キャベツ(きゃべつ)の育て方・栽培方法

キャベツ畑

1.キャベツの特徴と栽培時期


キャベツの育て方手順に沿って、畑やプランターでキャベツを栽培してみましょう!
キャベツは結球野菜のため、栽培難易度がやや高くなります。家庭菜園初心者の場合は、秋に苗を植え付ける方法がオススメです。

キャベツの栽培データ
■キャベツの栽培難易度:★★★☆☆
■分類: アブラナ科アブラナ属
■原産地:地中海沿岸
■主な旬:4~5月(秋まき春どり)
■栽培時期:春まき・春植え、夏まき・夏植え、秋まき・秋植え
春の種まき:2~3月、植え付け:3~4月、収穫:6~7月
夏の種まき:7月、植え付け:8~9月、収穫:11~12月
秋の種まき:10~11月、植え付け:11月、収穫:4~5月
■連作障害:あり(2~3年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:15~20℃
■生育適温:15~25℃

キャベツの種が買えるお店

キャベツの種を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
極早生のキャベツや、暑さに強いキャベツ、葉質が軟らかいキャベツなど、色々な品種のキャベツが購入できます。

キャベツの特徴

キャベツは、収穫時期によって、「春キャベツ」「夏秋キャベツ」「冬キャベツ」とも呼ばれています。
春キャベツは、新キャベツとも呼ばれ、葉が柔らかくて甘みがあるので、サラダなどの生食用に適しています。
冬キャベツは、寒玉キャベツとも呼ばれ、葉がしっかりと結球しているのが特徴です。

キャベツは、冷涼な気候を好み、暑さに弱く、寒さには強い野菜です。
ビタミンやミネラル類を豊富に含み、キャベツから発見された健康成分は「キャベジン」としてよく知られています。

キャベツは、寒冷地以外では、春・夏・秋の3回、種まきや植え付けができます。
家庭菜園では、秋から冬に収穫する夏まき栽培や、秋に種まきをして翌春に収穫する秋まき栽培が一般的です。
家庭菜園初心者の場合は、病害虫の被害が少ない「秋まき栽培」がおすすめです。
市販の苗を購入して植え付けると、手軽に始めることができます。

キャベツの栄養素と料理方法

栄養素

キャベツには、ビタミンC、ビタミンU、ビタミンK、カリウム、食物繊維などが多く含まれています。
ビタミンCは、免疫力を高めて風邪の予防や疲労回復、美肌効果などがあるとされています。
ビタミンUは、「キャベジン」ともいわれる成分で、胃潰瘍の予防・改善に効果があるとことで知られています。
また、キャベツに含まれる「イソチオシアネート」という成分には、胃の病気の原因となるピロリ菌の殺菌効果や、がんの予防効果などがあると言われています。

料理方法

キャベツは、生食のほか、ロールキャベツ、スープ、炒め物、餃子、お好み焼き、漬け物など、和食・洋食・中華を問わず幅広く使える食材です。

栄養価も高い万能野菜ですが、調理法によっては、ビタミンなどの栄養価を損なう恐れがあるので注意が必要です。
キャベツに多く含まれるビタミンCやビタミンUは、熱に弱くて水に溶けやすい性質を持っています。
このため、長時間ゆでたり、水につけっぱなしにしているとビタミンが流出してしまいます。ビタミンを効率よく摂るためには、生で食べるが一番です。ビタミンCは外葉に多く含まれ、ビタミンUは芯や内側の葉に多く含まれています。

キャベツの主な品種

キャベツの品種は、約60種類ほどあると言われています。栽培時期と地域にあったものを選ぶようにします。
品種名のアルファベットYRは、萎黄病に強いことを表しています。
『春波』『味春』『金春』『中早生2号』『金系201号』『四季穫』『夏秋』『新藍』『YR春空』など。

ミニキャベツ

最近は、一般的なキャベツのおよそ半分の500~800gのミニキャベツが人気です。株間20~25㎝で栽培ができることや、植え付け後約40~50日で収穫できるため、ベランダ栽培に最適です。深さ30cm以上の大型プランターで、2株が目安です。
『このみ姫』『ミニボール』『ミニックス40』『甘乙女』など。

キャベツ

キャベツの栽培ポイント

キャベツは、春に植えると害虫の被害が多く、暑さにも弱いことから栽培難易度は高くなります。
初心者の場合は、秋に植え付けを行うことをおすすめします。

ポイント
・日当たりが良く、水はけのよい環境で栽培する。
・栽培時期に合った品種を選ぶ。
・アブラナ科野菜の連作をしない。
・防虫ネットをかけて、害虫被害を避ける。

キャベツの栽培時期

春まき栽培では、種まきが2月~3月、植え付けが3月~4月、収穫時期が6月~7月です。
夏まき栽培では、種まきが7月、植え付けが8月~9月、収穫時期が11月~12月です。

秋まき栽培では、種まきが10月~11月、植え付けが11月、収穫時期が4月~5月です。
寒冷地以外では、病害虫の発生被害が比較的少ない「秋まき栽培」がおすすめです。

キャベツの連作障害

毎年、同じ場所に同じ科の野菜を栽培することを「連作」と言いますが、連作すると生育障害や病害虫が発生します。
アブラナ科の野菜を同じ場所で栽培する場合は、2~3年空けるようにします。
プランター栽培では、常に新しい土を使うことをおすすめします。

キャベツの好適土壌pH

キャベツの生育に適した土壌pHは、6.0~6.5です。
酸性土壌に弱いので、植え付けの2週間以上前に苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。

2.キャベツの栽培方法(畑・プランター)

肥料

畑栽培の場合

キャベツは、生育適温が15~20℃で冷涼な気候と低温を好みます。
初めてキャベツを育てる場合は、市販の苗を購入して植え付けると害虫被害も少なく、上手く育てることができます。
秋まきの場合は、10月~11月に種まきや植え付けをします。

キャベツの種まき

種まきから始める場合は、栽培時期にあう品種を選び、育苗ポットに種をまいて苗を作ります。
3号ポット(9㎝径)に野菜用培養土を入れ、手の指で深さ1㎝ほどのくぼみを3箇所作り、1粒ずつタネをまきます。タネに土を被せたら、上から手で軽く押さえて土と密着させ、たっぷりと水やりをします。

発芽するまでは、土の表面が乾燥しないように水やりをします。
発芽したら本葉2枚の頃に2本に間引き、本葉3~4枚で1本立てにし、本葉5~6枚になったら畑などに植え付けします。

キャベツの土づくり

キャベツを上手に栽培するためには、畑の土作りが重要です。アブラナ科の連作を避けて、日当たりと水はけのよい場所を選びます。
病気や害虫被害を予防するため、土づくりの段階で排水性のよい環境にすることが重要です。

植え付け2週間前に、植え付け場所に苦土石灰100g/㎡をまいて深く耕します。植え付け1週間前に完熟堆肥2kg/㎡、化成肥料100g/㎡をまいてよく耕します。幅60㎝、高さ10~15㎝の畝を作り、表面をレーキなどで平らに均します。

キャベツの植え付け

畝の中央に、株間40㎝として、ポットが入る分の植え穴を掘ります。
植え穴にジョウロでたっぷりと水を注ぎ、水が引いたら、ポットから苗を取り出して浅めに植え付けます。苗の根元を軽く押さえつけて、たっぷりと水やりを行います。

その後は、土が乾いたらたっぷりと水をやります。キャベツは、寒さに強く、乾燥に弱い野菜です。乾燥が続くと生育不良になり、肥料の吸収力も落ちるので、土が乾いたら水やりをします。

プランター栽培の場合

プランターは、大型サイズ、または大鉢(深底)タイプを利用します。用土は、新しい野菜用培養土を使用することをおすすめします。
市販の苗を購入する場合は、本葉が5~6枚で、茎が太く、節間が詰まった緑色が濃いものを選びます。病害虫の被害がないかどうかも確かめます。

プランターの底に鉢底網を敷き、底全体が見えなくなるまで鉢底石を敷きます。
野菜用培養土は、6~7分目まで入れます。成長が始まったら、株の様子を見ながら増し土を行います。
培養土を入れたら、株間30~35㎝程度にして、ポットより少し大きめの植え穴を掘って植え付けます。

植え付ける際は、根鉢の土を崩さないようにします。子葉が隠れないように、株元を少し高くして浅植えにします。
植え付け後は、株元に土を寄せて手で軽く押さえ、プランターの底から水が出るくらいたっぷりと水をあげます。

防虫ネット

キャベツは、アブラナ科の害虫であるアオムシ、アブラムシ、ヨトウムシなどの被害を受けやすく、苗のときに食害されると結球できなくなります。
害虫の被害を少なくするため、防虫ネットや寒冷紗を被せて害虫の飛来と産卵を防ぐことが重要です。防虫ネットや寒冷紗は、植え付け直後に速やかに掛けるようにします。
キャベツの苗に害虫が付いていないことを確認することも大切です。

3.キャベツの栽培手入れ

水やり

キャベツを大きく育てるために、水やりと追肥が必要です。

キャベツの水やり

畑の場合は、苗が根付くまでの間は、土の表面が乾かないように水やりをします。
活着してからは、自然の降雨で足りるので、基本的に水やりの必要はありません。

プランターや鉢の場合は、苗が根付くまでの約1週間は、たっぷりと水を与えます。
その後は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
キャベツは、多湿になると根腐れを起こしやすいので、水のやりすぎに注意します。

キャベツの追肥・土寄せ

キャベツの栽培では、追肥や土寄せも重要です。
追肥のタイミングは、タネ袋の表記に沿って施すようにします。

畑栽培の場合

秋に種まきや植え付けをした場合は、2月下旬~3月上旬に1回目、結球が始まる頃に2回目の追肥を行います。
追肥は、株間や畝間に化成肥料30g/㎡を施します。このとき、化成肥料が葉にかからないように注意します。化成肥料と周りの土を混ぜたら、キャベツの下葉が土で隠れない程度に株元に土寄せします。

プランター栽培の場合

1回目の追肥は、苗の植え付けから約3週間後に行います。1株当たり化成肥料5~10gをプランターの縁に施し、土と混ぜ合わせてから株元に土を寄せます。
2回目の追肥は、内側の葉が結球し始めたら、1回目と同じように化成肥料を施して土寄せします。

4.キャベツの収穫時期

キャベツ

キャベツの収穫適期

収穫適期

キャベツは、種まきから約90~100日後に収穫することができます。
葉が重なり合って球状になることを「結球」と言いますが、結球部分を手で押してみて硬く締まっていたら収穫適期です。
収穫作業は、早朝~午前中に行います。球が小さくてもそれ以上は大きくならないので、硬く締まっていれば収穫します。

収穫の際は、外葉を広げて1~2枚残し、株元に包丁を入れて切り取ります。
収穫適期を過ぎると「裂球」したり、味が落ちてしまうので注意しましょう。

裂球(れっきゅう)

キャベツは、生育の途中で球が割れることがあります。キャベツは外側の葉から丸くなり、内側に新しい葉がどんどんと出来てきます。外側の形が追いつかない間に内部の葉が成長すると、外側の葉を突き破って球が割れてしまいます。これを「裂球」と言いますが、適期になったら早めに収穫するようにします。

とう立ち

秋まきの場合は、春にとう立ちしやすくなります。キャベツは低温にさらされることで花芽の形成が始まり、春に急成長してつぼみをつけるため茎が伸びてきます。これを「とう立ち」と言いますが、とう立ちすると味にえぐみが出てしまいます。
とう立ちを起こしにくい品種や地域にあった品種を選び、適期に種まきをします。

5.キャベツに発生しやすい病気

キャベツの病気

キャベツの病気は、降雨が多い年に発生しやすいので注意します。

菌核病(きんかくびょう)

菌核病は、結球期に発生することが多いので注意が必要です。発病すると茎や葉が水浸状に褐色してドロドロに腐敗します。軟腐病のような悪臭はありません。
菌核病を予防するためには、連作を避け、水はけの良い畝を作り、ワラなどを敷いて泥はねを防ぐことが大切です。
窒素肥料の過多にも注意し、発病したらすぐに株全体を抜き取り、病気の拡大を防ぐため畑の外に撤去処分します。

黒腐病(くろぐされびょう)

黒腐病は、土壌中の細菌によって起こる病気で、春と秋に比較的気温が低く、降雨が多い年に発生しやすくなります。
雨や泥はねによって、細菌が葉の傷口部分や害虫による食害痕などから侵入します。
発症すると、葉の先端部から中心に向かって黄色の病斑を生じ、やがて褐色となって葉が破れやすくなります。
アブラナ科作物の連作を避け、畝の排水をよくします。窒素過多にも注意し、害虫防除も徹底します。発病した株は、すぐに抜き取って撤去処分します。

軟腐病(なんぷびょう)

台風などの泥はねによって、土壌中の細菌が葉の傷口から侵入します。病気が拡大すると地際部などがドロドロに腐敗し、独特の悪臭を放ちます。
高温多湿の時期に多発するため、高畝にして排水性をよくし、ワラなどを敷いて泥はねを防ぎます
アブラナ科作物の連作を避け、窒素肥料の過多にも注意します。発病株は早期に抜き取り、撤去処分します。

萎黄病(いおうびょう)

土壌中の病原菌が、根の傷口などから侵入して道管部で繁殖します。病気が進行すると、葉の生育が停止して黄色くなり、やがて葉が枯れてしまいます。
アブラナ科作物の連作を避けます。発病した株は、早期に抜き取り撤去処分します。

根こぶ病

根こぶ病は、根に大小のこぶができる病気です。晴天の日中は葉が萎れて、夕方に回復することを繰り返し、やがて株全体が枯れてしまいます
土壌水分の多い畑で多発するため、畝作りの段階で排水性を良くします。
アブラナ科野菜の連作を避け、酸性土壌の場合は、植え付けの2週間以上前に苦土石灰を施します。発病した株は、早めに抜き取って撤去処分します。

6.キャベツに発生しやすい害虫

キャベツはアブラナ科の野菜のため、害虫被害に特に注意します。

アオムシ

アオムシは、モンシロチョウの幼虫で、アブラナ科の野菜を好んで食害します。モンシロチョウは1年で5~6回産卵し、孵化したアオムシは食欲旺盛で、キャベツの葉をレース状に食べ尽くしてしまいます。葉の光合成ができないため成長が止まり、結球できなくなります。窒素肥料が多い株に産卵されやすいので、窒素肥料の与え過ぎに注意します。
苗の植え付け直後に、防虫ネットや寒冷紗で覆うことが重要です。ネットに隙間がないかどうかもよく確認し、アオムシを見つけたら捕殺します。
コンパニオンプランツとして、レタスやシュンギクを混植することも効果があります。

アブラムシ

アブラムシは、体長1~4㎜ほどの害虫で、茎や葉に集団で寄生し、口針を刺しこんで植物の汁を吸収します。モザイク病やウイルス病に感染した植物を吸汁した際に体内にウイルスを取り込み、健康な植物にウイルスを媒介します。窒素肥料のやりすぎに注意します。
アブラムシの飛来を防ぐには、0.8㎜以下の目の細かい防虫ネットで覆うか、キラキラテープを張って飛来を防御する方法も効果があります。
繁殖力が非常に旺盛なため、見つけたら早急に捕殺するか、殺虫剤を株全体に散布して駆除します。

コナガ

コナガは、蛾の仲間で、幼虫が葉の内部に潜り込んでキャベツの葉肉を食害します。繁殖力が強く、農薬にも強いため、放置すると多発して野菜を食い尽くしてしまいます。窒素肥料が多い株に産卵されやすいので、窒素肥料の与え過ぎに注意します。
防虫ネットで産卵を防げますが、葉が被覆資材に触れていると外側から産み付けられてしまうので、こまめにチェックします。
アブラナ科の雑草にも飛来するので、除草もしっかり行います。

ヨトウムシ

ヨトウムシは、ヨトウ蛾の幼虫です。成虫は夜間に産卵し、数百個の卵を葉に産み付けます。
幼虫は集団で行動し、一晩で野菜を食い尽くしてしまう害虫です。苗の植え付け時に、防虫ネットで覆うと産卵の被害を抑えることができます。雑草防除も効果がありますので、しっかりと行います。
葉の裏をこまめに観察して、卵や幼虫を見つけたら潰して駆除します。大きくなった幼虫は、日中は株元の地面に潜って隠れているので発見が困難ですが、株元を割りばしで掘ってみて捕殺する方法もあります。

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