■目次
1.ピーマンの土作り下準備
ピーマンの土作り方法は、ピーマンに適した栽培環境を選び、土中のゴミをきちんと処理し、好適土壌pH調整を行い、苗を植え付ける2週間以上前までに、土作りを行います。
苦土石灰や、堆肥、化成肥料を撒いて土を作ります。
家庭菜園でピーマン栽培を行う場合には、事前にピーマンに適した栽培環境にあった場所で土づくりをしてから始めましょう。
■分類:ナス科トウガラシ属
■原産地:熱帯アメリカ
■ピーマンの旬:6~10月
■栽培時期:春まき
春の種まき:3月、植え付け:4月、収穫時期:6~10月
■連作障害:あり(3~4年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:25~30℃
■生育適温:20~30℃
■土作り時期:苗を植え付ける2週間以上前
ピーマンに適した栽培環境

ピーマンは、ナス科トウガラシ属の植物で、原産地は熱帯アメリカで、高温多湿で一日じゅう日の当たる場所を好み、多雨を嫌います。
植えつけさえうまくいけば病害虫は少ないため、家庭菜園初心者でもつくりやすい野菜です。
栽培場所は、水はけ、水もちのよい肥沃な場所で、通気性の良い土づくりをして育てましょう。
日当たり
ピーマン栽培を行う上で、日当たりは重要です。
ピーマンの葉が日光を浴びて元気よく育ちそうな日当たりの良い栽培場所を選びましょう。
周囲に木や建物がある場合、栽培場所が長時間日陰にならないか調べましょう。
日陰になる場合は、光合成が足りず、果菜類はうまく育たないことがあります。
また、日陰の状態にもよりますが、草丈の低い葉菜類や根菜類なら、栽培することが可能です。
土中のゴミ処理

ピーマンの土づくりをする前に、土の中にゴミが混じっていないかもチェックします。
庭や畑などでは、ビニール、マルチフィルム、ガラス片、コンクリート片、金属片などが土に混ざっていることがあります。
こうしたゴミが土の中に混ざっていると、耕うん機の刃に当たってケガをしたり、絡まったりするとケガや故障の原因になりとても危険です。
また、ゴミが障害になって、ピーマンが成長する過程で根っこの成長に影響を及ぼす場合もありますのでこれらのゴミは、丁寧に取り除きましょう。
ネズミ・モグラ対策
庭や畑でピーマンなどの作物を栽培すると、ネズミやモグラの被害にあう場合があります。
種や苗を植えた土が掘り返されて荒らされたり、野菜をかじられたりして、ピーマンの株が枯れる原因になることもありますので、ネズミやモグラがいる場合には対策をしましょう。
置くだけで敷地を守ってくれる「ネズミガード」や、土に埋めるだけで簡単に使用できる「モグラン
」がおススメです。
ネズミガードは電池を入れてすぐに使用することができるネズミ撃退グッズです。
モグランは、電池を入れてモグラ被害のある場所に差すだけで使えます。
2.ピーマンの好適土壌pH調整
家庭菜園でピーマンを植える際には、土のpHを調べて、栽培場所の土のpHをピーマンに合わせます。
日本では酸性土壌が多いのですが、畑によっては、石灰資材の入れすぎで、アルカリ性に傾いている畑もあります。
また、pHは作物をつくるごとに変わるため、同じ畑であっても、野菜の作付け前と収穫後では、pHは異なります。
pHがピーマンに合っているかどうかを調べるためには、測定キットや測定器で測ります。
土に差すだけで測れる測定器が簡単なのでおすすめです。
ピーマンの好適土壌pHは、6.0~6.5です。
ピーマンを育てる土のpHを測って、必要に応じて石灰資材を施用して調整しましょう。
堆肥と石灰資材を同時に施すと、堆肥に含まれる窒素がアンモニアガスとなって逃げてしまいます。
そのため、ピーマンを育てる場合、堆肥は石灰資材を施してから1週間ほど間隔をあけて施用するようにしましょう。
3.ピーマンの土作り方法(畑栽培)

ピーマンを上手に栽培するためには、土作りが重要です。
日当たりと排水性の良い場所を選んで、ピーマンの苗を植え付ける2週間以上前までに、土作りを行います。
ピーマンの植え付けは4月なので、植え付け時期から逆算して土作りをはじめましょう。
4.苦土石灰を撒いて耕す

多くの野菜は、強い酸性土壌では生育が悪くなりますので、石灰資材を施用して調整します。
石灰資材にはいくつか種類がありますが、家庭菜園で使いやすいのは「苦土石灰」です。
比較的ゆっくり効果が現れるため、障害が起きにくいうえに、確実な効果が得られるメリットがあります。
また、野菜の生長に必要な苦土の補給にもなるため、おすすめです。
ピーマンは深く根を張るため深めに耕します。
ピーマンの植え付け場所に、苦土石灰1㎡当たり150gを全面に撒いて、すぐに深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土となじませます。
まいたまま放置すると、石灰がかたまり土となじまなくなり、十分な効果が得られないので注意します。
5.堆肥・化成肥料を撒いて耕す

植え付け1週間前に1㎡当たり堆肥3~4kg、化成肥料150g、溶リン50g程度を均等にまいて、深さ20~30cmを目安に十分に耕して、土と良くなじませます。
ピーマンの土作りの際の元肥は、溝を深く掘って施し、根群を深くしっかり張らせるのがポイントです。
窒素成分の効きすぎは落花の原因となり、実付きを悪くするため、元肥と追肥は適正な量と方法で与えましょう。
土は鍬で耕しても良いですが、鍬で耕すのが大変な場合は、小型の耕うん機などで耕すと便利です。
家庭菜園では、充電式のコンパクトな家庭用耕うん機が人気です。
6.畝を作る

土をよく混ぜたら、ピーマン栽培用の畝を作ります。
畝をつくる部分にロープ(さくり縄)を張って目印にすると、初心者でも容易にまっすぐな畝をつくれます。
畝は幅60㎝、高さ10~15㎝程度の高畝にします。
その後、マルチシートを施します。
7.マルチシートを敷く
ピーマンは、高温を好み、乾燥を嫌うので、ピーマン栽培では畝にマルチシートを敷きます。
植えつける2~3日前にポリマルチをすると、地温が安定して初期生育がよくなります。また、上にわらを敷いておくとなおよいです。
ピーマンは地温を高めると活着が良くなります。
マルチを敷く際は、マルチの両端を持って引き出します。
片足をマルチの端にのせて踏み、しわ、たるみを伸ばしながら、クワで土をかけてマルチを押さえて広げて敷いていきます。
マルチシートは、地温を上げるとともに、梅雨時の過剰な湿気を防ぎ、泥はねによる病気の予防にもなります。
また、土の乾燥を防ぎ、雑草防除にも効果があります。
8.ピーマンの土作り方法(プランター栽培)

ピーマンの植え付け時期は4月下旬が目安ですが、ピーマンは寒さに弱いため日中の平均温度が十分に上がってから植え付けします。
株間は20~25㎝以上離して植えるようにします。標準プランターで2株が目安です。株間が狭いと日当たりや風通しが悪くなり、病虫害も発生しやすく、生育不良になりますので注意します。
植え付け後はたっぷり水を与えます。苗が風で倒れないように仮支柱を立て、ひもを8の字に交差させて、支柱と茎を緩く結わえます。
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