5~6月)または秋(9~10月)が適しています。
挿し木に使う枝は、その年に生長した枝先を5~7cmほどカットします。
カットする場合は、切り口が斜めになるようにし、水に浸かる部分は下葉を取り除きます。
1時間ほど水揚げをしてから、土に挿します。土は、赤玉土、バーミキュライトなど、肥料が含まれていないものを使うようにします。

4.ローズマリーの収穫時期

ローズマリーの収穫

ローズマリーは、常緑のハーブですので、1年を通して収穫できるメリットがあります。
ただし、苗を植え付けた最初の年は収穫を控え、なるべく大きく育てるようにします。
生長した2年目からは、必要な分をハサミで切り取って収穫します。

ローズマリーを収穫するときは、草丈が30cm程度になったら、枝先から10cmほど切り取ります。
ハサミは清潔なものを使用し、切り口から雑菌などが入って病気にならないように注意します。
収穫を兼ねて剪定を行い、風通しを良くすることで、病害虫の発生を抑えることもできます。

5.ローズマリーに発生しやすい病気と害虫

ローズマリー

ローズマリーの主な病気

春~秋にかけて、うどんこ病が発生することがあります。
高温多湿の環境で発生しやすく、カビが原因の病気です。
ローズマリーの茎や葉がうどん粉をまぶしたように白くなり、放置すると光合成ができなくなって枯れてしまいます。
窒素肥料の与え過ぎに注意し、日光が良く当たるようにし、風通しを良くして予防します。症状が進んでしまっている場合は、感染拡大を防ぐため、発病したローズマリーの茎葉を取り除きます。

ローズマリーの主な害虫

主な害虫として、アブラムシやメイガが発生することがあります。
アブラムシは、ローズマリーの茎や葉に集団で寄生し、植物の栄養を吸汁して株の生育を阻害します。ウイルス病を媒介し、すす病を誘発することもあるので、早めの対応が必要になります。
日当たりや風通しが悪いと発生しやすいので、枝の剪定を行って風通しをよくします。アブラムシは薬剤に弱いので、オルトラン粒剤などを株元にまいて防除します。

メイガの成虫は蛾で、幼虫が葉や茎を食害します。
高温多湿の時期に多く発生し、夏は特に活発になります。ローズマリーの葉に小さな黒い点々がついていたらメイガの可能性が高く、食害にあうと葉は穴だらけになります。
防虫ネットをかけて、成虫の飛来を予防し、幼虫を見つけたら、割りばしなどで掴んで捕殺します。

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