ラディッシュ(二十日大根)の育て方・栽培方法

ラディッシュの育て方

1.ラディッシュの特徴と栽培時期


ラディッシュの育て方手順に沿って、畑やプランターでラディッシュを栽培してみましょう!
ラディッシュは簡単に育てられるので、家庭菜園でも人気の野菜です。

ラディッシュの栽培データ
■ラディッシュの栽培難易度:★☆☆☆☆
■分類:アブラナ科ダイコン属
■原産地:地中海沿岸
■主な旬:5月~6月、10月~11月
■栽培時期:春まき、秋まき
春の種まき:3月~4月、収穫:5月~6月
秋の種まき:9月~10月、収穫:10月~11月
■連作障害:あり(1~2年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:15~25℃
■生育適温:15~20℃

ラディッシュの種が買えるお店

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ラディッシュの特徴

ラディッシュは、地中海沿岸が原産地で、日本には明治時代に渡来しました。
ラディッシュは小型の大根で、短期間で収穫ができることから、別名で「二十日大根」とも呼ばれています。

根の部分が特徴的で、赤くて丸いもの、細長いもの、ミニ大根のように白いものなど多くの品種があります。
葉の部分は緑黄色野菜で栄養価が高く、サラダや浅漬けなどで美味しく食べることができます。

ラディッシュの栽培は、春まきと秋まきが一般的で、種まきから約30日で収穫ができます。
ラディッシュは、発芽率が高く、プランターでも簡単に育てられるので、家庭菜園初心者にもおすすめの野菜です。

ラディッシュの苗

ラディッシュの栄養素

ラディッシュには、β-カロテン、ビタミンC、カリウム、カルシウムなどが多く含まれています。
β-カロテンは、活性酸素を抑えてガンや生活習慣病を予防するほか、目や粘膜の健康を維持します。
ビタミンCは風邪の予防や疲労回復、カリウムは高血圧の予防、カルシウムは骨粗鬆の予防効果があるとされています。

ラディッシュの主な品種

ラディッシュは、多くの品種が販売されています。
『レッドチャイム』『フレンチ・ブレックファスト』『ニューコメット』『赤丸はつか』『紅白』『アイシクル』『雪小町』『カラフルファイブ』など。

ラディッシュの栽培ポイント

・日当たりと風通しが良く、水はけのよい環境で栽培する。
・種まき後に防虫ネットを掛けて、害虫の産卵を予防する。
・連作を避け、同じ場所で栽培する場合は1~2年の期間を空ける。

ラディッシュの栽培時期

春まきは3月~4月、秋まきは9月~10月に種まきをします。
種まきから約30日で収穫ができます
生育適温は15〜20℃で、冷涼な気候を好むため、夏の栽培は不向きです。

ラディッシュの連作障害

ラディッシュは、連作障害が起こる野菜です。
毎年、同じ場所に同じ科の野菜を栽培することを「連作」と言いますが、連作すると生育障害や病害虫が発生しやすくなります。
アブラナ科野菜の跡地で栽培する場合は、最低でも1~2年の期間を空けるようにします。
プランター栽培では、常に新しい土を使うことをおすすめします。

ラディッシュの好適土壌pH

ラディッシュの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
酸性土壌に弱いので、あらかじめ苦土石灰をまいて土壌酸度を調整します。

2.ラディッシュの栽培基本(畑・プランター)

肥料

畑栽培の場合

土づくり

畑で栽培するときは、日当たりと水はけの良い場所を選びます。
種まきの2週間以上前までに、苦土石灰100~150g/㎡を全面にまいてよく耕します。
1週間前に、完熟堆肥2kg/㎡、化成肥料100g/㎡をまいてよく耕します。
畝立ては、幅40~60㎝、高さ10~15㎝にして、土の塊を取り除いて表面を平らにします。

種まき

ラディッシュは間引きをしながら育てるので、すじまきにします。
棒や板を土に押し付けて、深さ1㎝ほどのまき溝を作り、1㎝間隔でタネが重ならないようにまきます。
土を5㎜ほど被せ、表面を軽く手で押さえて土と密着させます。

タネが水で流れないように注意し、たっぷりと水やりをします。
発芽するまでは、土の表面が乾燥しないように水やりをします。
通常は、3~5日程度で発芽します。

間引き・追肥

ラディッシュは、間引きをして株間を十分に確保すると、株が大きく育つようになります。
1回目の間引きは、双葉が完全に開いたら、混んでいる所や生育の悪い苗を間引いて、葉が重ならない程度の間隔にします。
間引き後に、周囲の土を軽くほぐして株元に土寄せをします。このとき、本葉が出てくる成長点を埋めないように注意します。

2回目は、本葉3~4枚の頃に4~5㎝間隔にします。
栽培期間が短いため、通常は元肥だけで足りるので、追肥は不要です。
追肥を行う場合は、化成肥料30g/㎡を条間に施し、表面の土と肥料を軽く混ぜて株元に土寄せをします。

プランター栽培の場合

基本的な育て方は、畑の場合とほとんど同じです。
ラディッシュのタネは発芽率が高いので、タネを多くまきすぎないように注意します。
プランターは、標準タイプ(深さ15㎝以上)を用意します。
用土は市販の野菜用培養土を利用すると便利です。鉢底石を敷き詰めて、土は8分目くらい入れます。

種まき

種まきは、すじまきが一般的です。
細い棒を土に押し付けて、深さ1㎝程度のまき溝を作り、1㎝間隔ですじまきにします。土を5㎜ほど被せ、表面を軽く手で押さえて土と密着させます。
タネが水で流れないように注意し、たっぷりと水やりをします。

発芽するまでは、土の表面が乾燥しないように水やりをします。
発芽後は、土の表面が乾いたら、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
プランターは、日当たりと風通しの良い場所で管理します。

間引き・追肥

1回目の間引きは、双葉が完全に開いたら、混んでいる所や生育の悪い苗を間引いて、葉が重ならない程度の間隔にします。
間引き後に、周囲の土を軽くほぐして株元に土寄せをします。このとき、本葉が出てくる成長点を埋めないように注意します。

2回目は、本葉3~4枚の頃に4~5㎝間隔にします。
栽培期間が短いため、通常は元肥だけで足りるので、追肥は不要です。
追肥を行う場合は、化成肥料5~10gを全体に施し、表面の土と肥料を軽く混ぜて株元に土寄せをします。

3.ラディッシュの栽培手入れ

水やり

ラディッシュの水やり

畑の場合は、発芽するまでは土の表面が乾燥しないように水やりをします。
その後は自然の降雨で足りるので、基本的に水やりの必要はありません。
土の表面がひどく乾いているときは、午前中に水やりをします。

プランターの場合も、発芽するまでは土の表面が乾燥しないように水やりをします。
その後は、土の表面が乾いたら、プランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりをします。
水やりの基本は1日1回、早朝にたっぷりと与えます。

防虫ネット

ラディッシュには、アブラナ科野菜の害虫が発生します。
アブラムシ、アオムシなどの被害を防ぐため、防虫ネットや寒冷紗などを早めに掛けておくと安心できます。
害虫は、防虫ネットなどの隙間から侵入するので、こまめに葉の裏を観察するようにします。

4.ラディッシュの収穫時期

ラディッシュの収穫

ラディッシュは、種をまいてから約30日で収穫ができます。
根部が肥大してくると、土から顔を出してきます。根の直径が2~3㎝の大きさになれば、収穫適期です。

収穫する場合は、ラディッシュの株元を手で持って引き抜きます。
採り遅れるとスが入ったり、根が割れたりするので、大きなものから早めに収穫するようにします。

5.ラディッシュに発生しやすい病気

ラディッシュの栽培

ラディッシュは、風通しや水はけを良くして、多湿にならないように注意します。

白さび病

白さび病は、カビによる病気で、葉に多数の白色の盛り上った病斑が現れます。降雨の多い時期に多湿になると発生しやすくなります。
アブラナ科野菜の連作を避けて、畝を高くして排水を良くします。発病した株は伝染源になるので、早めに撤去処分します。

菌核病(きんかくびょう)

菌核病は、カビによる病気で、地際付近の茎や葉に淡褐色の病斑が現れ、やがて萎れてしまいます。
アブラナ科野菜の連作を避け、風通しや水はけを良くして予防します。
放置すると病気が拡大するため、発病株は早期に抜き取って撤去処分します。

6.ラディッシュに発生しやすい害虫

ラディッシュは、アブラナ科の害虫が発生しやすいので注意します。

アブラムシ

アブラムシは体長1~5㎜の小さな虫で、成虫が飛来して葉に産卵します。繁殖力が強く、集団で食害するため被害が大きくなります。ウイルス病を媒介するため、健康な株にも病気が拡大します。
寄生される前に防虫ネットで覆って、飛来を予防します。窒素肥料の過多にも注意します。

アオムシ

アオムシはモンシロチョウの幼虫で、アブラナ科の野菜を好んで食害します。幼虫は食欲が旺盛なため、葉の部分の被害が大きくなります。
窒素分が豊富な株に産卵されやすいので、窒素肥料の過多に注意します。防虫ネットなどで覆って産卵を防ぎ、葉の裏をこまめに観察して卵や幼虫を捕殺します。

コナガ

コナガは蛾の仲間で、幼虫が葉の内部に潜り込んで葉肉を食害します。食害された部分は、網目状になります。
窒素分の多い株に産卵されやすく、放置すると被害が大きくなります。
防虫ネットなどで覆って成虫の侵入や産卵を防ぎます。被覆した後も葉をこまめに観察して、卵や幼虫を捕殺します。

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