ウリ科の野菜一覧

ウリ科の野菜一覧

1.ウリ科野菜の種類と育て方

ウリ科の野菜の育て方を一覧にして紹介しています。
ウリ科の野菜で、家庭菜園で人気の野菜には、ゴーヤ、スイカ、カボチャ、トウガン、ズッキーニ、ひょうたん、メロン、キュウリなどがあります。

野菜の種類は、世界全体で800種類以上あると言われています。
日本で栽培されている野菜は、およそ30科、150種類以上あると言われています。
野菜は種類が多いため、「植物学的分類」のほかに、「園芸的分類」の方法で分類されています。
「植物学的分類」は、類似した花、タネ、形状などによって「科」「属」に分類しています。
多くの野菜は、ウリ科、ナス科、アブラナ科、キク科、セリ科、マメ科、ユリ科などのいずれかに該当します。

「園芸的分類」は、食べる部位によって「果菜類」「葉菜類」「根菜類」の3つに分類されています。
①果菜類:果実を利用する野菜。トマト、キュウリ、ナスなど。
②葉菜類:葉や茎を利用する野菜。キャベツ、レタス、ホウレンソウなど。
③根菜類:根や地下茎を利用する野菜。ダイコン、カブ、ジャガイモなど。

近年は、無農薬野菜、健康野菜、機能性野菜などがマスコミでも注目され、栽培する野菜の種類も増加しています。
今回は、家庭菜園でも人気の高いウリ科の野菜の育て方について、ご紹介します。

2.ウリ科の野菜一覧

ウリ科の野菜はツルがあり、黄色い花が咲き、実がなる野菜が多いです。

ゴーヤ

■栽培難易度:★☆☆☆☆
■分類:ウリ科ツルレイシ属
■栽培時期:春まき・春植え
春の種まき:4~5月、植え付け:4~5月、収穫時期:7~9月
■特徴
ゴーヤはつる性植物で、プランターでも簡単に育てられ、グリーンカーテンとしても人気です。
ゴーヤは、科目はウリ科、南国の気候を好む、苦みが特徴的な沖縄地方の代表的野菜です。
暖かい気候を好みますが、苗作りの時期に温度に注意して栽培すれば、南国の地域でなくても簡単に育てられます。

ゴーヤの育て方・栽培方法

ゴーヤ(ゴーヤー、ニガウリ)の育て方・栽培方法

2023年4月4日

スイカ

■栽培難易度:★★☆☆☆
■分類:ウリ科スイカ属
■栽培時期:春植え
植え付け:4月~5月、収穫時期:7月~8月
■特徴
スイカの科目はウリ科の一年草で、つるを伸ばすつる性を有しています。
スイカの栄養素としては、カリウム、βカロテン、シトルリン、リコピンなどの栄養素が含まれています。
スイカは色々な種類がありますが、家庭菜園では重さが5~8㎏ぐらいに成長する大玉スイカや、1.5~2㎏に成長する小玉スイカが人気です。
栽培可能な温度は10℃~40℃と幅広い範囲で、空気が乾燥しているほど育ちが良くなります。

スイカの育て方・栽培方法

スイカ(西瓜/すいか)の育て方・栽培方法

2021年8月15日

カボチャ

■栽培難易度:★☆☆☆☆
■分類:ウリ科カボチャ属
■栽培時期:春まき・夏まき
春の種まき:3~4月、植え付け:5~6月、収穫時期:7~8月
夏の種まき:8月、植え付け:9月、収穫時期:11月
■特徴
カボチャの科目は、ウリ科でアメリカ大陸が原産地です。年2回栽培することができる野菜です。
カボチャの栄養素としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、カロテンなどが多く含まれており、タンパク質や食物繊維も豊富で栄養価の高い緑黄色野菜です。
カボチャは色々な品種がありますが、家庭菜園では糖度が高く甘みの強いえびすかぼちゃが人気です。

カボチャの育て方・栽培方法

カボチャ(南瓜・かぼちゃ)の育て方・栽培方法

2023年4月4日

ミニカボチャ(坊ちゃんかぼちゃ)

■栽培難易度:★★☆☆☆
■分類:ウリ科カボチャ属
■栽培時期:春まき・春植え
春の種まき:3~4月、植え付け:4~5月、収穫時期:7~8月
■特徴
ミニカボチャの科目は、ウリ科カボチャ属で、原産地は中央アメリカと言われています。
栄養素としては、ビタミン類やカロテンなどが多く含まれており、タンパク質や食物繊維も豊富で栄養価の高い野菜です。
ミニカボチャの中でも、家庭菜園で人気なミニカボチャの品種に、坊ちゃんカボチャがあります。
坊ちゃんかぼちゃの特徴としては、手のひらサイズの小さいカボチャで、甘みがあり、煮物にするとホクホクしています。
電子レンジで6分~8分加熱するだけで柔らかくなり、手軽に食べることができます。

ミニカボチャの育て方・栽培方法

ミニカボチャ(坊ちゃんかぼちゃ)の育て方・栽培方法

2023年4月7日

トウガン

■栽培難易度:★★★☆☆
■分類:ウリ科トウガン属
■栽培時期:春まき・春植え
春の種まき:3月~4月、植え付け:4月~6月、収穫時期:7月~9月
■特徴
トウガンは、ウリ科トウガン属に分類され、日本で古くから栽培されている野菜ですが、原産地は東南アジアのインド付近と言われています。
トウガンの品種としては、耐暑性・耐病性が強い品種の『沖縄冬瓜』『沖縄小型冬瓜』、着果性が良くミニサイズの『姫とうがん』などがあります。
トウガンの栄養素としては、ビタミンC、カリウム、サポニン、食物繊維などが含まれています。
漬物や、お味噌汁、炒め物など色々な料理に使えます。

トウガン(冬瓜)の育て方・栽培方法

トウガン(冬瓜/とうがん)の育て方・栽培方法

2021年8月15日

ズッキーニ

■栽培難易度:★★★☆☆
■分類:ウリ科カボチャ属
■栽培時期:春まき・春植え
春の種まき:3~4月、植え付け:4~5月、収穫時期:6~8月
■特徴
ズッキーニの科目は、ウリ科カボチャ属です。外見はキュウリに似ていますが、カボチャの仲間で別名「つるなしカボチャ」とも呼ばれています。
ズッキーニには、β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、カルシウムなどが含まれています。カリウムは余分な塩分を排出させるため、高血圧予防に効果があります。また、風邪の予防、ダイエット、むくみの解消にも効果があるとされています。
ラタトゥイユやパスタ、チーズ焼きなど色々な料理で使うことができる野菜です。

ズッキーニの育て方・栽培方法

ズッキーニの育て方・栽培方法

2023年4月8日

ひょうたん

■栽培難易度:★★★★☆
■分類:ウリ科ユウガオ属
■栽培時期:春まき・春植え
春の種まき:春の種まき:4月~5月、植え付け:5月、収穫時期:8月~9月
■特徴
ひょうたんは、北アフリカが原産地とされ、科目はウリ科ユウガオ属に分類されています。
果実は苦みがあるので食用にせず、乾燥させて加工して利用されることが多いです。
置物にしたり、お酒を入れる入れ物にしたり、ランプにしたり様々な用途で使われています。
ひょうたんの品種としては、栽培がしやすい一般的なひょうたん型の『千成ひょうたん』や、実が多くなる品種の『百成ひょうたん』、2~3センチの小型ひょうたんである『一寸豆瓢』や20~30cmの細長い『大長ひょうたん』など様々な品種があります。

ひょうたん(ヒョウタン)の育て方・栽培方法

ひょうたん(瓢箪/ヒョウタン)の育て方・栽培方法

2022年1月13日

プリンスメロン

■栽培難易度:★★★★☆
■分類:ウリ科キュウリ属
■栽培時期:春植え
種まき:3~4月、植え付け:5月、収穫時期:7~8月
■特徴
メロンには、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンC、カリウム、葉酸などが多く含まれています。
プリンスメロンは、網目のないノーネットメロンで、果皮がツルっとしていて果肉は淡い黄緑色で、大きさは500g~600gです。
糖度は16度前後で甘味が強く、家庭菜園でも人気のメロンです。

プリンスメロン

プリンスメロンの育て方・栽培方法

2022年2月12日

ころたんメロン

■栽培難易度:★★★★☆
■分類:ウリ科キュウリ属
■栽培時期:春植え
植え付け:5月、収穫時期:7~8月
■特徴
サカタのタネが開発したころたんメロンは、ミニサイズのネットメロンとして育成開発されました。
果重は300g~500gで、可食部が多く、糖度は約15度になるという特徴があります。
また、果実の表面に軽く傷を付けてお絵かきができることあり、子供にも人気のメロンとなっています。

ころたんの育て方

ころたんメロンの育て方・栽培方法

2022年2月23日

マクワウリ(メロン)

■栽培難易度:★★★☆☆
■分類:ウリ科キュウリ属
■栽培時期:春植え
種まき:4月、植え付け:5月、収穫時期:7~8月
■特徴
マクワウリは、南アジア原産のウリ科の野菜でメロンの仲間です。
現在のメロンが一般的になるまでは、マクワウリを「メロン」と呼んでいました。
マクワウリは、表皮に網目の出ない「ノーネットメロン」で、果皮がツルっとしていてややかための食感で、シャキッとしたさわやかな甘みがあるのが特徴です。

マクワウリの育て方

マクワウリ(メロン)の育て方・栽培方法

2022年2月23日

キュウリ

■栽培難易度:★★★☆☆
■分類:ウリ科キュウリ属
■栽培時期:春まき・春植え
春の種まき:3~4月、植え付け:4~5月、収穫時期:6~8月
■特徴
キュウリには、春に苗を植えて6~7月に収穫する春キュウリと、初夏に種をまいて7~9月に収穫する夏キュウリがあります。
キュウリは、生育が非常に早く、収穫までの期間が約2か月と短いことが最大の特徴です。
生育も早く、料理にも重宝してくれるためキュウリは家庭菜園でも人気の野菜です。

キュウリの育て方・栽培方法

キュウリ(きゅうり)の育て方・栽培方法

2023年4月11日

3.ウリ科の野菜の主な病気

ウリ科の野菜は夏に育てることが多いため、梅雨の時期や高温期に発生しやすい病気に注意が必要です。
主な病気では、「うどんこ病」「べと病」「モザイク病」に気をつけます。

うどんこ病

うどんこ病は、主に葉に発生し、葉の表面にうどん粉を振りかけたような白い斑点を生じ、症状が進むと葉全体や株全体が白くなります。
白い粉の正体はカビで、下葉から発病して株全体に広がります。湿度が低くやや乾燥気味の時に発生しやすくなります。
葉を切り取って、日当たりや風通しを良くして対処します。窒素肥料が多いと発生しやすいので、追肥にも気をつけます。
発病した葉は、切り取って畑の外に持ち出して処分します。持ち出す際は、健全な葉に粉が飛散しないように注意します。

べと病

べと病は、カビによる病気で、葉に発生します。低温多湿の梅雨の時期に多く発生します。葉の表面に小さな淡黄色の斑点が現れ、葉脈で区切られて角型になるのが特徴です。
葉の裏側には、すす状のカビや白いカビが生えます。下方の葉から発生し始めて、徐々に上の葉に拡大していきます。
長雨や水分が多い環境で伝染するため、水はけを良くし、密植を避け、摘葉や摘芯を適度に行って日当たりと風通しを良くします。過度な摘葉、窒素肥料の過多、肥料切れに注意します。
また、株の上部からの水やりを避け、敷きワラを施して、雨や水による泥はねを防止します。被害のあった葉や株は伝染源となるため、畑の外に持ち出して処分します。

モザイク病

モザイク病は、ウイルスによって発症します。葉に黄単色の斑紋が現れ、モザイク状に広がっていくことからこの名がついています。
モザイク病にかかった植物の汁を吸ったアブラムシが、ほかの健康な植物の汁を吸うと健康な植物にも伝染して被害が拡大します。
モザイク病に感染した植物に使用したハサミを使うことで感染を拡大させてしまうケースもあります。
モザイク病は一度感染すると薬剤による治療ができないため、アブラムシ類の飛来を予防します。
また、雑草の防除や、風通しを良くすることも大切です。ウイルスに感染した葉や株は早めに撤去して、感染の拡大を防ぐ必要があります。

4.ウリ科の野菜の主な害虫

ウリ科の野菜は、「ウリハムシ」「アブラムシ」「アブラムシ」の発生に注意します。

ウリハムシ

ウリハムシは、コガネムシの仲間で、葉や根を食害します。成虫は草むらなどで越冬し、春になって作物が植え付けられると飛来し、株元の土中に卵を産み付けます。
ふ化した幼虫は、作物の根を食害し、7月頃に新しい成虫となって現れます。成虫は、体を回転させながら葉の表面を食害するため、葉の表面に円形の食害痕が残るのが特徴です。
日がたつと食害された部分に穴があき、やがて葉が枯れてしまいます。ウリハムシの成虫は、長さ1㎝前後の黄色の甲虫で、天気の良い日にハエのように飛び回ります。
別名「ウリバエ」とも言われ、人が近づくとさっと逃げてしまいます。日中は動きが活発なので、気温の低い午前中に成虫を見つけて捕殺します。

アブラムシ

アブラムシは、体長1~4㎜の害虫で、植物の新芽や葉裏などに寄生し、汁液を吸って加害します。集団で吸汁するため、植物の生育が著しく悪くなり、寄生した植物を食べ尽くすと、健康な植物に移動して吸汁加害します。
ウイルス病に感染している植物を吸汁するとウイルスを体内に保毒し、健康な植物にウイルス病を感染させます。また、アブラムシの甘露(排泄物)に菌が付着して、葉が黒くなるすす病を引き起こすことがあります。
すす病が発生すると、光合成ができなくなり葉が枯れてしまいます。
アブラムシは、土壌中の窒素成分が多いと発生しやすいので、窒素肥料のやりすぎに注意します。アブラムシの飛来を防ぐには、0.8㎜以下の目の細かい防虫ネットで覆うか、キラキラテープを張って飛来を防御する方法も効果があります。
繁殖力が非常に旺盛なため、早急に発見して捕殺するか、殺虫剤を野菜の株全体に散布して駆除します。

コナジラミ

成虫は、体長2㎜程度の羽のある白い虫で、成虫、幼虫とも葉の汁を吸うため、葉が白いカスリ状になります。
ベランダ栽培では、葉の裏にも水をかけ、乾燥しすぎないように管理します。
一度駆除しても成虫が次々と飛来するのでやっかいな害虫です。
薬剤には、「アーリーセーフ」などがあります。

ウリ科の野菜一覧を読んだあなたにおすすめの記事:



ウリ科の野菜一覧