トマトの土作り方法(畑・プランター)

トマトの土作りの基本

1.トマトの土作り下準備

トマトの土作り方法は、トマトに適した栽培環境を選び、土中のゴミをきちんと処理し、好適土壌pH調整を行い、苗を植え付ける2週間以上前までに、土作りを行います。
苦土石灰や、堆肥、化成肥料を撒いて土を作ります。

家庭菜園でトマト栽培を行う場合には、事前にトマトに適した栽培環境にあった場所で土づくりをしてから始めましょう。

トマトの栽培データ
■トマトの栽培難易度:★★★★☆
■分類:ナス科トマト属根っこ
■原産地:南米ペルー
■トマトの旬:6~9月
■栽培時期:春まき
種まき:2~3月、植え付け:4~5月、収穫時期:6~9月
■連作障害:あり(4~5年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:25~28℃
■生育適温:25~30℃
■土作り時期:苗を植え付ける2週間以上前

トマトに適した栽培環境

木漏れ日の半日陰

トマトは、南米ペルーのアンデス高原地帯が原産のため、日ざしが強く、雨の少ない、乾燥した環境を好みます。
雨の多い日本では、雨よけ栽培がおすすめです。病気の発生を減らすことができます。

日当たり

トマト栽培を行う上で、日当たりは重要です。
トマトの葉が日光を浴びて元気よく育ちそうな日当たりの良い栽培場所を選びましょう。

周囲に木や建物がある場合、栽培場所が長時間日陰にならないか調べましょう。
日陰になる場合は、光合成が足りず、果菜類はうまく育たないことがあります。

また、日陰の状態にもよりますが、草丈の低い葉菜類や根菜類なら、栽培することが可能です。

土中のゴミ処理

畑の畝づくり

トマトの土づくりをする前に、土の中にゴミが混じっていないかもチェックします。

庭や畑などでは、ビニール、マルチフィルム、ガラス片、コンクリート片、金属片などが土に混ざっていることがあります。

こうしたゴミが土の中に混ざっていると、耕うん機の刃に当たってケガをしたり、絡まったりするとケガや故障の原因になりとても危険です。

また、ゴミが障害になって、トマトが成長する過程で根っこの成長に影響を及ぼす場合もありますのでこれらのゴミは、丁寧に取り除きましょう。

ネズミ・モグラ対策

庭や畑でトマトなどの作物を栽培すると、ネズミやモグラの被害にあう場合があります。
種や苗を植えた土が掘り返されて荒らされたり、野菜をかじられたりして、トマトが枯れる原因になることもありますので、ネズミやモグラがいる場合には対策をしましょう。

置くだけで敷地を守ってくれる「ネズミガード」や、土に埋めるだけで簡単に使用できる「モグラン」がおススメです。

ネズミガードは電池を入れてすぐに使用することができるネズミ撃退グッズです。
モグランは、電池を入れてモグラ被害のある場所に差すだけで使えます。

2.トマトの好適土壌pH調整

家庭菜園でトマトを植える際には、土のpHを調べて、栽培場所の土のpHをトマトに合わせます。

日本では酸性土壌が多いのですが、畑によっては、石灰資材の入れすぎで、アルカリ性に傾いている畑もあります。
また、pHは作物をつくるごとに変わるため、同じ畑であっても、野菜の作付け前と収穫後では、pHは異なります。

pHがトマトに合っているかどうかを調べるためには、測定キットや測定器で測ります。
土に差すだけで測れる測定器が簡単なのでおすすめです。

トマトの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
トマトを育てる土のpHを測って、必要に応じて石灰資材を施用して調整しましょう。

堆肥と石灰資材を同時に施すと、堆肥に含まれる窒素がアンモニアガスとなって逃げてしまいます。
そのため、トマトを育てる場合、堆肥は石灰資材を施してから1週間ほど間隔をあけて施用するようにしましょう。

3.トマトの土作り方法(畑栽培)

畑

トマトを上手に栽培するためには、土作りが重要です。
日当たりと排水性の良い場所を選んで、トマトの苗を植え付ける2週間以上前までに、土作りを行います。
トマトの植え付けは4~5月ですので、植え付け時期から逆算して土作りをはじめましょう。

トマト栽培の土質は適度に水分を含むものがよいため、火山灰や砂質土では、あらかじめ堆肥などの有機物をたっぷり施し、植えつけ後は敷きわらなどを敷きます。

4.苦土石灰を撒いて耕す

畑に石灰を撒く

多くの野菜は、強い酸性土壌では生育が悪くなりますので、石灰資材を施用して調整します。

石灰資材にはいくつか種類がありますが、家庭菜園で使いやすいのは「苦土石灰」です。
比較的ゆっくり効果が現れるため、障害が起きにくいうえに、確実な効果が得られるメリットがあります。
また、野菜の生長に必要な苦土の補給にもなるため、おすすめです。

トマトの植え付け場所に、1㎡当たり苦土石灰150gを全面に撒いて、すぐに深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土となじませます。
まいたまま放置すると、石灰がかたまり土となじまなくなり、十分な効果が得られないので注意します。

5.堆肥・化成肥料を撒いて耕す

畑の土作り

植え付け1週間以上前に、1㎡当たり堆肥3kg、化成肥料100gを均等にまいて、深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土と良くなじませます。

土は鍬で耕しても良いですが、鍬で耕すのが大変な場合は、小型の耕うん機などで耕すと便利です。
家庭菜園では、充電式のコンパクトな家庭用耕うん機が人気です。

6.畝を作る

畝を作る

土をよく混ぜたら、トマト栽培用の畝を作ります。
畝をつくる部分にロープ(さくり縄)を張って目印にすると、初心者でも容易にまっすぐな畝をつくれます。

畝は2列で作る場合は幅120~180㎝、1列で作る場合は60~80㎝程度にし、高さは10㎝程度にします。
畝を作った後にマルチシートを敷いておくと地温が上がり、肥料や堆肥の馴染みが良くなります。
その後はトマト苗の植え付けまで放置しておきます。

畑の水はけが悪い場所では、高さ20cmほどの高敵にして日が十分に当たるようにするのがトマト栽培のポイントです。

7.マルチシートを敷く

畑のマルチシート

トマト栽培では、畝にマルチシートを敷きます。
マルチを敷く際は、マルチの両端を持って引き出します。
片足をマルチの端にのせて踏み、しわ、たるみを伸ばしながら、クワで土をかけてマルチを押さえて広げて敷いていきます。

マルチシートは、地温を上げるとともに、梅雨時の過剰な湿気を防ぎ、泥はねによる病気の予防にもなります。
また、土の乾燥を防ぎ、雑草防除にも効果があります。

8.トマトの土作り方法(プランター栽培)

プランター野菜

大玉トマトは、ミニトマトよりやや育て方が難しいですが、プランターでも育てられます。
プランターでの栽培は、3株を目安にします。プランターサイズは、標準タイプ(60㎝程度)、深さ30㎝以上のものが望ましいです。

トマトは連作障害を起こすため、市販の培養土を利用することをおすすめします。鉢底石を敷き詰めて、土は8分目くらい入れてウオータースペースを作ります。

市販のトマト苗を購入すると手間も少なく、接ぎ木苗を使用すると病害虫に強くなりますので、病気に対するリスクも減ります。
トマトの接ぎ木苗はホームセンターで4月初旬頃から手に入ります。

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