秋トマトの育て方!苗の植え付け時期は?

秋トマトの育て方!苗の植え付け時期は?

1.秋トマトの苗の植え付け時期


秋トマトの育て方手順に沿って、畑やプランターで秋トマトを栽培してみましょう!
秋トマトは苗を植えて約50日で収穫開始できるので、家庭菜園で栽培するのにもオススメの野菜です。

秋トマトの栽培データ
■秋トマトの栽培難易度:★★★★☆
■分類:ナス科トマト属
■原産地:南米ペルー
■秋トマトの旬:9~11月
■栽培時期:夏まき、夏植え・秋植え
 夏の種まき:6月~7月、植え付け:8月~9月、収穫:9月~11月
■連作障害:あり(4~5年あける)
■好適土壌pH:6.0~6.5
■発芽適温:20~30℃
■生育適温:20~30℃
■秋トマトの苗や種が買えるお店
秋トマトの苗や種を買いたい場合は、販売店をのぞいてみましょう!
秋トマトの苗は、日照時間の短い秋の季節や、弱光線でも開花結実しやすい強健な品種が販売されています。

秋トマトの特徴

秋トマトの植え付けは、寒冷地以外では9月下旬まで可能で、収穫は苗を植えてから約50日ぐらいで可能です。
秋トマトは日本でも古くから栽培されていて、サラダやパスタ、煮込み料理など色々な料理にとても重宝してくれます。
秋トマトは糖度もあり、食味が良いので、家庭菜園でも人気の高い野菜の一つです。

秋トマトの品種

秋トマトの品種としては、『甘美』『桃太郎ギフト』『パルト』『桃太郎8』『強力米寿』『桃太郎サニー』など様々な品種があります。

秋トマトの栄養素

秋トマトの栄養素としては、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カロテンなどの栄養が豊富に含まれています。

トマトの育て方

秋トマトの栽培ポイント

秋トマトの栽培のポイントは、①日当たりと水はけの良い環境で育てる、②同じナス科の野菜(ナス、ピーマン、ジャガイモなど)との連作は避ける、③わき芽を定期的に摘み取ることです。

秋トマトの栽培時期

秋トマトの栽培時期は、地域や品種により違いがありますが、種から栽培する場合は、6月~7月に育苗ポットに種まきをし、8月~9月に畑に植え付けを行います。

連作障害

秋トマトは連作障害を起こすので、一度栽培した土壌では4~5年程度の期間を空ける必要があります。連作障害が発生すると、土壌中の病原菌や害虫、養分不足などで生育が悪くなります。プランター栽培の場合は、土の量が少ないので、すべて新しい土に入れ替えてしまうことが連作障害を防ぐ一番簡単な方法です。
同じ土をずっと使いまわしていると栄養が偏ったり、害虫や病原菌により連作障害を引き起こすことがありますので、必ず土を入れ替えましょう。

秋トマトの好適土壌pH

秋トマトの好適土壌pHは、6.0~6.5です。

秋トマトの収穫時期

秋トマトの植付けから収穫開始までは、約50日です。
11月に入ってからの実の色づきは日照量が減るため遅くなりますが、そのまま待てば色づきます。
早くトマトを収穫したいときは、オレンジ色ぐらいで収穫し、室温で4~5日置くと追熟します。
秋トマトは寒さに強い特性を持っているので、初霜が降りる直前まで収穫可能です。

2.秋トマトの栽培基本(畑・プランター)

トマトの種まき

秋トマトの栽培基本は、大玉トマト、中玉トマト、ミニトマトとも同じです。
秋トマトの栽培は、種をポットまきして育苗して畑に植え付ける方法と、市販の苗を購入して畑に植え付ける方法があります。
家庭菜園初心者の場合は、市販の苗を購入して栽培することをおすすめします。

秋トマトの種まき

秋トマトの種まきは、6月~7月に作業を行います。3号ポット(9㎝径)に種まき用の土をポットの縁から1~2㎝下くらいまで入れ、平らにならします。ポットに3箇所の窪みを作り、1粒ずつ種をまいて5㎜ほど覆土し、手で軽く押さえます。種をまいた後は、たっぷりと水やりをします。目安はポットの下から水が流れ落ちる程度です。その後、20~30℃の温かい場所で育てます。本葉が2~4枚の頃に間引きを行い、一番元気に育っている苗1本を残して、1ポット1株にします。

秋トマトの土づくり

秋トマトを上手に栽培するためには、土作りが重要です。日当たりと排水性の良い場所を選んで、苗を植え付ける2週間以上前までに、土作りを行います。植え付け場所に、1㎡当たり苦土石灰150gを撒いて深く耕します。植え付け1週間以上前に、1㎡当たり堆肥3kg、化成肥料100gをまいて良く耕します。
土をよく混ぜたら畝を作ります。畝は2列で作る場合は幅120~180㎝、1列で作る場合は60~80㎝程度にし、高さは10㎝程度にします。

秋トマトの植え付け

秋トマトを少しだけ栽培する場合は、市販の苗を利用すると育苗の手間が省けます。
市販の苗は、節間が短く、葉の色が濃く、艶が良いものを選びます。また、葉は6~7枚で、一番花または蕾が付いているものにします。苗がまだ小さい時は、一番花が咲き始めるまでポットで育てます。市販苗は3号ポット(直径9㎝)ですが、これを4号ポット(直径12㎝)に植え替えて育てます。植え付けは、活着を良くするため、晴れた日の午前中に植え付けをします。

植え付ける苗は、本葉が7~8枚程度ついたしっかりしたものを選びます。苗を植える場所にスコップで穴をあけ、根鉢が入るほどの大きさにします。植え付け前のポットをバケツの水につけて土を湿らせてから植えると根張りがよくなります。植えた後は株元に土を寄せて軽く手で押さえます。植える際は、根鉢の表面が見える程度の浅植えにします。
なお、花は全て同じ方向に付くため、花の向きを確認して花房を通路側に向けて植えると管理作業や収穫が楽になります。秋トマトは成長するに従って葉も大きく伸びてくるため、株間は50㎝ほど空けて植え付けていきます。すべての苗を植え付けたら、最後にたっぷり水やりをします。

秋トマトは植付け時期が暑い時期なので、しっかり土に根が張るまで水切れに注意してください。

支柱立て

秋トマトの植え付け後は、苗を安定させるために約30㎝の仮支柱を立てます。根を傷めないように離して斜めに浅く差し込みます。本葉が10枚ぐらいになったら、仮支柱を取り外し、本支柱に交換します。
大玉秋トマトの場合、長さ1.8~2mの支柱を用意します。株元から10㎝以上離した場所に立てます。中玉秋トマトの場合は、長さ1.5mぐらいが適切です。支柱は、果実の重みに耐えられるよう強度が高いものを選ぶようにします。主茎が伸びてきたら、ヒモを使って支柱へ誘引し、支柱と茎を8の字形に緩く結びます。

雨よけ

秋トマトを育てる時は、出来るだけ雨に当たらないようにします。雨に当たると、病気になりやすく、実が割れてしまう原因となります。9月の雨の時期に入る前に雨よけを設置し、土壌病原菌に侵されないようにします。

秋トマトのプランター栽培

秋トマトは、プランターでも育てられます。
プランターでの栽培は、3株を目安にします。プランターサイズは、標準タイプ(60㎝程度)、深さ30㎝以上のものが望ましいです。連作障害を避けるため、市販の培養土を利用することをおすすめします。鉢底石を敷き詰めて、土は8分目くらい入れてウオータースペースを作ります。
市販の苗を購入すると手間も少なく、接ぎ木苗を使用すると病害虫に強くなりますので、病気に対するリスクも減ります。
秋トマトをプランターに植え付ける場合は、節間が詰まっていて、花芽の付いている丈夫な苗を選びます。苗を植えた後は、株元に土を寄せて軽く手で押さえます。植える際は、根鉢の表面が見える程度の浅植えにします。株間は15~20㎝にします。花房を同じ方向にそろえて植えるとすべての実に日が良く当たり、管理作業も楽になります。

育苗ポットに種をまく場合は、3号ポット(9㎝径)に培養土を入れ、深さ5㎜の窪みを3箇所作り、種を1粒ずつまいて土を薄く被せて手で軽く押さえます。
プランターに種をまく場合は、点まきにします。深さ5㎜程度の穴に1箇所に3粒ずつまいて土を薄く被せて手で軽く押さえます。株間は15~20㎝にします。種をまいた後は、たっぷりと水やりをします。約3~5日程度で発芽しますので、本葉3~4枚の頃に間引き、1箇所1株にします。本葉が6~7枚になったらプランターに植え付けをします。

3.秋トマトの栽培手入れ

水やり

秋トマトの追肥

秋トマトの元肥は控えめにして、実がついて少し肥大し始めた頃に1回目の追肥を施してください。
追肥は2週に1回程度、樹の様子を見ながら少しずつ与えてください。

秋トマトの人工授粉

秋トマトの花は、雄しべ・雌しべの両方を持った両性花であり、通常は風や虫たちによって自然受粉されます。
人工授粉は、手で花を揺する方法、綿棒で花粉をつける方法、指ではじく方法などがあります。人工授粉は花が咲いた日の午前中に行います。
一番先に咲いた花を確実に着果させると、実がつきやすくなります。秋トマトは1段目に実をつけることがポイントです。1段目に実がついたら、その上の段も自然に実がつきます。

秋トマトのわき芽かき

秋トマトの苗が成長してくると、葉の付け根からわき芽が出てきますので、早めに摘み取ってしまいます。手で摘まんで横に傾けると簡単に折ることができます。わき芽を取ることで、秋トマトの果実が大きくなります。日当たりや風通しもよくなり、病害虫も発生しにくくなります。わき芽は成長が早いので、わき芽かきは週1回のペースで行います。ハサミを使用すると病気に感染しやすくなるため、手で摘んで行います。また、切り口の傷から病気が入りやすいので、わき芽かきは晴れた日の午前中に行います。

秋トマトの摘芯

秋トマトが支柱の高さまで成長したらそれ以上伸びないように5段目の花房の上にある芯を止めます。最終花房の上の葉2枚を残して、その上の茎を手で折って摘み取ります。また、株の下の方に付いている葉はすでに役目を終えていますので、かき取ります。風通しと日当たりもよくなり、病気の予防にもなります。
大玉秋トマトの場合、1房につく実は4~5個ぐらいに間引くとよいでしょう。形のよい綺麗な実を残し、先端の小さい実や出来の悪い実は摘み取っておきます。

4.秋トマトの収穫時期

トマトの収穫

秋トマトの収穫適期

秋トマトは、花が咲いた後、55日~60日後に真っ赤な実を付けます。秋トマトのガクの部分が反り返ってきますので、ガクが反り返ったら収穫の時期です。秋トマトは、ガクと枝についた部分を指で折ると簡単に実が外せます。ヘタ部分まで赤くなったものは美味しく熟しています。甘味も強くなっていますので、収穫していきましょう。

5.秋トマトに発生しやすい病気と害虫

秋トマトの病気と害虫

秋トマトの主な病気

青枯れ病

葉が緑色のまま急に萎れてしまう病気です。土壌伝染性の病害で、主に根の傷口から侵入します。茎を切ると白い液体が滲んできますが、細菌が含まれていますので注意しましょう。発病した時は、秋トマトの株ごと抜き取り、焼却処分します。

うどんこ病

秋トマトの葉に白い粉がついたようになります。白い粉の正体はカビで、葉や茎が奇形になり、黄色くなって枯れていきます。糸状のカビの胞子が風に運ばれて伝染し、空気が乾燥しているときに発生しやすくなります。発病時は、葉を切り取り、専用の殺菌剤で対処します。乾燥が続くとうどんこ病になりやすいため、水やりや日当たりをよくすることで防ぐことが出来ます。

秋トマトの主な害虫

アブラムシ

アブラムシは、ほとんどの野菜に発生する2~4㎜ほどの害虫で、ストローのような口を刺しこんで植物の汁を吸収し、ウイルス病を媒介します。見つけたらすぐに潰してしまい、ヤシ油由来成分でできた殺虫殺菌剤などで対処します。

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