馬鈴薯(ばれいしょ)とは?じゃがいもの別名ですか?

馬鈴薯(ばれいしょ)とは?

1.馬鈴薯はなんて読む?

馬鈴薯(ばれいしょ)とは?

馬鈴薯の読み方は、(ばれいしょ)と読みます。

馬鈴薯とはジャガイモなのか疑問に思われている方もいらっしゃいますが、馬鈴薯とはジャガイモの別名です。
ジャガイモは、16世紀末に日本に入り、全国で栽培されているため、地方によって馬鈴薯やジャガイモなど色々な名前で呼ばれており、異名や別名が多い野菜です。

年齢や、職業や業種などにもよって「ジャガイモ」と呼ぶ方や「馬鈴薯」と呼ぶ方などもわかれたりします。

一般の方よりも、農業関係者や年配の方などの方が「馬鈴薯」と呼ぶことが比較的多い傾向にあります。

2.馬鈴薯の由来は?

ジャガイモ畑

なぜジャガイモのことを馬鈴薯と呼ぶのでしょうか?

馬鈴薯の名前の由来は、中国からきた呼び方というのが有力な説で、中国ではマメ科のホドイモを馬鈴薯と呼ぶそうで、元は中国に自生するホドイモの仲間の名前だったとされます。
その植物の芋が、馬の首につける鈴に似ていることからマーリンスゥ(馬鈴薯)と呼ばれており、後に外国から入ってきた芋がマーリンスゥに似ていることから馬鈴薯と呼ばれるようになったという説があります。

また、野生種のアンデイゲナという植物のイモが、馬の首につける鈴に似ていることから「馬鈴薯」と名付けられたという説や、馬齢=マレー半島のことで、薯は芋のことで、マレー半島を経由して中国に伝わったことから馬鈴薯といわれるようになったという説もあります。

3.馬鈴薯とじゃがいもの違いは?

馬鈴薯の収穫

馬鈴薯とはジャガイモの別名のため、おなじ芋です。特に違いはありません。
「馬鈴薯」「ジャガイモ」「ポテト」ともに呼び方が違うだけで同じ芋になります。

一般的にはじゃがいもと呼ぶことが多いようですが、その他にも、農林水産省(行政)、農業協同組合では、「馬鈴薯」「馬鈴しょ」「ばれいしょ」と呼ばれることが
多く、学術的な植物の和名では「ジャガイモ」、料理や商品名などでは「ポテト」と呼ばれることがあります。

馬鈴薯の主な土地しては、北海道や鹿児島県なですが、全国で栽培することができますす。

4.馬鈴薯の品種

畑のジャガイモ苗

馬鈴薯は、家庭菜園でも人気の野菜です。

馬鈴薯の人気の品種としては、「男爵」「メークイン」「キタアカリ」「インカのめざめ」などがあります。

男爵

男爵いもは料理にとても使いやすく人気のジャガイモです。
旬の新じゃがは皮が薄めなため、皮ごと素揚げにしたり、皮つきのフライドポテトにするのがおすすめです。

男爵いもは長期保存にも適したジャガイモで、風通しのよい冷暗所で貯蔵をすれば秋冬は数か月もちます。
しかも、貯蔵をすることで、でんぷん質が糖になり、より甘さが増すという性質もあります。

保存をする場合は、土はついたままにし、家の中の一番煤しい場所で保存します。
ジャガイモは光に弱く、光にあてると光合成をはじめて全体的に緑色っぽくなってしまいます
そのため、保存をする場合は段ボールで保存をする場合は、ダンボールの上に新聞紙で蓋をするか、黒いビニール袋で光を完全に遮断して保存します。

メークイン

メークインは、楕円形で長時間煮ても荷崩れしにくいのが特長で、シチューやカレー、煮物におすすめのジャガイモです。
男爵に比べて表皮は滑らかなで、芽やくぼみも少なく皮が剥きやすいのが特長です。
肉質は粘質で舌ざわりがよくほんのりと甘味があり、低温で貯蔵すると甘味と粘質が増してより美味しくなります。

キタアカリ

キタアカリは、男爵いもに比べてビタミンCが豊富に含まれていると言われています。
中身は黄色く、滑らかな舌触りが特徴で、サラダ、温野菜、粉ふきいも、コロッケ、スープなどの調理に向いています。
他のじゃがいもに比べ、煮くずれしやすいため長時間煮込む料理には向いてませんので、電子レンジ加熱での調理がおすすめです。

インカのめざめ

インカのめざめは、中身が濃い黄色でクリのような独特な風味を持ち、小粒なほどおいしい珍しいジャガイモです。
煮崩れが少ないので煮物に適しており、油加工時の褐色も少ないため、ポテトチップスやフライドポテトにも向いています。

5.馬鈴薯の育て方・栽培方法

ジャガイモの収穫方法

馬鈴薯は、春と秋(寒冷地を除く)の年2回栽培することができる野菜で、馬鈴薯の旬は初夏の5~6月、秋の10~11月です。

馬鈴薯の栽培時期は、春植えと秋植え(寒冷地を除く)ができます。秋植えは病気が多いので春植えがおすすめです。春植えの場合は、3月~4月に植え付けをして、5~7月にかけて収穫ができます。温暖地での秋植えの場合は、8月~9月に植え付けをすると、11~12月まで収穫が可能です。

馬鈴薯栽培のポイントは、①種芋は無病の検定済みのものを使用する、②土寄せをして馬鈴薯を土から露出させない②ナス科の連作を避けることです。

馬鈴薯の好適土壌pHは、5.0~6.0とされています。苦土石灰を撒きすぎないように注意が必要です。

6.馬鈴薯の病気と害虫

馬鈴薯に発生しやすい害虫をご紹介します。

アブラムシ類

アブラムシは、体長1~4㎜ほどの害虫で、植物や野菜の新芽や葉裏などに寄生し、汁液を吸って加害します。集団で吸汁するため、野菜の生育が著しく悪くなり、寄生した部分を食べ尽くすと、健康な野菜に移動して吸汁加害します。ウイルス病に感染している植物や野菜を吸汁すると、そのウイルスを体内に保毒するため、健康な野菜にウイルス病を感染させます。また、アブラムシの甘露(排泄物)に菌が付着して、葉が黒くなる「すす病」を引き起こすことがあります。すす病が発生すると、光合成ができなくなり葉が枯れてしまいます。
アブラムシは、土壌中の窒素成分が多いと発生しやすいので、窒素肥料のやりすぎに注意します。アブラムシは繁殖力が非常に旺盛でウイルス病を媒介するため、早期駆除に努めます。キラキラテープを張って飛来を防御し、周囲にムギなどのイネ科植物を植えて寄生させる方法も効果があります。

テントウムシダマシ

テントウムシダマシはテントウムシの仲間で、主にナス科の野菜に寄生し、食用が旺盛で成虫も幼虫も葉を好んで食害します。肥料分が多いと寄生しやすくなりますので、肥料過多に気をつけます。寄生されると一気に繁殖してしまうので、葉裏をよく確認して幼虫や卵を見つけて捕殺します。

オオタバコガ

オオタバコガは蛾の仲間で、成虫が飛来して葉に卵を産み付けます。幼虫が馬鈴薯の葉を食害するため、葉に穴があいて生育不良になります。防虫ネットで覆い、成虫の侵入と産卵を防止します。葉裏をよく観察して、早期のうちに卵や幼虫を捕殺することも大切です。

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