トウモロコシの種まきと苗づくり方法

トウモロコシの種まきと苗づくり方法

1.トウモロコシの種まき時期

トウモロコシは、米、麦と並ぶ世界三大穀物の一つで、日本では明治時代に北海道で本格的に栽培されるようになり、現在は全国に普及しています。
日本で多く栽培されているのは糖分が多くて甘味が強い「スイートコーン」という種類で、粒が黄色や白色のほか、白と黄色が混ざったバイカラーの品種もあります。

トウモロコシの栽培は、異なる品種を一緒に植えると交雑して品種の特性が出なくなるので、家庭菜園では同じ品種を栽培するようにします。

トウモロコシの種まき時期は、関東などの中間地では4月中旬~5月中旬です

畑で栽培する場合は、受粉しやすいように2列にして育てます。株数が少ないときは、人工授粉を行うようにします。
トウモロコシは、種からでも苗からでも育てることができ、種まきから約3か月後に収穫することができます。

2.トウモロコシのおすすめ品種

トウモロコシは、実の色によって黄粒種、白粒種、バイカラー種に分けられ、以下のような品種があります。
『おひさまコーン』『キラキラコーン』『甘々娘』『ピュアホワイト』『ゆめのコーン』『ハニーバンダム』『ピーターコーン』『カクテル』『キャンベラ』『ゴールドラッシュ』『ウッディーコーン』『味来』など。

3.トウモロコシの栽培ポイント

・日当たりと風通しのよい場所で栽培する。
・種まき後に不織布などを掛けて鳥害を防ぐ。
・他の品種と交雑しやすいので、同一品種を栽培する。
・育てる株数が少ない場合は、人工授粉を行う。

4.トウモロコシの種まき(畑)

畑での種まき

畑栽培

トウモロコシの種まきは、直接畑にまく方法(直まき)と、育苗ポットに種をまいて苗を育てる方法(ポットまき)があります。
直まきは4月中旬以降が目安で、気温が低い時期はポットまきにします。

①良い種を選ぶ

トウモロコシの種を購入する際は、地域にあった品種を選び、栽培適期を守るようにします。
種袋には、品種の特徴、栽培時期、栽培方法、発芽・生育適温、発芽率、有効期限などが記載されています。種には寿命があるので、種袋の裏にある有効期限もチェックします。

トウモロコシの種は、ホームセンターや園芸店で購入することができます。種を購入する際は、直射日光の当たる場所に陳列されているものは避けましょう。
欲しい品種がない場合は、インターネットで購入すると便利です。

②適温時期に種をまく

トウモロコシの種まき時期は、関東などの中間地では4月中旬~5月中旬です。
発芽適温は25~30℃で、発芽適温に達していないとうまく発芽することができません。種袋に発芽適温・生育適温の記載があるので、適期に種まきをします。

③種のまき方

直まきにする場合は、2週間以上前に土づくりを行い、畝を立てておきます。
種まきは点まきにして、深さ1~2㎝で種が重ならないように1箇所3~4粒ずつ種をまきます。土を2~3㎝ほど被せて手で軽く押さえて土と種を密着させ、水をたっぷり与えます。発芽するまでは、鳥害に遭わないように不織布などを掛けておくことをおすすめします。

④種まき後の水やり

種は、水、温度、酸素などの条件がそろうと吸水を始め、蓄えた養分と酸素を使って発芽します。
種をまいた後はたっぷりと水やりをし、発芽するまでの間は土の表面が乾いたら水やりをします。

⑤適切な用土を使う

ポットに種をまく場合は、「種まき専用培養土」がおすすめです。
種まき専用培養土は、発芽しやすいように微粒の各種用土がブレンドされています。保水性・排水性・通気性に優れているため、発芽後も安心です。

⑥種まき後の水やり

トウモロコシの種をまいた後はたっぷりと水やりをし、発芽するまでの間は用土の表面が乾いたら水やりをします。
種は、水、温度、酸素などの条件がそろうと吸水を始め、蓄えた養分と酸素を使って発芽します。

5.トウモロコシの苗づくり

苗づくり(セルトレイ)

トウモロコシの苗づくりは、ポットまきがおすすめです。ポットまきは温度管理や水やりが簡単で、発芽して丈夫に育った苗を選んで植え付けることができます。
ポットまきの手順は、以下のとおりです。
①3号ポット(直径9㎝)に種まき用土を入れる。
②指で1cmの深さに押し込んで、3粒ずつ種をまく。
③種まき後に、ジョウロでたっぷりと水やりをする。
④発芽したら本葉1~2本の頃に間引いて1ポット1本にする。
⑤本葉3~4枚の頃に植え付ける。

6.トウモロコシの種まき(プランター)

プランターでの種まき

トウモロコシは、同じ株の花粉では受粉しにくいので、複数の株を育てて人工授粉を行う必要があります。また、草丈が180㎝ほどまで伸びるので、プランター栽培は難易度が高くなります。プランターは大型・深型サイズで2~3株、10号鉢(直径30㎝)で1株が栽培目安となります。
トウモロコシは連作障害があるので、用土は新しいものを使うようにします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
排水性を良くするため、鉢底石をプランターの底に敷き詰めて、野菜用培養土を7~8分目くらい入れます。

種まき

種まきは、直まきとポットまきができます。
直まきの場合は、株間15~20㎝で点まきにし、深さ1~2㎝で種が重ならないように1箇所3~4粒ずつ種をまきます。土を2~3㎝ほど被せて手で軽く押さえて土と種を密着させ、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
ポットまきの場合は、畑栽培と同じ手順で行い、本葉3~4枚の頃に植え付けます。

植え付け

ポット苗を植え付ける場合は、ポリポットよりも少し大きめの植え穴を作り、根鉢を崩さないで植え付けます。
植え付け後は、株元を軽く押さえて土と密着させ、たっぷりと水をあげます。
プランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

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