ナスの追肥と土寄せ方法

ナスの追肥(追肥のやり方・時期・回数量)

1.ナスの追肥

ナスの栽培は、関東などの中間地では3月~5月に種まきや苗を植え付けると、6月中旬~10月中旬頃まで収穫することができます。
ナスは収穫期間が長いので、株が疲れないように十分な水やりと追肥が必要です。
また、夏の収穫を終えて秋ナスを収穫する場合は、更新剪定を行って追肥を施します。

ナスの栽培時期

春まき栽培:種まき3月中旬~4月下旬、植え付け4月下旬~5月下旬、収穫6月中旬~10月中旬

ナスの追肥時期

ナスの追肥は、苗を植え付けてから2~4週間後から施します。
畑栽培:5月下旬~9月下旬
プランター栽培:5月上旬~9月下旬

2.ナスに適した肥料

肥料

ナスの栽培では、元肥と追肥が必要です。

元肥用の肥料

ナスは、土づくりの段階で完熟堆肥と緩効性化成肥料を施します。
化成肥料は「8-8-8」のタイプがおすすめで、肥料の三要素(窒素・リン酸・カリ)がそれぞれ100g中に8gずつ含まれていて、どんな野菜にも使うことができるので便利です。また、臭いも少なく、粒状で取り扱いやすいという利点があります。
化成肥料や堆肥は、ホームセンターや園芸店のほか、インターネットでも購入できます。

追肥用の肥料

ナスの追肥には、即効性の固形肥料か液体肥料を使います。
『マイガーデンベジフル』『マイガーデン液体肥料』『いろいろな野菜用液体肥料』などがあります。
液体肥料を使用する際は、既定の希釈率や方法を守って使用するようにします。

また、ナス・トマト・キュウリの栽培に共通した『東商 なす・とまと・きゅうり肥料』なども販売されています。

3.ナスの追肥と土寄せ

追肥方法

ナスを順調に育てるためには、追肥と土寄せが重要です。
ナスの1回目の追肥は、苗を植え付けてから2~4週間後に株の周りに施します。その後は、株の様子を見ながら2週間に1回の頻度で畝の両わきやプランターの縁に施します。

畑栽培の追肥方法

畑栽培は、畝の肩口付近に化成肥料20~30g/㎡を施し、土と軽く混ぜ合わせます。
畑栽培では、肥料をばらまくだけでは雨や水やりで肥料が流れてしまうので、土と軽く混ぜ合わせて土を寄せます。

プランター栽培の追肥方法

プランター栽培は、化成肥料10g程度をプランターの縁にまいて土と軽く混ぜ合わせます。根が地表に出ていたら、根が隠れる程度に培養土を入れて平らにならします。

4.ナスの生育不良

ナスは高温多湿を好む野菜ですが、水分不足と高温障害に注意します。
夏は収穫の最盛期ですが、水分が不足すると花が落ちて実がつかなくなるので、十分な水やりと追肥が必要です。

連作障害

ナスは連作障害を起こすため、ナス科野菜の連作を避け、同じ場所で栽培する場合は4~5年の期間を空けるか、他の場所を選んで栽培します。
連作すると、土壌中の微生物に偏りが出てナスの生育に悪影響を及ぼし、病害虫も発生しやすくなります。
プランター栽培では、常に新しい用土を使うことをおすすめします。

肥料やけ

ナスの追肥は、株元近くを避けて離れた場所に施すようにします。株元付近は根が浅く張っているので、肥料濃度が高くなると肥料やけを起こして株が枯れてしまうことがあります。また、肥料を与え過ぎないように注意します。

窒素肥料

ナスは、窒素肥料を多く使うと茎葉が繁茂して日当たりや風通しが悪くなり、病害虫の被害を受けやすいので窒素肥料の与え過ぎに注意します。

不良果

肥料や水分が不足すると、「つやなし果」や「石ナス」などの症状が起こります。石ナスは皮が硬い状態の実ができ、つやなし果は外皮に艶がない実ができてしまいます。
ナスは栄養状態が悪いと、雌しべが短くなって雄しべの中に隠れてしまい、受粉がうまくできなくなります。これを「短花柱花(たんかちゅうか)」と言いますが、見かけたら追肥を施すようにします。

5.ナスの追肥まとめ

ナスの追肥のポイントをまとめると以下になります。
・ナスは、収穫期間が長いので定期的に追肥を施す。
・追肥は、株元近くを避けて離れた場所に施す。
・元肥には効果が長い緩効性肥料、追肥には速効性の肥料を使う。
・肥料の与え過ぎは、肥料やけ、生育不良などを引き起こす。

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