1.ミント栽培の特徴と時期
ミントの育て方手順に沿って、畑やプランターでミントを栽培してみましょう!
ミントは簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメのハーブです。
■分類:シソ科ハッカ属
■原産地:ユーラシア大陸
■ミントの旬:春5月~9月、秋10月~11月
■連作障害:出にくい
■栽培時期:春まき・秋まき
■春の種まき:3~4月
植え付け:4~5月
収穫時期:5~9月
■秋の種まき:8~9月
植え付け:9~10月
収穫時期:10~11月
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ミントは年2回栽培することができるハーブで、ミントの旬は、春は5月~9月、秋は10月~11月です。
ミントは、科目はシソ科ハッカ属でヨーロッパの南部からアフリカやアジアなどの温帯地域が原産です。和名ではハッカとも呼ばれています。
ハーブの中でも最もポピュラーな品種で、種類は様々ですがどれも強い体質を持っています。
沢山の品種があるミントですが、ミントの一般的な品種は、ペパーミントやスペアミントです。
このほかにも、アップルミント、オレンジミント、パイナップルミントなど、フルーティーな香りがするミントもあります。
ミントの栄養素としては、メントール、フラボノイド、タンニン、ミントポリフェノール、ビタミンCなどが含まれています。
ちなみに、好適土壌pHは6.5~7.0で、ほとんど中性に近い弱酸性を好む傾向にあります。
酸性の土壌の場合には、石灰を混ぜて良く耕してアルカリ性に近づけてから栽培を始めましょう。
多くの野菜は、同じ場所で同じ野菜を栽培すると連作障害が発生するので、一定期間は空けて他の野菜も育てる必要があります。
ミントの場合は、ほとんど連作障害が発生することはありません。ただし、作付け間隔を空ける必要はないものの、できるだけ連作をしない方が賢明です。
栽培時期は、種まきは3月~4月、もしくは8月~9月が適しています。
苗植えは、4月~5月、もしくは9月~10月に苗を植えることができます。他の品種とも交雑しやすいので、近くに違う品種を植えないことが、栽培のポイントです。
水やりは、庭に植えている場合は根付いてからは水やりが不要で、鉢植えの場合には土の表面を見て乾燥していたらたっぷりと行うのがポイントです。
肥料に関してもミントには不要ですが、鉢植えの場合には成長期に合わせて初春に置き肥を少しだけ与えると良いです。
ミントは、日当たりが良すぎると葉が萎れたり枯れたりするため、半日陰の風通しが良い場所が最も適しています。
また、強い日差しを浴びると葉の色や香りが悪くなるので乾燥しないように注意してください。
生育の適温は、15℃~20℃ですが、比較的暑さにも寒さにも強い傾向にあります。
用土はハーブ専用の用土があればそれを使いますが、ない場合には野菜用の用土を利用してください。
ミントは乾燥に弱いので保水性が高い土が良いですが、強健なので用土にこだわらなくてもしっかりと成長します。
2.ミントの栽培基本(畑・プランター)
ミントの基本的な栽培は、苗選びからスタートします。
付け根がグラグラしていたり、黒ずんでいるものは避けてください。
適度に日が当たる売り場で管理されているものを購入しましょう。
種まきは、ミントは非常に小さいので風で飛ばされないように注意を払ってください。
種まきの時期は、気温が安定してきた4月頃に行うと発芽しやすいです。
暑さが落ち着いた8月や9月の秋にも種をまいて育てていることができます。
また、ミントの種は交雑しやすいので育てている苗から種を採取することもできますが、その種が元の株と同じ香りではないこともあります。
同じミントの株が欲しい場合は、挿し木などで増やす方法が良いでしょう。
土作りも重要な作業です。
そもそもミントは強い性質を持っているので、用土にそれほどこだわる必要はありません。ハーブ用の用土があればそれを利用すると良いですが、ハーブ用の用土がなければ野菜用の用土を代用しても問題ありません。
植え付けは、真夏を除いた春から秋にかけて行います。どこでもよく育ちますが、直射日光には弱い性質があるので、直射日光に当たらないような場所を選びましょう。
ちなみに、直射日光に当たり過ぎると葉焼けを起こし、良い葉が収穫できなくなります。
ミントは、性質が強いので鉢植えでも地植えでも栽培が可能です。ただし、地下茎で繁殖していくほど繁殖力が強いので、増やしたい方は地植えをすると良いでしょう。
ミントは、環境に適していると地下でも地上でも増えていき、時には想像を超えるほどの勢いで増えていくので注意してください。
この強い繁殖力から時には爆殖する植物などとも呼ばれます。
ミントに限った話ではありませんが、地下茎で増えるタイプの植物は一度でも地植えをすると抜くのに力が必要になり、増え過ぎた後は手間がかかります。
鉢植えでも地植えでも栽培可能なミントですが、どちらを選ぶのかは目的や使用できるスペースを考えて選びましょう。
例えば、沢山の空きスペースがあって他の植物の栽培予定もない場合や、雑草が生えるのでグランドカバーとして栽培したい場合は地植えが適しています。
反対に他の植物も育てたい場合や増え過ぎると困る場合は、鉢植えが良いです。
肥料に関しては、植え付けをするときに効果がゆっくりと長続きする緩効性化成肥料を土に混ぜると良いでしょう。それ以降は3月~9月の間に同じ肥料を2ヶ月~3ヶ月に1回与えます。肥料を与えすぎると香りが弱くなるので注意が必要です。
水やりもとても大切で、乾燥が苦手なので湿り気のある土を好みます。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢の底から水が流れ出るぐらい沢山の水を与えてください。
地植えの場合は、植え付けをした直後にたっぷりと水を与えておけば、それ以降は水やりを行う必要はありません。
繁殖力の強いミントは水耕栽培も可能ですが、その場合は3月~9月頃にガラスのコップなどに水を入れて茎を挿しておくと楽しめます。毎日水を入れ替えると清潔な状態を保てるので良いです。
3.ミントの栽培手入れ
ミントの栽培を上手に行うためには手入れは欠かせない作業です。
中でも剪定や切り戻しといった間引きが重要な作業です。健康的な株に保つためには定期的に茎を半分から3分の1程度は剪定することです。
剪定は、茎が伸びたら行いますが、梅雨の時期は雨と湿気で株が蒸れやすいので一般的には梅雨入り前から梅雨の間に行うことが多いです。
真夏は植物にとって強いストレスを感じる時期です。その時期に間引きすることで風通しが良くなり、健康な状態で過酷な夏場を乗り越えることができます。特にミントが病気になる原因は、株が茂り過ぎて蒸れた状態になるので間引きは重要です。
また、切り戻しをしたところから枝分かれして茎が成長するので、茎の数が増えると丈が低くてボリュームのある株にすることができます。
ただし、花を咲かせる目的で栽培している場合は、初夏に切り戻しをすると花が咲かなくなります。
具体的な切り戻しの方法は、伸びた茎を全体的に切ります。茎の半分ぐらいでも良いし、地際で切ってしまっても良いです。ちなみに、冬場の剪定は、地際で行うと良いでしょう。
剪定してしばらくすると、切ったところから枝分かれして新しい葉が出てきます。冬場に切り戻しをすると、春になると新芽が成長します。
ミントはとても繁殖力が強い植物なので、他の植物の栽培の妨げとなって除草対象として扱われることもあります。
そのため、基本的には雑草などがあっても問題なく成長しますが、雑草がある場合には適度に取り除いて処分するようにしてください。
ただし、繁殖力が強いので、頻繁に除草をする必要はなく、気が向いたら行う程度で問題ありません。
4.ミントの収穫時期について
ミントの収穫時期は、冬を除いていつでも収穫が可能ですが、ベストシーズンは5月~6月です。収穫の方法は、地際から葉を数枚残して節の上をカットしてください。葉を残すとそこから再び成長を始めます。
花芽が出る時期の5月と6月は刈り込みながら収穫作業を行いますが、黄色い葉になっていなければ地際でカットします。
先端から10㎝~20㎝のところで茎を切り取り、その後は茎を数本ずつ束ねて風通しの良い日陰で逆さまに吊るして乾燥させます。
直射日光が当たると枯れる原因になるので注意してください。生のまま使いたい場合は茎から葉を摘んで保存しましょう。
繁殖力も強いミントですので、切り戻しなどを行って栽培をすればかなりの収穫量が期待できます。
ミントは適切に保存する必要があります。
保存方法はいくつかありますが、冷蔵する場合は、葉を水にさらした後に水を染み込ませたペーパタオルに包み、ジップロックに入れて冷蔵してください。野菜室に入れておくと冷気が直接当たらないので1週間~2週間は保存ができます。
もっと長く保存したい場合は、水洗いをした後に水気を取り除き、葉をラップで密閉したまま冷凍します。そうすると2週間~4週間は保存可能です。
5.ミントに発生しやすい病気と害虫
ミントは比較的害虫に強いとされていますが、葉や新芽は食べられてしまうことがあります。葉を直接食べる害虫は、ヨトウムシやナメクジで、群れで汁を吸うのがアブラムシやハダニです。
害虫が繁殖する原因は、風通しの悪いところで栽培したり、葉が乾燥することですので、良い環境で栽培して事前に予防対策をしてください。
ナメクジとアブラムシは冬場を除いて1年中発生することがあります。ナメクジは、隠れ家となる底を探して見つけて駆除しましょう。アブラムシは、黄色い色に引き寄せられる特徴があるので粘着シートを設置すると効果的です。
ヨトウムシは、4月~10月頃に発生します。葉脈だけを残して全て食べられてしまう恐れがあるので、見つけ次第駆除する必要があります。
夜間に活動するので成虫になってから駆除するのは困難です。卵の時点で駆除した方が良く、葉の裏側を確認して卵が見つかったら駆除してください。
ハダニは、0.5㎜ほどの小さなダニの一種で、葉に小さな白く斑点が付いたり大量に発生するとミントの生育が悪くなるので、少数のうちに駆除しましょう。
また、うどんこ病やサビ病などにかかることがあります。予防策としては水のやりすぎに注意することと、風通しが良い場所で栽培することです。他にも肥料を与えすぎると病気が発生することがあるので適切な栽培を心掛けてください。
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