ジャガイモの芽かき方法

ジャガイモの芽かき方法

1.ジャガイモの芽かきはなぜ必要?

畑に咲くジャガイモの花

芽かきが何かわからないという方もいらっしゃいますが、作業自体は間引きと同じです。
ジャガイモは、1つの種イモから複数の芽が出ることがあります。
ジャガイモの芽かきは、発芽した複数の芽の中から生育のよい芽を選抜し、それ以外の芽を抜き取る作業です。

芽かきは、イモの収量や品質に大きく影響するため、ジャガイモ栽培には欠かせない作業となっています。
ジャガイモの芽かきは、ジャガイモの数を制限して、イモを大きく成長させるために行います。

ジャガイモは種イモを植えて栽培しますが、植え付け後しばらくすると、地上部には芽が生え、地下部には「ストロン」と呼ばれるわき芽が伸びます。
ジャガイモはストロンの先端に作られるのですが、このストロンの数は地上部の芽に比例して増えます。

ジャガイモの芽が多いほどストロンも多くなるため、イモの数が増えて栄養が取られます。
イモの数が増えすぎると小さなジャガイモしか収穫できなくなってしまうので、芽かきが必要なのです。

芽かきをすることによって、イモの数が制限ができ、十分に栄養を行き渡らせることができ、肥大したジャガイモが収穫できるようになります。

2.ジャガイモの芽かきをしないとどうなる?

ジャガイモ畑の花

ジャガイモは芽かきをしないと、小さなジャガイモしか収穫できなくなり、食べれないイモも出て来ると、収穫量が減ってしまいます。

ジャガイモの芽かきをしないで放置していると、芽が増え、ストロンも多くなり、イモの数が増加します。
イモの数が増加し、1つ1つに行き渡る栄養分がたりなくなってしまった場合、十分に肥大せず貧弱なジャガイモしか収穫できません。
そのため、きちんと食べられるジャガイモに育てたい場合は、芽かきは絶対に欠かせない作業となります。

家庭で食べるだけなので、小さいイモでも気にしないという方もいらっしゃいますが、小さすぎるジャガイモには、有毒物質の「ソラニン」が多く含まれています。
ソラニンが多く含まれたジャガイモを食べると、吐き気や腹痛などの体調不良が起こりますので、家庭用で食べる場合も芽かきは行うのが一般的です。

3.ジャガイモの芽かきの時期

ジャガイモの芽

ジャガイモの芽かきの時期ですが、種イモを植え付けてから2〜3週間後です。

ジャガイモは、春植えと秋植えができますが、春植えの場合は、4月頃が芽かきの目安です。
秋植えの場合は9月下旬〜10月上旬頃が芽かきの目安です。

ただし、品種や地域によっても前後するため、一番大きな芽が、10〜15cmほどに伸びたタイミングで芽かき作業を行います。

4.ジャガイモの芽かき方法は?

ジャガイモの白い花

ジャガイモの芽かきは、健全で生育のよい芽を残して行います。
ジャガイモの芽かきの際に何本残したらよいか疑問に思われている方も多いですが、残す芽は3〜4本です。
生育のよい残す芽を3〜4本選んだら、ほかの芽は引き抜いて、芽かきをしていきます。

健全で生育のよい芽は、茎が太くがっしりしていて、茎や葉に傷がついていない芽です。
このような元気な芽は、その後の生育も期待できます。
茎が細くて弱々しい芽は抜き取り、しっかりした芽を2〜3本を育てていきましょう。

ジャガイモの芽かき作業は、種イモから抜き取る必要があるため、手で行いましょう。
手に土がつくため、芽かき作業の際は軍手をつけると良いでしょう。

芽かきを行う場合は、抜き取る芽の根元を持ち、ゆっくりと横に引っ張って引き抜きます。
この時、種イモごと引き抜かないように注意しましょう。
手で株元の土を押さえながら行うと、種イモからきれいに外すことができます。

ジャガイモの芽かき後は、芽がまっすぐに立つように、株元に土寄せをしておきましょう。

ちなみに、かき取った芽は再度土に植えて育てることができます。
空きスペースなどがあれば植え付けてジャガイモを育てるのも良いでしょう。
小さめにはなりますが、かき取った芽でもジャガイモの収穫はできます。

5.ジャガイモの芽かきが遅れた場合は?

ジャガイモ畑

ジャガイモの芽かきは10〜15cmのタイミングで行いますが、芽かきを忘れてしまったり、タイミングを逃して、草丈が30cm以上になってしまった場合は、そのまま芽かきをしないで育てましょう。

ジャガイモは草丈30cm以上ぐらいに育っている場合は、すでにイモが付きはじめている可能性があるためです。
ジャガイモは芽かきをしないまま育てると、栄養分散を起こし小さなイモになる可能性が高いですが、2回目の土寄せと同じタイミングに少し多めに追肥をおこなえは、食べられるサイズぐらいには肥大させることが可能です。

ただし、肥料が多すぎると味が落ちるため、追肥の与えすぎには気をつけてください。

3.まとめ

収穫してかごに入れたジャガイモ

ジャガイモの芽かきは、大きく肥ったイモを収穫するために必要な作業だということがおわかりいただけたと思います。

ジャガイモの芽かきの時期は、種イモを植え付けてから2〜3週間後ですので、忘れないようにカレンダーに目安をつけておくのも良いと思います。
一番大きな芽が、10〜15cmほどに伸びたタイミングで芽かき作業を行いましょう。

丁寧にきちんと芽かきを行えば、収穫時期にはきっとおいしいジャガイモが収穫できるはずです。

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