1.ゴーヤの特徴と栽培時期
ゴーヤの育て方手順に沿って、畑やプランターでゴーヤを栽培してみましょう!
ゴーヤは簡単に育てられるので、初心者が栽培するのにもオススメの野菜です。
■分類:ウリ科ツルレイシ属
■原産地:熱帯アジア
■主な旬:7月~9月
■栽培時期:春まき・春植え
種まき時期:4月、植え付け時期:5月~6月、収穫時期:7月~9月
■連作障害:あり(2~3年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:25~30℃
■生育適温:20~30℃
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ゴーヤの特徴
ゴーヤは、熱帯アジア原産のウリ科の植物で、別名で「ニガウリ」「ツルレイシ」とも呼ばれています。
ゴーヤは、沖縄県では古くから栽培されていた野菜で、豆腐と一緒に炒める沖縄料理の「ゴーヤーチャンプルー」が有名ですが、今では「ゴーヤー」または「ゴーヤ」の名称で全国的に栽培されています。
ゴーヤの大きな特徴は、果実の表面にゴツゴツとしたイボがあることと、強い苦みがあることです。ゴーヤ特有の苦みは「モモルデシン」という成分で、消化吸収を高めたり、食欲増進効果があると言われ、血糖値を下げる効果も期待されています。
ゴーヤには、ビタミンCが多く含まれていて、加熱しても壊れにくいので、炒め物のほか、揚げ物や和え物などの料理にも適しています。
ゴーヤは病害虫にも比較的強く、家庭菜園でも作りやすい野菜です。形が短くて太いもの、苦みの強いものや少ないものなど、いろいろな品種があります。
ゴーヤはプランターで栽培することもでき、真夏の日差しをさえぎる「グリーンカーテン」としても人気があります。
ゴーヤの栄養素
ゴーヤには、β-カロテンをはじめ、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、食物繊維が豊富に含まれています。
β-カロテンは、活性酸素を抑えて生活習慣病の予防効果があり、目や粘膜の健康を保ちます。ビタミンCは風邪の予防や疲労回復、カリウムは高血圧の予防効果があるとされています。
ゴーヤの主な品種
ゴーヤには色々な品種がありますが、育て方はほとんど同じです。
『中長ゴーヤー』『あばしゴーヤー』『太れいし』『ゴーヤー 願寿』『島さんご』『にがにがくん』『しろにがくん』『純白ゴーヤー』『サラダゴーヤー』など。
ゴーヤの栽培ポイント
・遅霜の心配がなくなってから苗を植え付ける。
・支柱を立てて、ネットなどにつるを誘引する。
・親づるは本葉5~6枚の頃に摘芯し、子づるを伸ばす。
ゴーヤの栽培時期
ゴーヤは寒さに弱いので、気温が十分に上がってから植え付けをします。
中間地(関東地域)
種まき時期:4月上旬~4月下旬、植え付け時期:5月上旬~6月上旬、収穫時期:7月上旬~9月下旬
ゴーヤの連作障害
ゴーヤは連作障害を起こすため、ウリ科野菜の連作を避け、同じ場所で栽培する場合は2~3年の期間を空けるか、他の場所を選んで栽培します。
連作すると、土壌中の微生物に偏りが出て生育に悪影響を及ぼし、病害虫も発生しやすくなります。
プランター栽培では、常に新しい用土を使うことをおすすめします。
ゴーヤの好適土壌pH
ゴーヤの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。
2.ゴーヤの栽培方法(畑・プランター)
ゴーヤの栽培は、ポットに種をまいて育苗する方法(ポットまき)と、市販の苗を利用する方法があります。
家庭菜園初心者の場合は、市販の苗を購入すると育苗の手間が省けます。
ポット苗は、4月になると販売されます。本葉3~4枚程度で、茎が太く節間が詰まっていて葉色の濃いがっしりとした苗を選ぶようにします。
畑栽培の場合
畑栽培は、しっかりと土づくりを行い、畝(うね)を作って栽培します。
土づくり
ゴーヤの栽培は、日当たりと水はけの良い場所を選び、植え付けの2週間以上前に苦土石灰100~150g/㎡を全面にまいてよく耕します。
1週間前に完熟堆肥2㎏/㎡、化成肥料100g/㎡を全面にまいてよく耕し、畝をつくります。畝幅は60~80㎝程度、高さ10~15㎝にします。
種まき
ゴーヤは、直まきすることもできますが、ポットで育苗してから植え付ける方法(ポットまき)がおすすめです。
ポットまきは、3号ポット(直径9㎝)に種まき用土を入れ、指先で1㎝ほどの窪みを2~3箇所作り、1粒ずつ種をまきます。土を1㎝ほど被せて手で軽く押さえ、土と種を密着させてたっぷりと水やりをします。
発芽するまでは25~30℃前後で管理し、土の表面が乾いたら水やりをします。
発芽したら本葉1~2枚の頃に生育の弱いものや形の悪いものをハサミで切り取って1ポット1本にします。
苗は、本葉3~4枚の頃が植え付け適期で、遅霜の心配が無くなったら植え付けます。
植え付け
苗を植え付ける際は、ポリポットよりも少し大きめの植え穴を作り、根鉢を崩さずに根鉢の肩が土の表面と同じ高さになるように植え付けます。株元に土を寄せて根鉢と土が密着するように手で軽く押さえ、たっぷりと水やりをします。
プランター栽培の場合
プランター栽培では、大型プランター(深さ30㎝以上)に1~2株、10号鉢(直径30㎝)に1株を植え付けます。
用土
ゴーヤは連作障害を起こすので、新しい用土を使うことをおすすめします。ホームセンターなどで野菜用培養土を購入すると、土づくりの手間が省けます。
排水性を良くするため、プランターの底に鉢底石を敷き詰めて、上部から3㎝下のところまで培養土を入れます。
種まき
種から苗を育てる場合は、ポットまきがおすすめです。
ポットまきの手順は、畑栽培と同じように行います。
植え付け
苗を植え付ける際は、ポリポットよりも少し大きめの植え穴を作り、根鉢を崩さずに根鉢の肩が土の表面と同じ高さになるように植え付けます。株元に土を寄せて根鉢と土が密着するように手で軽く押さえ、たっぷりと水やりをします。
プランターや鉢は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。
3.ゴーヤの栽培手入れ
収穫までの主な作業は、水やり、支柱立て、追肥、整枝・摘芯などです。
水やり
畑栽培は、苗を植え付けてから根付くまでの間は、土が乾燥しないように水やりをします。その後は自然の降雨で足りるので、基本的に水やりの必要はありません。雨が降らないようであれば、土の状況を確認して水やりをします。
プランター栽培は、苗が根付くまでの間はしっかりと水を与えます。
その後は、土の表面が乾いたら容器の底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをします。
夏場の暑い時期は乾燥しやすく、土が乾くと葉がしおれてしまうので、土の表面が乾いていたら朝夕2回水やりが必要です。
支柱立て
畑栽培では、栽培スペースに合わせて「合掌式」の支柱を立てます。長さ2mほどの支柱を用意して、風にあおられないように補強してひもで固定し、ネットやひもを張ってつるを誘引します。
プランター栽培では、「あんどん仕立て」がおすすめで、長さ150㎝ほどの支柱3~4本を用意し、ひもで固定してつるを誘引します。
追肥
畑栽培は、植え付けから約1か月後に化成肥料30g/㎡を株の周りや畝の肩にまき、土と肥料を軽く混ぜ合わせます。
以後は、月に1~2回程度、同量を株の周りなどにまいて土と肥料を軽く混ぜ合わせます。
プランター栽培は、植え付けの約2週間後に1株当たり化成肥料5g程度を株の周りにまき、土と肥料を軽く混ぜ合わせます。
以後は、2週間に1回程度、同量を株の周りにまいて土と肥料を軽く混ぜ合わせます。
整枝・摘芯
ゴーヤは、子づるや孫づるに果実が多く付きます。このため、本葉5~6枚の頃に親づるを摘芯すると子づるが伸びてくるので、子づる3~4本を伸ばします。
子づるは、葉が4~5枚ついたら摘芯します。
つるが伸びて株が混み合ってきたら、伸び過ぎた枝葉を切り取って風通しを良くします。
4.ゴーヤの収穫時期
ゴーヤの収穫時期は、7月上旬~9月下旬で、花が咲いてから20日前後で収穫
できます。中長品種は、果実の長さが20㎝くらいで、表面のでこぼこが大きくなってツヤが出てきたら収穫適期です。
ゴーヤはつるが丈夫でかたいので、ヘタ付近をハサミで切って収穫します。
収穫が遅れると実が熟して黄色くなって果実が裂けるので、緑色をした若い果実を収穫するようにします。
ことになります。
種がとれたとしても同じ品種のモノは育ちませんし、生育不良になりがちなので注意が必要です。
5.ゴーヤに発生しやすい病気
ゴーヤは、「うどんこ病」や「べと病」などが発生しやすいので注意します。
うどんこ病
うどんこ病はカビによる病気で、ゴーヤの葉にうどん粉を振りかけたような白い斑点が現れます。病気が進行すると、光合成ができなくなって葉が枯れてしまいます。
カビは空気が乾燥した環境を好むため、空梅雨や雨が少ない年に多発します。株が軟弱に育つと発生しやすいので、窒素過多にも気をつけます。
株間を十分に取り、日当たりや風通しを良くし、発病した葉は切り取って畑の外に撤去処分します。
べと病
ベと病はカビによる病気で、ゴーヤの葉に黄色い斑点ができて、やがて下の方から枯れてしまいます。梅雨の時期など、水分が多くて蒸れやすいと発生しやすくなります。水はけを良くし、多湿にならないようにします。胞子が飛び散って伝染するため、発病した場合は畑の外に搬出して処分します。
6.ゴーヤに発生しやすい害虫
ゴーヤは、「ウリノメイガ」などがつきやすいので注意します。
ウリノメイガ
ウリノメイガは蛾の幼虫で、成虫が株元の葉に産卵し、ふ化した幼虫がゴーヤの葉の裏側から食害し、やがて上部の葉に移動して新芽や果実を食害します。被害をうけた葉の裏側にいる幼虫を見つけて捕殺します。
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