トウガンの土作り方法(畑・プランター)

トウガンの土作りの基本

1.トウガンの土作り下準備

トウガンの土作り方法は、トウガンに適した栽培環境を選び、土中のゴミをきちんと処理し、好適土壌pH調整を行い、苗を植え付ける2週間以上前までに、土作りを行います。
苦土石灰や、堆肥、化成肥料を撒いて土を作ります。

家庭菜園でトウガン栽培を行う場合には、事前にトウガンに適した栽培環境にあった場所で土づくりをしてから始めましょう。

トウガン(冬瓜/とうがん)の栽培データ
■トウガンの栽培難易度:★★★☆☆
■分類:ウリ科冬瓜属
■原産地:インド
■トウガンの旬:夏7月~9月
■連作障害:あり
■栽培時期:春まき・春植え
■春の種まき:3月~4月
植え付け:4月~6月
収穫時期:7月~9月
■土作り時期:苗を植え付ける2週間以上前

トウガンに適した栽培環境

木漏れ日の半日陰

トウガンは、ウリ科・トウガン属に分類され、日本で古くから栽培されている野菜ですが、原産地は東南アジアのインド付近と言われています。

トウガンは耐暑が強く、土質に対する適応性の幅が広く強健なため、家庭菜園初心者でも育てやすい野菜です。
栽培のポイントは、暖かい環境を保って栽培することです。
トウガンは高温性で寒さに非常に弱いことから、気温が低い時はビニールフィルムなどを張って冷気を遮ります。

トウガンは酸性土壌で育てる場合は、必ず石灰を撒いてよく耕してから栽培することが大切です。

日当たり

トウガン栽培を行う上で、日当たりは重要です。
トウガンの葉が日光を浴びて元気よく育ちそうな日当たりの良い栽培場所を選びましょう。
トウガンを植えたプランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

周囲に木や建物がある場合、栽培場所が長時間日陰にならないか調べましょう。
日陰になる場合は、光合成が足りず、果菜類はうまく育たないことがあります。

また、日陰の状態にもよりますが、草丈の低い葉菜類や根菜類なら、栽培することが可能です。

土中のゴミ処理

畑の畝づくり

トウガンの土づくりをする前に、土の中にゴミが混じっていないかもチェックします。

庭や畑などでは、ビニール、マルチフィルム、ガラス片、コンクリート片、金属片などが土に混ざっていることがあります。

こうしたゴミが土の中に混ざっていると、耕うん機の刃に当たってケガをしたり、絡まったりするとケガや故障の原因になりとても危険です。

また、ゴミが障害になって、トウガンが成長する過程で根っこの成長に影響を及ぼす場合もありますのでこれらのゴミは、丁寧に取り除きましょう。

ネズミ・モグラ対策

庭や畑でトウガンなどの作物を栽培すると、ネズミやモグラの被害にあう場合があります。
種や苗を植えた土が掘り返されて荒らされたり、野菜をかじられたりして、トウガンの株が枯れる原因になることもありますので、ネズミやモグラがいる場合には対策をしましょう。

置くだけで敷地を守ってくれる「ネズミガード」や、土に埋めるだけで簡単に使用できる「モグラン」がおススメです。

ネズミガードは電池を入れてすぐに使用することができるネズミ撃退グッズです。
モグランは、電池を入れてモグラ被害のある場所に差すだけで使えます。

2.トウガンの好適土壌pH調整

家庭菜園でトウガンを植える際には、土のpHを調べて、栽培場所の土のpHをトウガンに合わせます。

日本では酸性土壌が多いのですが、畑によっては、石灰資材の入れすぎで、アルカリ性に傾いている畑もあります。
また、pHは作物をつくるごとに変わるため、同じ畑であっても、野菜の作付け前と収穫後では、pHは異なります。

pHがトウガンに合っているかどうかを調べるためには、測定キットや測定器で測ります。
土に差すだけで測れる測定器が簡単なのでおすすめです。

トウガンの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
トウガンを育てる土のpHを測って、必要に応じて石灰資材を施用して調整しましょう。

3.トウガンの土作り方法(畑栽培)

畑

トウガンを上手に栽培するためには、土作りが重要です。
日当たりと風通しの良い場所を選んで、根が肥料やけを起こさないように、トウガンの植え付けの2週間以上前までに、土作りを行います。
トウガンの植え付けは4月~6月なので、植え付け時期から逆算して土作りをはじめましょう。

4.苦土石灰を撒いて耕す

畑に石灰を撒く

多くの野菜は、強い酸性土壌では生育が悪くなりますので、石灰資材を施用して調整します。

石灰資材にはいくつか種類がありますが、家庭菜園で使いやすいのは「苦土石灰」です。
比較的ゆっくり効果が現れるため、障害が起きにくいうえに、確実な効果が得られるメリットがあります。
また、野菜の生長に必要な苦土の補給にもなるため、おすすめです。

トウガンの植え付け場所に、苦土石灰100~150g/㎡を全面に撒いて、すぐに深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土となじませます。
まいたまま放置すると、石灰がかたまり土となじまなくなり、十分な効果が得られないので注意します。

5.堆肥・化成肥料を撒いて耕す

畑の土作り

1週間前には1㎡当たり堆肥2kg、化成肥料100g、溶リン50gを混ぜ込んで土作りをしておきます。
深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土と良くなじませます。

土は鍬で耕しても良いですが、鍬で耕すのが大変な場合は、小型の耕うん機などで耕すと便利です。
家庭菜園では、充電式のコンパクトな家庭用耕うん機が人気です。

6.畝を作る

畝を作る

土をよく混ぜたら、トウガン栽培用の畝を作ります。
畝をつくる部分にロープ(さくり縄)を張って目印にすると、初心者でも容易にまっすぐな畝をつくれます。

トウガンの畝立ては、畝を幅70㎝~80㎝、高さ15㎝程度で作ります。

7.マルチシートを敷く

畑のマルチシート

トウガン栽培では、本格的に温かい気温が安定するまでの期間は、畝全体にポリマルチを施しておくとよいでしょう。

マルチを敷く際は、マルチの両端を持って引き出します。
片足をマルチの端にのせて踏み、しわ、たるみを伸ばしながら、クワで土をかけてマルチを押さえて広げて敷いていきます。

マルチシートは、地温を上げるとともに、梅雨時の過剰な湿気を防ぎ、泥はねによる病気の予防にもなります。
また、土の乾燥を防ぎ、雑草防除にも効果があります。

8.トウガンの土作り方法(プランター栽培)

プランター野菜

トウガンをプランターや鉢で栽培する場合は、60㎝サイズで深めのプランターを用意して、土は市販の野菜用培養土を使用します。
栽培数は、1つのプランターに2株とし、浅めに植えてたっぷりと水を与えて栽培します。

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