■目次
1.サニーレタスの特徴と栽培時期
サニーレタスの育て方手順に沿って、畑やプランターでサニーレタスを栽培してみましょう!
サニーレタスは比較的簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。
■分類: キク科アキノノゲシ属
■原産地:地中海沿岸~中近東
■主な旬:春5月~7月、秋冬10月~12月
■栽培時期:春まき・春植え、秋まき・秋植え
春の種まき:3月~4月、植え付け:4月~5月、収穫時期:5月~7月
秋の種まき:8月~9月、植え付け:9月~10月、収穫時期:10月~12月
■連作障害:あり(1~2年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:15~20℃
■生育適温:15~20℃
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サニーレタスの特徴
レタスの種類は、葉の形状や色などによって、おおまかに4つに分けられます。
・玉レタス:一般にレタスと呼ばれている丸型の結球レタス
・立ちレタス:白菜のような長楕円形の半結球レタス
・葉レタス:サニーレタスなどの非結球レタス
・茎レタス:主に茎を食用にする非結球レタス
サニーレタスは葉レタスの1種で、葉先が赤褐色や赤紫に色付いて縮れているのが特徴です。
サラダ料理などに欠かせない食材で、葉肉が柔らかく、苦味が少ないことも特徴の一つです
淡色野菜の玉レタスよりも栄養価が高く、ビタミンやミネラルのほか、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが多く含まれています。
サニーレタスは、苗を植え付けてから約30日後から収穫することができます。
栽培期間が短く、病害虫の発生も比較的少ないので、家庭菜園に最適の野菜です。
サニーレタスの栄養素
サニーレタスは、緑黄色野菜で栄養価が高く、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、食物繊維などが多く含まれています。
特にβ-カロテンやビタミンEが多く、老化防止や生活習慣病の予防などに効果があるとされています。
また、ポリフェノールの一種であるアントシアニンは、眼精疲労や目の老化防止に効果があると言われています。
サニーレタスの主な品種
サニーレタスには、複数の品種があります。栽培時期と地域にあったものを選ぶようにします。
『レッドファイヤー』『レッドウェーブ』『レッドファルダー』『マザーレッド』『ワインドレス』『サマールージュ』『四季紅』など。
サニーレタスの栽培ポイント
・日当たりと風通しの良い場所を選び、水はけをよくする。
・酸性土壌に弱いので、植え付けの2週間前に苦土石灰を施してよく耕す。
・連作障害を起こすので、同じ場所で栽培する場合は1~2年の期間を空ける。
サニーレタスの栽培時期
春まき栽培では、種まきが3月~4月、植え付けが4月~5月、収穫時期が5月~7月です。
秋まき栽培では、種まきが8月~9月、植え付けが9月~10月、収穫時期が10月~12月です。
高温多湿が続くと病害虫が発生しやすいので、寒冷地以外では秋の栽培がおすすめです。
サニーレタスの連作障害
毎年、同じ場所に同じ科の野菜を栽培することを「連作」と言いますが、連作すると生育障害や病害虫が発生します。
サニーレタスを同じ場所で栽培する場合は、最低でも1~2年の期間を空けるようにします。
プランター栽培では、常に新しい土を使うことをおすすめします。
サニーレタスの好適土壌pH
サニーレタスの生育に適した土壌pHは、6.0~6.5です。
酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。
2.サニーレタスの栽培基本(畑・プランター)
サニーレタスは、タネと苗から栽培を始めることができます。
家庭菜園初心者の場合は、苗を購入して植え付けると手軽です。
苗は、本葉4~5枚の株を選び、葉の折れや病害虫の被害がないか確かめます。
畑栽培の場合
土づくり
日当たりと水はけのよい場所を選びます。
植え付けの2週間以上前に、苦土石灰100g/㎡を全面にまいてよく耕し、1週間前に完熟堆肥2kg/㎡、化成肥料100g/㎡をまいてよく耕します。幅60㎝、高さ10㎝~15cmの畝を作り、表面をレーキなどで平らに均します。
種まき
タネから始める場合は、育苗ポットやセルトレイで育苗して植え付けるのが一般的です。
育苗ポットの場合は、3号ポット(9㎝径)に培養土を入れ、真ん中に浅い窪みを作り、タネを2~3粒まきます。
土は薄くかぶせて、手で軽く押さえて土と密着させます。タネをまいた後は、やさしくたっぷりと水やりをします。
発芽するまでは、土の表面が乾かないように水やりをします。
発芽したら本葉2~3枚の頃までに1本に間引き、本葉4~5枚の頃に畑に植え付けます。
植え付け
株間を30㎝にして、苗の植え穴を掘ります。
活着を促進するために、植え穴にバケツやジョウロでたっぷりと水を注ぎ、水が引いたら植え付けます。
根鉢は崩さないで浅めに植えて、株元に土寄せをして軽く押さえつけます。
植え付け直後にたっぷりと水やりを行い、根付くまでの約2週間は毎日水やりをします。
苗が根付いた後は、毎日の水やりは必要ありませんが、土が乾燥したら、たっぷりと水をやります。
プランター栽培の場合
プランターは、標準サイズ(深さ20㎝程度)で、3~4株植えられます。
プランター栽培では、新しい用土を使用することをおすすめします。
植え付け
プランターの底に鉢底石を敷き、野菜用培養土を8分目ほど入れます。
植え付ける際は、根鉢の土を崩さないように苗を取り出し、土の表面より少し高くして、浅植えにします。株間は、15~20cmくらい空けます。
植え付け後に株元に土を寄せて軽く押さえ、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水をあげます。
種まき
タネから栽培する場合は、畑の場合と同じように育苗ポットにタネをまきます。
発芽するまでは、土の表面が乾かないように水やりをします。
発芽したら本葉2~3枚の頃までに1本に間引き、本葉4~5枚の頃に植え付けます。
3.サニーレタスの栽培手入れ
サニーレタスの水やり
植え付け後は、苗が根付くまでの間、土の表面が乾燥しないように毎日水を与えます。
その後は自然の降雨で足りるので、基本的に水やりの必要はありません。
土がひどく乾燥しているときは、午前中に水やりをします。
プランター栽培の場合は、苗が根付くまでの約2週間はたっぷりと水を与えます。
苗が根付いた後は、土の表面が乾いてから水やりをします。
水のやりすぎは根腐れを起こすので、水の与え過ぎに注意します。
サニーレタスの追肥
生育期間が短いので、土づくりの際に元肥を施しておけば、追肥の必要はありません。
葉色が薄いようなときは、化成肥料を株元に3~5g与えます。
水やりを兼ねて、液体肥料を週に1回程度与えてもかまいません。
4.サニーレタスの収穫時期
サニーレタスは、苗を植え付けてから30日ほど経つと収穫ができます。
草丈が20~25cm、本葉が10~15枚になり、葉先が赤くなってきたら収穫適期です。
まるごと収穫する場合は、株元をハサミで切り取ります。
少しだけ収穫する場合は、外側の葉から数枚ずつ切り取ります。
5.サニーレタスに発生しやすい病気
主な病気として、軟腐病や灰色かび病などが発生することがあります。
軟腐病(なんぷびょう)
軟腐病は細菌による病気で、葉などの傷口から細菌が侵入し、地際部分が軟化、腐敗して悪臭を放ちます。
高温多湿の6月以降に多発し、窒素肥料が多い場合も軟弱に育って発生します。
連作を避け、高畝にして排水性をよくします。窒素過多に注意し、中耕などで葉に傷を付けないようにします。発病した株は、早期に抜き取り撤去処分します。
灰色かび病
灰色かび病はカビによる病気で、雨が長く降り続くような湿度が高い環境で発生しやすくなります。
地際部分から感染して、茎や葉が茶褐色に変色して灰色のカビを生じます。
灰色かび病は多湿を好むので、水のやりすぎに注意します。水やりの際は、葉の上からの水やりを避け、株元に与えるようにします。
灰色かび病が発症したら、薬剤で治療することはできません。被害拡大を防ぐため、早めに取り除いて処分します。
6.サニーレタスに発生しやすい害虫
害虫は少ないほうですが、アブラムシやヨトウムシなどが発生することがあります。
アブラムシ
アブラムシは、体長1~4㎜ほどの害虫で、葉に集団で寄生して植物の汁を吸収します。
他の植物から体内にウイルスを取り込み、健康な植物にウイルスを媒介するやっかいな害虫です。
窒素肥料のやりすぎに注意し、アブラムシの飛来を予防します。アブラムシの飛来を防ぐには、目の細かい防虫ネットで覆うか、キラキラテープを張って飛来を防御します。
ヨトウムシ
ヨトウムシは、ヨトウ蛾の幼虫で、一晩で野菜を食い尽くしてしまう害虫です。葉の裏をこまめに観察して、卵や幼虫を見つけたら潰して駆除します。
大きくなった幼虫は、日中は株元の地面に潜って隠れています。発見が困難ですが、食害された株元の土を割りばしで掘ってみて、見つけたら捕殺します。
苗の植え付け時に、防虫ネットで覆うと産卵の被害を抑えることができます。
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