1.ビーツの水やり
ビーツの水やり頻度、水やりの時間帯、水やり時の注意点などについて疑問を持たれていませんか?
ビーツは、テーブルビートとも呼ばれていて、春と秋にタネをまいて育てます。
梅雨の時期や乾燥期に、毎日水をあげればよいかどうか悩んでいる方も多いと思いますので、ビーツの水やり方法について順番に解説していきます。
2.ビーツの栽培と水やり(地植え)

ビーツの原産地は地中海沿岸で、ロシア料理のポルシチに欠かせない食材として知られています。
ビーツの種まきは、春まき(3月~5月)と、秋まき(9月)ができます。
品種によって種まき時期は様々ですが、暑さには弱いので、家庭菜園では「秋まき」がおすすめです。
種まきの2週間以上前に苦土石灰と肥料を施し、高さ10~15㎝の畝を作っておきます。
ビーツのタネは、畑に直まきにしますが、育苗トレイなどにタネをまいて、移植する方法でもかまいません。
ビーツのタネは、種球といって2~3粒の種子が集まって1粒のタネになっています。
タネは皮が固いので、一昼夜ほど水に浸けてからまくと発芽が揃いやすくなります。
畝の表面を平らにしてから、深さ1㎝ほどのまき溝を作り、2㎝~3㎝間隔ですじまきをします。ビーツのタネは光を好むため、土を薄くかぶせて、タネが土と密着するように軽く手で押さえ付けます。
タネをまいた後は、タネが水で流れないように注意し、たっぷりと水やりをします。
ビーツのタネは、覆土が厚かったり、土が乾くとうまく発芽しないため、発芽までは土を乾燥させないように毎日水やりをします。通常は、10日くらいで発芽します。
種まき後に、切りワラなどを被せておくと、土の乾燥を防いで発芽を促すことができます。
発芽後は、土の表面が乾いたら水やりをします。
水やりの際は、シャワータイプで水が出るジョーロでやさしくかけてあげましょう。
シャワータイプでないものは水の勢いが強いため、土や種が水で流されてしまい、ビーツがうまく育たない原因になります。
■ビーツの水やりにも使えるジョーロが買えるお店
ビーツの水やりにジョーロを買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
お洒落でかわいいジョーロや、水がたくさん入るジョーロなどが豊富にあります。
使う頻度が高いジョーロは、いいものを選びたいですね。
3.ビーツの栽培と水やり(プランター)

ビーツは根を浅く張るため、プランターサイズは横幅60cm~65㎝、深さ20cm以上が適しています。
タネは皮が固いので、一昼夜ほど水に浸けてからまくと発芽が揃いやすくなります。ビーツのタネは、種球といって1粒の中に2~3粒の種子が入っていて、1粒から2~3本の芽が出てきます。
容器の底に鉢底石を敷き、市販の野菜用培養土を8分目ほど入れます。
表面を平らにしてから、棒などを使って深さ1cmほどのまき溝を作り、タネがなるべく重ならないように2~3cm間隔ですじまきにします。
好光性種子なので土を5㎜ほどかぶせて、上から板や手で軽く押さえて土と密着させます。
その後に水やりをしますが、タネが流れないようにやさしく水やりをします。
発芽まで10日ほど要しますが、土が乾燥すると発芽しないので、発芽するまでは毎日水やりを続けます。
発芽後は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。ただし、土の表面が常に湿っていると、窒息状態となって根が呼吸できなくなるので注意が必要です。
また、土の表面が軽く濡れただけでは水が浸透しないため、水不足になってしまいます。プランターや鉢はたっぷりと水やりすることで、新鮮な水と空気を供給することができます。
4.ビーツの高温多湿期の水やり

ビーツの種まき時期は、地域や品種によって異なるので、タネ袋の記載事項を読んでからタネをまくようにします。
春まき(3月~5月)の場合は、収穫時期が5~7月ですので、梅雨の時期にかかります。
秋まき(9月)の場合は、種まき後に長雨や台風に遭うこともあります。
ビーツは、梅雨の時期や秋季に病気にかかりやすいので、多湿に注意します。排水状態が悪い畑の場合は、あらかじめ畝を高く作り、排水状態をよくしておきます。
根付いた後は毎日の水やりは必要ありませんが、土が乾燥したら水やりをします。
プランターの場合は、土の表面が乾いたら、底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。また、水やりの際に、葉に直接水をかけないようにすると病気予防になります。
5.ビーツの生育障害と水やり
ビーツは、種をまいてから約60日後から収穫することができます。栽培期間が比較的短いので裂根などの生理障害の心配はあまりありませんが、生育不良にならないように注意します。
ビーツは連作障害を起こすので、同じ場所で同じアカザ科の野菜を栽培する際は、最低でも1~2年の期間を空けるようにします。また、酸性土壌の場合も生育不良になるため、種まきの2週間以上前に苦土石灰をまいてよく耕しておきます。
発芽するまで約10日間を要しますが、この間は土の表面を乾燥させないように水やりを行います。発芽後は毎日の水やりは必要ありませんが、土の表面が乾燥したら水やりをします。
一方、多湿状態が続くと生育不良になり、軟腐病や褐斑病にかかりやすくなります。排水状態が悪い畑は、畝を高く作って排水をよくします。
プランター栽培の場合は、雨に当たらない場所に容器を移動します。また、水やりの際に、葉に直接水をかけないようにすると病気予防になります。
6.ビーツの病気と予防
ビーツは高温・多湿に弱く、軟腐病や褐斑病にかかりやすいので注意します。
病気にかかった株は、根ごと抜き取って除去し、被害が拡大しないようにします。
軟腐病(なんぷびょう)
軟腐病は、ビーツの葉、茎、根に発生します。地際部分が水で浸みた状態になり、やがて軟らかくなって腐ってしまう病気です。腐った部分から、独特の強い悪臭を生じます。
気温が高く、雨が多くなる梅雨の時期や、水はけが悪い場所で発病します。連作した場合も発病しやすくなります。発病した株は、根ごと抜き取って処分します。
褐斑病(かっぱんびょう)
褐斑病は、様々な植物の葉に発生します。糸状菌(カビの仲間)によって起こる病気で、葉の部分に円形の褐色の斑点が生じます。斑点になった部分はやがて枯れてしまい、株の生育が悪くなります。
間引きを行って株間を適切にとり、風通しを良くします。発病した葉は早めに取り除いて処分します。
プランター栽培では、葉に水がかからないように注意します。
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