1.ソラマメの植え付け時期
ソラマメの小苗は、本葉2~3枚の頃に耐寒性が最も高いと言われています。冬の間にしっかりと根を張って、春先になると急激に伸びて花をつけるようになります。
ソラマメの植え付け時期は、初霜が降りる前の11月中旬~11月下旬が最適となります。生育適温は、16~20℃です。
ソラマメは種から育てることもできますが、育てる株数が少なくてもよい場合は、市販の苗を購入すると手軽に栽培できます。
11月頃になると、ホームセンターやインターネットで種や苗を購入することができます。
『仁徳一寸』『打越一寸』『陵西一寸』『駒栄』『三連』『早生そらまめ』など、色々な品種があります。
2.ソラマメの苗の選び方

ソラマメを植え付ける際には、良い苗を選んで植え付けるのがポイントです。
草丈7~8㎝の苗を植えます。
悪い苗を植えてしまうと、ソラマメ苗がうまく成長しなかったり、病害虫が発生したり、枯れてしまうリスクがあるため避けましょう。
良いソラマメ苗の見分け方
以下の特徴を持つソラマメ苗は、元気に育つ可能性があるので、植え付けをしていきましょう。
全体ががっしりとした印象がある苗を選ぶとよいでしょう。
①新芽が伸びている
ソラマメ苗の頂部に新芽が伸びていて、順調に生育している苗を選びます。
この時、成長点が傷んでいないことも確認します。
②病斑、虫食い跡がない
ソラマメの葉っぱや茎は、病害虫に侵されやすいので、被害のあとがない苗を選びます。
③葉の状態が良い
下葉の緑色が濃く、充実したソラマメの子葉がついている苗を選びます。
④茎が太く節間が狭い
茎が太く、節間がほどよく詰まっているソラマメ苗は丈夫なので、選んでいきます。
悪いソラマメ苗の見分け方
以下の特徴を持つソラマメ苗は、うまく育たない可能性があるので、植え付けからは外しておきましょう。
茎葉が貧弱で、全体に弱々しい印象がある苗は避けるとよいでしょう。
①ソラマメの茎が軟弱
ソラマメの茎が細く軟弱で軟らかく、ひょろひょろとしている苗は避けましょう。
②葉っぱの状態が悪い
葉が枯れていることがあるので、葉や子葉が枯れたり黄色に変色している苗は避けましょう。
葉が小さく育ちの悪い苗も避けます。
③害虫がついている
ソラマメ苗は、葉っぱや茎にアブラムシなどの虫がついている場合があるため、虫がついている苗は避けましょう。
④地ぎわに病根がある
鉢底からソラマメの根っこが出ていると、根から苗が傷んだり、病害虫に侵されているリスクがあるため避けます。
3.ソラマメの苗の管理
ポリポットに種をまいて育苗する場合は、以下の手順で行います。
①3号ポット(直径9㎝)に種まき専用培養土を入れる。
②土を平らにならして、種を1~2粒ずつまく。
③「おはぐろ」と呼ばれる黒いスジの部分を斜め下に向けて土に差し込む。
④種の頭が少し見えるくらいに土をかぶせ、種と土を密着させる。
⑤種まき後に、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
⑥発芽後に間引きを行い、最終的に1ポット1本にする。
⑦本葉2~3枚(草丈7~8㎝)の頃に植え付ける。
市販の苗を利用する場合は、植え付け適期に購入した苗はすぐに植え付けても問題ありません。
苗を早めに購入した場合は、日当たりのよい場所に数日間おいて、環境に慣らしてから植え付けます。
4.ソラマメの植え付け方法

苗の植え付け
苗の植え付け方法は、ポットで育苗した苗も購入した苗も同じです。
畑栽培では、植え付けの2週間以上前に土づくりを行い、苦土石灰や元肥を施してよく耕し、畝を作っておきます。
植え付け時には、軍手、スコップ、ジョーロがあると便利です。
苗を植え付ける場合は、風のない穏やかな日を選び、午前中に植え付けるようにします。植え付け直後の苗は、強い風や雨が当たると大きなストレスとなるので、天気の良い日に選んで植え付けます。
苗を植え付けるときは、苗の状態をよく確認するようにします。苗の株元が傷んでいるものや葉にモザイク病などの症状があるものは除いて、生育の良い苗を選ぶようにします。大きく育ち過ぎた苗は、寒さで枯れてしまうので注意します。
畑栽培の場合
①植え穴の準備
植え付け当日になったら、畝にポリポットの大きさと同じくらいの植え穴を作ります。株間は、30㎝程度にします。
②根鉢を取り出す
ポリポットの苗は、株元を人差し指と中指ではさんで、ポットを逆さにして手のひらに乗せ、根鉢を崩さずに取り出します。
③苗を植える
植え穴に根鉢を入れ、株元が地表面とそろうように深さを調整します。
浅すぎると苗が乾いて活着が悪くなり、深すぎると根が窒息状態になるので注意します。株元に周りの土を寄せて、手で軽く押さえて苗を安定させます。
④水やりをする
植え付けが終わったら、株元にたっぷりと水やりをします。
苗が根付くまで1週間ほどかかるので、この間に水切れにならないように注意します。
プランター栽培の場合
プランターは標準サイズで2株、10号鉢(直径30㎝)で1株が栽培目安となります。
用土は、市販の野菜用培養土を使うと手軽です。
苗の植え付け手順は、畑の場合と同じように行います。
プランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。
5.ソラマメの防寒対策

ソラマメは寒さに強い野菜ですが、防寒対策を施して冬越しさせます。
12月下旬~2月にかけて寒さが一段と厳しくなるため、畝全体に不織布などをかけるか、株元に敷きワラやもみ殻を施します。風が吹く北側にササ竹を立てる方法も有効です。ササ竹は、草丈が伸びてきたら取り外します。
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